表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クリスタルと8人の勇者  作者: シュリア
4/11

突然の出会い

『ワイワイ…。ガヤガヤ……。』


お祭りの一日前だからか、大通りの市場はものすごく賑わっていた。というか、ごったがえしていた…。


「仕方ない…。遠回りするか…。」


レンはいつもは通らない路地に入っていった。この路地は人気が少なく、通った人の金を奪うチンピラがいることで、ここらでは有名だった。


今日はお祭り前だからいないだろう……、レンはそう考えたが…甘かった。


「おいおい、そこの坊ちゃんよー。悪いことは言わねー。金だけ置いてさっさと逃げな。じゃないと俺ら、おまえさんに何するかわからねーぜ。」


横道からドスのきいた声が聞こえてきた。レンは慌てて振り向くと、スキンヘッドの大男を筆頭に、たくさんのチンピラに囲まれていた。皆喧嘩慣れしてそうな、いかにも悪そうなやつだった。


こういう時は、無視して逃げる!レンは後ろを振り返らずに一目散に逃げようとした…が、あっけなく捕まってしまった。


「おい逃げんじゃねーよ。金置いてけって、聞こえなかったのか!?」


『ドンッ』


「グハッ……。」


レンは罵声を浴び、お腹を蹴られて吹っ飛んだ。突然の衝撃で身体が投げ出され、意識が朦朧とする中、カバンをひったくられた。


「ははは!最初からこうすれば良かったのにな。俺らに逆らうからこうなるんだよ。あー、そっかぁ、お子ちゃまにはわからないかぁ。残念だったな。まぁ、ある意味勉強になっただろうよ。」


「くそ……。」


チンピラ達は散々にレンに罵声を浴びせた。そしてスキンヘッドが撤退の合図を出し、帰ろうとしたときだった。

突然、チンピラ達の頭上に雨雲が出現した。


「なんだこれは!?」


といっても雨雲がぷかぷか浮いているだけで、何も起きる気配がなかった。


「気味が悪い……。早くずらかるぞ!」


スキンヘッドの大男が周りに呼びかけた…そのときだった。何もない場所から、女の子の声が聞こえてきた。


「あ〜あ。動かなかったら僕、君たちのこと、助けてあげたのになぁ♪でももう僕、おこだから…。助けてや〜んない!大人数で一人をリンチなんて、最低だね…。だから僕が罰を与えてあ・げ・る☆ほいっと。」


声が聞こえなくなった3秒後、雨雲からチンピラ達に向かって落雷が落ちていった。


『バリッ…!、バリバリバリッッ……!』


「うわぁー!?なんだこれは!?」


「逃げろーー!」


慌てふためくチンピラ達。たまらずスキンヘッドは退散命令を出した。


「くそーー!今度会ったらただじゃおかねえからなぁ!」


そんな捨てぜりふを残して、チンピラ達は、散り散りに去って行った。


数分ぶりの平和に、レンはほっとして呟いた。


「はあぁ…、良かった…。死ぬかと思った…。」


「ふふ。僕が通っていなかったらやばかったねぇ、君♪」


レンは、はっとして、声が聞こえた方を振り向いた。そこには大きな黒い三角帽子が特徴的な、可愛い女の子がたっていた。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ