プロローグ
ここは、メリア星。宇宙に浮かぶ、小さな星だ。
この星は、長い間争いもなく、平和を守り続けてきた。
しかし、今、メリア星に魔の手が伸び始めた。
この世界を救うことができるのは、クリスタルに選ばれた8人だけ。
決して交わる事のなかった、8人の運命。この長い戦いが、幕をあけた。
『ピッ…ピッ…ピピピピピピピーーー!』
『ガチャンッ』
「あー…。よく寝た…。さぁ、今日も1日やるぞーーーーーーー!!」
俺の名前はレン。代々鍛冶屋を営んでいる家系に俺は長男として生まれた。と言っても兄弟はいない。だから俺がこの仕事を継がなきゃいけねーんだ。
階段を降りると、もう父ちゃんは起きていた。
「レン!早くしろ!ロンダークさんから鉄10キロ貰ってこい!」
「はいよ、父ちゃん。」
このパシリも、怒鳴り声から始まるのも、毎日の日課だ。
俺の父ちゃんは13代目の頭領だ。古くから伝わってきた精製方を使って剣や槍などの武器を中心とした色々な物を作っている。
王国内なら腕は1番で、この王国の騎士団からもよく依頼が来る。そんな父ちゃんを俺は尊敬しているんだ!
俺は家の前の大通りを走り抜けた。まだ朝の4時で人通りが少ない。チラホラと、屋台の準備をしている人がいるぐらいだ。
大通りの横道にある小さい通りを抜けると、家の庭で薪割りをしているロンダークが見えてきた。
「ロンダークさん!鉄10キロください!」
ロンダークは、振っていたオノをポイッとほかってこっちに手を振った。