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愛憎
どうすればいいだろう?
どうしたらいいのだろう?
どうすれば、この心は晴れるのだろう?
わからない。
わからない。
わからない。
わかるのは、彼女がいないこと。
大好きな彼女が、どこにもいないこと。
私の太陽、私の救いが消えてしまったこと。
この世のどこにもいないこと。
初めて、自分の世界が色鮮やかだった事に気付いた。
世界が鮮やかだった事に気付いたのは、灰色になってからだ。
色を失ってからだ。
人は大事な物の価値を、失って初めてその価値に気付くのだと何かで読んだ。
本当にその通りだった。
私は失って初めて、彼女が私の世界に色をつけていてくれたのだと気付いた。
そんなどうしようもない、馬鹿で愚かな私に、何ができるのだろう?
わからない。
ただ、今は心の底から、私から彼女を奪った者達が憎かった。
彼女を返してほしい。
また、生きている彼女の笑顔がみたい。
でも、それは叶わない。
何故なら、彼女は死んだのだから。
彼女はもう、写真のなかでしか笑わない。