第1話「開幕の咆哮」
「いよっしゃあ!見渡す限りの真っ青な快晴、良い侵略日和だぜ!!」
「あぁ、全くだ。こんな気持ちの良い朝は領主になってから初めてだ」
高らかに鳴くゲロ鳥の声で目覚めた俺とロイは、非常に晴れやかな気分で朝の身支度を終えた。
『まさに大魔王』としか形容できない侵略でフィートフィルシアを落とし終えた今、俺の中に僅かにあった罪悪感はすっかり解消。
一方ロイも、着丈に振るまっていながらも、内心ではレジェンダリア軍に怯えていた毎日から解放され、肌に艶が戻っている。
昨日の夜遅くまで雑談を交わしてストレスも吐き出したし、美味い朝食も摂った。
着慣れた装備に身を包みつつ大魔王陛下と共に天穹空母に乗り込めば、いざ進軍の時。
待ってろよ、セフィナとワルト、あとついでにメナファス。
すぐに助け出してやるから、その後、一緒に国盗りしようぜ!
「みんな集まっているわねぇ?朝の侵略会議を始めるわよぉ」
ロイと一緒に天穹空母の中を物珍しげに眺めていると、奥の部屋から大魔王陛下が出てきた。
昨日は女王らしい派手なドレスコートだったが、今日着ているのは機能性重視の軍服だ。
最高司令官だけあって徽章や装飾品がいっぱい付いているが、動きを邪魔するほどではない。
って、もしや……、戦場に出て戦うのか?
金髪ロリ軍服幼女とか、出会った敵が困惑するぞ。
「まずは恩賞の授与よ。昨日の侵攻により、フィートフィルシアを無血開城で手に入れる事が出来た。多大な功績を残した総指揮官・リリンサとパートナーのユニクルフィンに多大な感謝を示し、1等級ゲロ鳥勲章を与えましょう」
1等級ゲロ鳥勲章か。
入国の案内をしてくれたアンジェが貰っていたのが2等級ゲロ鳥勲章だったはずだから、その上位互換って事になる。
大変名誉な事なんだろうが、俺は別に要らないかな。
そんな事を思いつつリリンと一緒に大魔王陛下の前に出る。
一応の礼義として跪き……おーい、リリンー?ここは形だけも跪く所だぞー?
その平均的なジト目はなんだ?
「そんなメダルは別にいらない」
「あれぇ?ご機嫌ナナメなのぉ?どうしてぇ?」
「レジェは頑張ったらユニクと結ばれる手伝いをしてくれるって言ってたのに、昨日の夜は何もしてくれなかった。朝起きた時に横に寝てたのテトラだったし」
「あらあら、急ぎ過ぎよぉ。恋愛も戦争と一緒、あらゆる逃げ場を閉ざして潰して、ターゲットの四肢をもいで逃げられなくしてから、ゆっくり味わうのぉ」
逃げ場を潰されるまでは黙っていても、四肢をもがれるのは許容出来ねぇぞ!!
俺の人生がロイみたいになっちゃうだろうがッ!!
運命の最終形態ロイが仲間になって欲しそうに俺を見ているが、冗談じゃない。
リリンとは普通の家庭を築きたいんであって、大魔王美人局エンドは趣味じゃねぇ!
「恋するあの人と結ばれたい。そんな時に役に立つのが一等級ゲロ鳥勲章なのぉ。この勲章を提示すれば、レジェンダリア国のホテルのスウィートルームが予約無しで宿泊できるわぁ。もちろんタダで」
「そうなの?ご飯は?」
「もちろん食べ放題よぉ」
「じゃ、貰っておく!」
あ。うちの無尽灰塵さんが、無賃で懐柔された。
俺としてもスウィートルームとやら凄く気になるから良いとしよう。
よくよく考えたらリリンと泊まるホテルはいつも最高級な気もするが……ま、貰えるもんは貰っておくぜ!
俺とリリンでメダルを一枚ずつ授与され、この場の全員から拍手を送られて祝福された。
だがな、ロイ。
筆頭被害者が最前列で拍手をするのはどうかと思うぞ。
「二人ともおめでとう。ユニフ、そのメダルは凄い物なんだろう?見せてくれないか?」
「どのくらいの価値か分からないけどな。ほれ」
「重いな。あぁ、これ純金製だな。流石レジェンダリア、資金力が桁違いだ」
ロイの検分によると、このメダルは純金で出来ているらしい。
金は鉄に比べて重く質感が柔らかい為、素手で触れば分かるんだそうだ。
で、それを聞いたリリンが迷いなくメダルを齧った。
こっちも事情聴取をしたら「金粉はお饅頭に乗ってるから、じっくり味を確かめてみたいと思っていた」とか言い出した。
うーん。歯型が付いたメダルでも使えるのか、とても気になる所だな。
「次に、本日からの本格的な戦争について説明しておくわ。御覧なさい」
大魔王陛下が立っている演説台の後ろには、巨大スクリーンが取り付けられている。
これは、天穹空母に付けられた高感度カメラからの映像の他、先行してブルファム王国に侵入している諜報員からの映像も表示できるようだ。
大魔王陛下の横についてサポートいているテトラフィーア大臣が手際よく操作をし、壮大な王城の写真を表示させた。
「此処が今回の進軍の最終到達地点、ブルファム城。此処に余が到達し、絢爛謳歌の導きを翳して王位継承を宣言すれば、戦争の勝利となるわ」
従来の戦争はお互いの軍を戦わせて消耗し合い、優位に立った方が協定を持ち掛けて勝敗を決するのが基本だ。
普通は王家が戦地に立つ事など無く、悲惨な状況を見ようとしない為、無意味な殺し合いが延々と続く事も珍しくない。
結局、王が住まう城に戦果が及ぶ事など無く、心躍る冒険活劇などファンタジー小説の世界でしか起こらないのだ。
……なのに、俺達はファンタジーよりも酷いもんに乗り込んで、あろう事か王城に直接乗りつけて攻め滅ぼそうとしている。
うん。改めて思うが、メカゲロ鳥はズルい。
まず、見た瞬間に敵兵が混乱状態に陥って、戦闘不能になるという特殊能力がズルすぎる。
「やることは至ってシンプルよぉ。制空権はこちらにあるのだから、このままブルファム王城に乗り付ければいい。だけど、すぐに決着が付いてしまうと民衆への示威が足りず、余計な荒事を産むことになる」
「だから、余達はブルファム王国首都近郊に転移し、ゆっくりと時間を掛けて空を飛んで移動。余の力を見せつける為、ブルファム王城を中心に螺旋を描いて空を飛ぶわぁ」
慈しむ姿のかの鳥はー、
螺旋を描いて空を飛ぶー。
レジェンダリア軍歌の歌い出しにもある様に、大規模な軍事パレードを仕掛けるらしい。
ブルファム王国首都全域で、
「ママー、見てー。おっきな鳥さんが飛んでるよー」
「アレは冥王竜さんっていうのよ。平和をお祈りしないとね」
って光景が見られる訳だ。
これは間違いない。
ブルファム国民全てが、涙を流して平伏すだろう。
「当然、地上から局地的な反撃が行われるでしょう。だけどそれも問題ないわ。隷属手帳を応用した位置情報ネットワークを使用し、戦闘開始と同時に圧倒出来るだけの戦力を集中させて短期決戦にて決着をつける」
最前線基地が空を飛んでいる以上、相互から常に視認できる位置にある。
戦いが始まった直後に兵を送る事は勿論、敵の増援の位置情報や規模なども把握し放題。
しかも、戦闘が長引いたら敵の上空に移動して、ランク9の魔法を発射するゲロ鳥を投下できる。
戦場はまさに阿鼻叫喚となるはずだ。ぐるぐるげっげー。
「地上部隊は昨夜の内にブルファム王国の国境を突破。すでに王都周辺に到達し指示を待っているわ。余達は優雅に空を飛びながら、空中散歩を楽しんでいればいいのぉ」
天穹空母の中に残っているメンバーは、俺やリリン、ロイやアルカディアさんの王城襲撃メンバーを除くと文官ばかりだ。
情報工作員のセブンジードは勿論、バルワン達三軍将を筆頭にナインアリアさんやサーティーズさん、バルバロアなども早朝から出撃している。
念入りに移動手段を準備していたようで、1000名を超える精鋭たちは既に予定の配置へ着き終えた。
僅かに残っている軍人も衛生兵などが多く、如何に本気で攻めに行っているのかが肌で感じられる。
「さぁ、いよいよ決戦の時。レジェンダリアに住まう臣民たちよ、余は既に全ての策謀を終え、運命を掌握している。この、レジェリクエ・レジェンダリアへ予定調和を捧げなさい」
「「「「「レジェリクエ女王陛下に、忠誠を!!」」」」」
此処に居る人だけでなく、ブルファム王国各地に散った軍人へ、大魔王陛下が激励の言葉を掛けた。
『女王陛下への忠誠を以てして進軍の合図とする』
事前に決められていた通り一斉に船内が慌ただしくなり、窓の外で控えていたゲンジツとカイコンが空間を引き裂いて転移陣を作った。
動き出す天穹空母から眺めるのどかな田園地帯を名残惜しみつつ、暗黒へ向かってゲンジツとカイコン、そして冥王竜が進み始める。
「リリン、ユニクぅ。こっちに来てぇ」
「どうしたの?オヤツにはまだ早いと思う!」
「おやつはまだよぉ。だけどぉ、喰らうものはあるかもしれないから注意してねって話ぃ」
レジェンダリア軍に向けたプロバガンダが終わり気を抜いていると、大魔王陛下からお呼びが掛った。
その横にはテトラフィーア大臣も居て、むしろここからが本番だというような雰囲気だ。
窓の外が暗黒一色になった以上、転移が終わるまで数分も掛からない。
敵の襲撃に関する事なら、俺も気を引き締めて話を聞いた方が良さそうだ。
「喰らう?襲撃されるのか?」
「たぶんね。ラルラーヴァーなら転移直後を狙って仕掛けてくるはずだもの」
「随分と確信してるんだな。確定確率確立を使ったのか?」
「使ってないわよぉ。でも、間違いないと思うわぁ」
なにやら確証がある雰囲気だが、大魔王陛下とラルラーヴァーは面識が無いはず。
独自の情報網による物なのか、それとも、俺達が知らない何かがあるのか。
どっちにせよ、迎撃を予測できているのなら対処は難しくない。
「敵が来るのが分かってるなら、最初っから最終決戦になりそうか?」
「ならないわぁ。ラルラーヴァーの武器が弓ならば遠距離攻撃をしてくるだろうしぃ。問題はその後、どの程度の追撃が来るのか。場合によってはリリンとユニクぅに出て貰うから準備してて」
用意周到なラルラーヴァーが牽制を仕掛け、その隙にブルファム軍が襲撃してくる可能性があるらしい。
だが、俺達の転移場所は上空2000mほどの高高度だ。
そう簡単に襲撃されるとは思えないんだが……?
「さて、転移もそろそろ終わりぃ。鬼が出るかヘビが出るか。タヌキだけは出て来ないで欲しいものねぇ」
「……転移した先に大量のゴモラか。メカゲロ鳥に負けない酷さだな」
次元の壁を抜けると、視界一面、大量のタヌキで埋め尽くされていた。
そんな事になったら、ゲロ鳥を投下して相殺するしかねぇぞ!?
タヌキとゲロ鳥によって地上が蹂躙され戦争の幕は下りるが、尋常じゃない被害が出るから勘弁して欲しい。
「ん、出口が見えてきた。とりあえずタヌキは居ないっぽい」
リリンが一足先に窓の外へ視線を向けて確認すると、転移前と変わらない快晴がそこにはあった。
タヌキフィーバーは回避されたようで胸を撫で下ろしていると、進んでいた冥王竜が次元の壁を超えて飛び出す。
その直後、両脇から朱色の炎に照らされているという異常事態に、大魔王陛下が僅かに目を細めた。
「へぇ……。ゲンジツとカイコンを落とすなんてやるじゃない」
呟かれた言葉は、的格に現状を表している。
悠々と聳え立っているはずの巨体が傾き、ゆらゆらと燃え出る炎に巻かれているのだ。
いつも燃えているゲンジツだけではなく、深緑を纏うカイコンまで炎に巻かれているのだから、これは敵の襲撃、しかも、僅かな時間で成したのだからワルラーヴァーの仕業だろう。
だんだんとスピードを落とした冥王竜も驚き、僅かに低い声で、うぬ!と呟いて、握られた手の中の光の矢を見やった。
「これは……我も始めて見るが、虚無魔法の性質を持たない転移魔法だな」
「そんなのがあるのぉ?解説して、プルゥ」
「うむ、虚無魔法系の転移とは、空間に出口と入口を作る様な物なのだ。だから移動時間が僅かに掛るし、妨害も容易だ」
「それでこの炎はどう違うのぉ?」
「物質の形態を変化させずに移動させる従来の転移とは違い、この炎は物質を最小単位まで崩壊させ、世界に還元している。そうして溢れた元素を狙った場所で再び組み立てるのだ。行き先は……天龍嶽か」
「なるほど、燃やして気化して移動させ、逆の手順で組み立てていると」
「これは我が師の領分たる光魔法の応用であろうな。対策を知っていれば対応は容易だが、ゲンジツとカイコンではまだ荷が重かろう」
忌々しそうに冥王竜が光の矢を握り潰すと、首だけなっていたゲンジツとカイコンが最後の力を振り絞って謝辞をした。
冥王竜より先に退場するのが申し訳ないらしく、非常に元気がない。
「現実ニハ存在セシエヌ、未知ナル炎ノ矢ニ撃タレ……。」
「受ケテ落チルハ、我ラノ悔恨……。」
すぅぅ……と消えていく光景を見ていると、段々と焦燥感が湧いてきた。
今の俺なら一人でも余裕で勝てるとはいえ、ゲンジツもカイコンも歴史に名を刻んだ化物だ。
そんな一大戦力が簡単に落とされたんだから、警戒するには十分だろう。
あ、ロイがすんごい顔で滅茶苦茶ビビってる。
一般人枠がいると、事態が分かり易くて良いな。
「テトラ、音響測位に反応は?」
「ブルファム王城の最先端部に人影ありですわ」
「映像を出しなさい。……なるほど、この子がセフィナねぇ。アホの子っぽい顔がリリンにそっくりぃ」
巨大スクリーンに映されたのは、白い法衣を纏っている人物と、黒い神官服を纏ったセフィナだ。
白い法衣の方は認識阻害の仮面を被っていて正体が掴めないが……、持っている赤白の弓には見覚えがある。ラルラーヴァーだな。
二人は真っ直ぐに俺達を見上げ、揃って口元が緩んでいる。
うん、そりゃ口を開けて絶句するよな。メカゲロ鳥だもん。
暫くの沈黙の後、ラルラーヴァーはゆっくりと口を動かし始めた。
「レジェ、悪い幼虫が何か言ってる。音声は出せないの?」
「出せないわねぇ。余と同じく魔法を声に乗せて発動されると困るしぃ」
「むぅ……。挑発されてるのに、意味が分からないから文句も言えない」
「あら、意味なら分かるわよぉ。テトラも読唇術で読み取れるから分かるでしょぉ?教えてあげてぇ」
この魔王共、唇の動きで意味が理解できるとか言い出しやがった。
なんかもう、意思の疎通に関する事では無敵感があるな。
タヌキと心を通わせ、俺の逃げ道をふさぐ為に襲いかかってくるのも時間の問題かもしれない。
頭の中でタヌキ包囲網が構築されかけていると、テトラフィーア大臣が視線をスクリーンに向けながら口を開いた。
ラルラーヴァーの声を真似ているんだろうが……、なんとなくワルトっぽい口調なのは何でだ?
『ようこそ、ブルファム王国へ』
『遠路はるばる意味不明な方法で越しになったレジェリクエ御一行様、頂いた驚愕と困惑のお返しに、僕からささやかな歓迎のあいさつを送らせて貰ったよ』
『おっと、いきなり王宮を目指して特攻なんて無粋な真似はやめたまえ。僕の役目は歓迎のあいさつだけで、本格的な歓待は別に用意している。まずはブルファム王国が誇る世界一のショーを御覧に入れよう。精々楽しんでくれたまえ』
『さぁ、この世界の行く末を決める、楽しいパーティーを始めよう。巨万の『人生』を賭け金にした策謀の果て、キミ達は欲しい物を手に入れる事が出来るかな?』
語られたラルラーヴァーの挨拶から読み取れた情報は3つ。
・挑発されたリリンが頬を膨らませ、王宮に特攻を仕掛けそうだというのを見透かされている事。
・ラルラーヴァーですら、メカゲロ鳥にドン引きしているという事。
・ブルファム王国は迎撃の準備を終えているという事。
そして、なにやら”ショー”というものを企んでいるようだが……、これは好都合だ。
この平均を超えてヤル気なリリンを発散させるのに、一役買ってくれそうだぜ!
「むぅ。言う事を言ったら帰るとか調子乗り過ぎ、セフィナを返せ」
「ほんと煽り方が絶妙というか、リリンの逆鱗ポイントを押さえているというか……。さすがワルトの上位者だな」
宣戦布告を終えたラルラーヴァーはさっさと身体を返し、セフィナを伴って城の中に入っていった。
セフィナはまだゲロ鳥を眺めていたそうだったし、捕まえた後で乗せてやれば喜ぶかもしれない。
そんな事を言いつつリリンを宥めていると、外の観測をしていた文官達が騒ぎ始めた。
どうやら、何かが高速で近づいて来ているらしい。
……上から。
って、はぁ!?
「報告します、未確認飛行物体が上空から接近!!音響測位によると体長80m。大型のドラゴンだと思われます!」
「続いて報告、未確認ドラゴン、我らが前方に到着。謎の異音を発しながらゆっくりと降下してきます!」
「これは……陛下。特殊個別脅威ですわね」
「でしょうねぇ。ドラムロールをしながら降りてくるとか、余も心当たりが一つあるわぁ」
スダダダン!スダダダダン!ズダダダ、ズダダダン!!
と規則的に響いているのは、どっかで聞いた気がする愉快なドラムロール。
これはもしや……。と、俺とリリンが首をかしげながら空を見やると、ズズズズと巨大な竜の足が降りてきた。
うん。相変わらず、絵面がうるさい。
つーか、ブルファム王国が誇るショーって、サーカスかよ。
「ぴえぇぇ~~~ろん、再登場!拍手喝采!!お前ら許さない!!」
俺達……と言うよりも、明らかに冥王竜を敵視しているコイツの名は、ドラピエクロ。
俺が知るドラゴンの中で一番頭がおかしい奴であり、なんだかんだ戦闘スキルが豊富な特殊個別脅威。
今更再戦とか面倒な事この上ないが……、戦力的な意味では普通に対処できる。
問題は……。
「ミオがいる。しかも臨戦状態」
抜刀状態の9つの剣を従えた澪騎士ゼットゼロが、ドラピエクロの頭の上に立っている事だ。




