第38話「屋台村襲撃事件」
「次はあの屋台に行こうユニク」
「よし来た……あれは……お好み焼き屋か。鰹節といっしょに心も踊るぜ!」
バトルロイヤル”剣”の部は俺の優勝という事で収まり、他の部門の優勝者が決定するまで空き時間ができた。
そして食いしん坊大悪魔さんことリリンが「運動の後のエネルギー補給は大事!」だと主張し、俺も賛成。
本日3週目ともなれば、大体の屋台の位置を把握しているし実にスムーズに屋台を回っている。
なお、サービスの良い屋台はリリンの姿を見ると、すごく渋い顔をする。
ぶっちゃけ、それはしょうがない。
あの渋柿みたいに四角い顔も、最初からこんなに角ばっていた訳ではない。
それは一週目に行われた食いしん坊大悪魔さんによる、心無き襲撃のせいだ。
俺は遠い目をしながら、その光景を思い出す。
**********
「おじさん、綿あめが欲しい。一番大きい奴がいい!」
「はいよ。500エドロね。うちのはサービス満点で、ほら、そこの機械で綿あめを作るんだがよ、買ってもらった人にやって貰うんだ。途切れずにドンドンでかくしていけば値段以上の大きさにも出来る」
「それは面白い。どのくらい大きくしてもいいの?」
「そりゃあ、嬢ちゃんほど可愛かったらいくらでも、よ!どうだい?挑戦してみるか?」
「是非やってみたい」
「そうこなくちゃな。いいか、途切れさせずにこうやって巻いて行くんだ。途切れなかったらどこまで大きくしてもいいからな」
「分かった。頑張る!」
綿あめ屋のおじさんは、そう言って木の棒をリリンに渡しつつ、横でごそごそと何かの準備を始めた。
取り出したのは袋がかぶさった普通の綿あめ棒。
あらかじめ作っておいたであろうその綿あめは、上手に丸くまとめ上げられ、一種の芸術性を感じさせるほど綺麗だ。
おそらくだが、綿あめを棒に巻き付けるのは、結構難しいんだと思う。
サービスとして客にやらせて失敗した後、「惜しかったなぁ。ほら、こっちもやるから、どっちも食べな」と、正規品も渡してくれるのだろう。
祭りならではの遊び心を理解している良いサービスだと思う。
……だけどな、少しだけ誤算があるぜ。
この可愛らしい少女は、食い意地が張っていると名高い、心無き魔人達の統括者・無尽灰塵リンサベル様だ。
ほら、まったく自重しない。
「よし、作戦は立てた。全力で行く。《多層魔法連・瞬界加速―第九識天使―結晶球結界―空気圧縮!》」
「な、なんだ?何が起こってやがるんだ!?」
目を見開いて驚愕の声を上げる綿あめ屋のおじさん。
なんだなんだと興味深げに見ているが、大したことじゃないぜ。ただの悪魔の所業って奴だ。
うん。明らかに綿あめを作ろうとする準備じゃない。
細い棒に防御魔法まで掛けている辺り、何かを狩りに行くと思われる。
そして、綿あめ屋のおじさんは不思議そうにしつつも綿あめ製造機のスイッチを入れた。
それに呼応し、大悪魔リリンが動き出す。
「……見切った!!……最初はこう!次は素早くこう!そして、こうしてこうして、こうする!」
「何ィィィィィィィ!滅茶苦茶、上手いだとぉぉぉぉぉ!?」
「えいえいえい!まだまだ行く!えいえいえいえいえい!!」
「目にも止まらぬ速さで綿あめが膨らんでいくだと……。そんな馬鹿な……俺以上……だと……」
そうして、うちの大悪魔さんは直系1m以上の巨大な綿あめを作りだした。
ふわふわをしながらも、それなりの重量はある様で、重厚感的なものも感じる。
嬉しそうに綿あめに齧り付く、勝者、リリン。
綿あめ製造機の材料入れを覗きこみ、「殆ど……入っていないだと……」と呟いているのは、敗者、綿あめ屋のおじさん。
「……ユニクも食べる?」と差し出された綿あめを貰って食べてみたが、ちょっとだけ背徳的な味がした。
**********
そんな襲撃を繰り返す程、十数度。
こんな事を各店で繰り広げていたら、渋い顔をされてもしょうがないと思う。
そしてついに、お好み焼き屋に辿り着いた。
あ、この人見たこと有るぞ。
確かさっきは、『ジャンケンに勝ったらミニお好み焼きをプレゼント』とかいうサービスをやっていたはずだ。
そしてリリンに十連敗した所で、ミニお好み焼きの量が購入したお好み焼きの量を超えた。
リリンは『一つ分の値段で二つ分食べられるとか、お財布に優しい!良い店だと思う!!』と大好評。
余剰のミニの分は俺も貰って食べたが、しっかり具の入った、良いお好み焼きだった。
そんな事があったせいか、お好み焼き屋さんは見るからに警戒している。
どうなるか、少し様子を見よう。
「おじさん、お好み焼き、1つ欲しい」
「へ、へい。500円になります……」
「……ジャンケンはしないの?」
「い、いえ。あのサービスは朝だけでして……。申し訳ありません……。」
「そうなの?じゃあ、もう一個ちょうだい」
ですよねー。一個分の値段で2個も持って行かれたら、赤字なんてもんじゃないしな。
ピリッとした警戒ムードを知ってか知らずか、リリンは平然と屋台を回り、自分と俺の頬を膨らませて行く。
食い意地が張っているとはいえ、体のサイズ的に限界があるリリンは、買った物の半分を俺にくれる。
色んな感情をこめて、「なんか、悪いな」と言いつつも受け取っていたら、リリンは「気にする事は無い。むしろこれは必要な事!」だと胸を張った。
「必要な事?」
「……世間の恋人同士はこうやって食べ物を分け合うのだと聞いた。なのでこれは、イチャラブ大作戦!ユニクと私は恋人同士!!」
なるほど、イチャラブ大作戦ね。
すごく和やかなムードが漂っているが、これが演技だと考えると、割と悲しい。
リリンが言うには、これは『お祭りでーと』なのだそうだ。
二人で屋台を襲撃しつつ、色んな意味でおいしい物を食べ歩く。
腹も満たせるし、敵がいた場合には牽制にもなると、期待に満ちた目で語っていた。
そういえば、敵がリリンの妹のセフィナの存在をチラつかせた時、リリンは怒りに燃えて絶対に許さないと宣言。
その後、起こった出来事をワルトに報告をした時も、凄く興奮していた。
ワルトに「まぁ少し落ち着きなって、敵がそこまで計画性があるというのなら、ヘタに煽るのは危険かもしれない。イチャラブ大作戦はいったん中止で」と言われたのにもかかわらず、イチャラブ大作戦を続行しているし、話を聞いていなかったんだろう。
そんなこんなで腹を満たしつつ、合間合間に、俺は先程起こった事『エルとの戦闘』についてをリリンに話した。
・エルは敵ではないという事。
・『神縛不動・ヴァジュラ』という、グラムと同等の武器を持っている事。
・神殺しには覚醒体という物があり、エルがヴァジュラの覚醒体を使ったことをきっかけに、俺もグラムの覚醒体を使用できるようになったという事。
そこまで話した所で、リリンは視線をこちらに向け「ユニク、その力は緊急時以外に使ってはいけない」と言ってきた。
「ユニク。そのグラムの力は、人間相手に向けるべきではない。間違いなく相手を殺してしまうし、周囲に与える影響も未知数。闘技場というある程度の防御魔法が掛った観客席に居ても、そのエネルギーの強さは感じる事が出来た。単純な威力では雷人王の掌よりも確実に上だと思う」
「そんな……いや、そうだよな。最後に使った技『銀河終焉核』はグラムに蓄えたエネルギーを増幅して一気に放つ技だ。たとえば、雷人王の掌を吸収していたら、放つエネルギーはそれ以上となる訳だしな」
「うん。そして、そのエネルギーにはグラムの能力『絶対破壊』が付与されていると思われる。要は防御魔法抜きで雷人王の掌を喰らうようなもの。受けた人は欠片も残らない」
「……なんて恐ろしい。こりゃ、グラムの覚醒体は基本的に封印だな」
「そうした方が良さそう。周囲に居る人も怪我をさせかねない」
周囲に怪我をさせてしまう……か。
それは絶対に避けたい事態だ。リリンを守ろうとしたはずなのに、俺のせいでリリンが怪我をしたなんて笑い話じゃ済まされない。
そう、俺は思い出したんだ。
かつての記憶、一番大切な『誰か』は未だに思い出せないけれど、それでも何が起こったのは思い出せる。
俺は、その記憶をリリンに告げるべきか一瞬だけ逡巡し、そして、語ることにした。
俺の原点、救えなかった物語を。
「リリン。グラムを覚醒させた時にさ、思い出した事があるんだ」
「もふふ?」
……大事な話をしようとしているのに、大悪魔さんがハムスターになっているんだけど。
口の周りのソースから察するに、さっき買ったお好み焼きに齧り付いていたらしい。
今のリリンの意識は、お好み焼きに60%、次の屋台に30%、俺に5%、周囲の警戒に5%といったところか。
お好み焼きを食べ終わるのを持って、再びリリンへ語り掛けた。
「リリン、グラムを覚醒した時に――っていねぇし!」
「かき氷が欲しい。味はブルーハワイとレモンが良い!」
**********
「腹は膨れたか?リリン」
「ばっちり。あとは『焼きまんじゅう』ぐらいしか入りそうにない!」
焼きまんじゅうは結構食べ応えあるだろ……。
それなら、まだ入るってことじゃねえか。
だが、リリンは次の屋台に向かおうとせず、満足げにトロピカルジュースを飲んでいる。
よし、話すなら今だな。
「リリン、これは大事な話なんだが、グラムを覚醒させた時に思い出した事がある」
「グラムの使い方以外にってこと?」
「そうだ。思い出したのは断片的な記憶だが、それでも、俺の過去に関わる大事な事なのは間違いない」
「それほどの事……。分かった。しっかり聞く」
リリンは服装を正し、真っ直ぐに瞳に視線を合わせた。
平均的な表情の瞳が、キラキラと輝いて見える。
期待に満ち溢れた表情。
……齧られる前に、話し始めた方が良いな。
「俺の過去、恐らくだが、過去の中でもかなり古い記憶だと思う。なにせ、その出来事があったから、俺はグラムを手にしたいと思ったんだからな」
「それは、英雄ユニクルフィン誕生のきっかけだったということ?」
「実際に英雄になれたかは置いとくとしても、そうだろうな。その出来事が、俺の根源だ」
「すごく興味がある……話して、ユニク」
俺はここで一度、深呼吸をした。
これから話すのは、思い出したくもない、取り返しのつかない失態。
だからこそ、一言一言を真剣に語ろう。
俺の雰囲気を感じてか、リリンも真剣な顔つきになった。
それを確認した俺は、静かに口を開く。
「その時俺は、取りこぼしたんだ。守れと親父に言われていた、大切な友達の命を」
「取りこぼした……?」
「守り切れなかったんだよ。空を覆い尽くす深緑の皇種。『天命根樹』の攻撃を防ぎきる事が出来ずに、あっけなく守るべき命を失ったんだ」
「……え?」
「蘇った記憶の中にあったのは、守りきれなった事後の映像だけだ。 登場人物の顔は認識できなかったが、大切な人だというのは、間違いようが無い」
赤く血に染まった俺の両腕の中で、呼吸すらなく沈黙する身体。
辛うじて動いている脈動は弱々しく血液を垂れ流すだけで、今にも止まってしまいそうだった。
現実から目をそらす為に周囲に目を向ければ、空から放たれた種子弾丸の痕跡が映る。
確かに、空から俺達に向かってきた弾丸は全て撃ち落とした。
だが、影響が無いと判断した場所に向かっていた弾丸は別だ。
俺は驕りと油断から、『このくらいでいいだろ』と見切りをつけたんだ。
やる気になれば、もっと遠くの、それこそ一度に放たれた弾丸の全てを無効化できたはずなのに。
……だが、それをしなかった。
何故だかは思いだせない。何か理由があったのか、それとも、ただ面倒だと思っただけか。
今となっては理由が分からないが、結果だけは、鮮明に覚えている。
影響がないと判断した弾丸が地面に着弾した後、有爆。
そして、直径50cm程だった弾丸から細かい無数の散弾が飛び出し、水平に暴威を叩きつけた。
上から来ると思って全て防いだはずの攻撃が、突然、真横から来たんだ。
俺は対応できなかった。それどころか、剣を振る事さえ出来ずに、その攻撃を受ける事になった。
俺達の纏っていた第九守護天使は、砕けて消えていたよ。
いくら小さな弾丸と言えど、皇種の攻撃だ。
数だって数千発にも及んだかもしれない。有爆した弾丸は一つじゃなかったんだからな。
だが、悔しい事に、俺の体は殆ど無傷だった。
俺の体の陰に居た子も無事だ。
そして――。
「呆然と立ち尽くす俺の体は、一人の女の子に守られていた。その子は、散弾が飛んできた方向に背を向けて、俺を守るようにして抱きついていたんだ」
「……その子は、どうなったの?」
「もう動かなかったさ。呼吸が止まり、意識もない。鼓動は弱々しく噴き出す血だってすぐに流れを止めると思った。俺は走ったさ。その子らを抱えて、必死に、親父ならなんとかできると信じて……」
そうだ。あの時に抱いた感情は、諦めとは対極に位置するものだ。
一縷の望みを掛けて、俺は走った。
動かなくなってしまったその子ともう一人、俺と同じく守られた少女を抱え上げて、ひたすら……。
「その後の記憶は思い出せていない。だが、根拠のない俺の直感という事になっちまうけど、助けられなかった……と思う」
鏡を見た訳じゃないが、今の俺は悲痛な表情をしていると思う。
なにせ、リリンの平均的な表情は崩れ、驚愕と憐憫に満ちた目で、俺を見つめ返してきている。
しばらくの沈黙の後、少しの迷いを見せながらリリンは口を開いた。
「……それは、本当の話……?」
「今の話を聞いて、作り話だと思ったのか?」
リリンの言葉を聞いて、つい、苛立ちを言葉に乗せてしまった。
いくらなんでも、その言い方は――、と思った所で、リリンの表情が真剣な事に気が付く。
どうやら、俺の早とちりだったようだな。
リリンの瞳に宿っているのは、誠実な光。
いつもの悪ノリの時にするものではない、清らかな瞳だ。
「言い方が悪かったと思う、ごめん。私はただ、確認したかった。その記憶の中の敵は本当に『天命根樹』だったのかと聞きたかっただけ」
「どういう事だ……?何か知っているのか……?」
「天命根樹は、私が初めて出会った皇種だよ。……私が最初に住んでいた町、『セフィロ・トアルテ』の空を覆い尽くし、多くの命を奪った大厄災」
「リリンの住んでいた町だって?」
「そう。そしてその時に数万という人間が犠牲になり、町は放棄される事になってしまった。今は、植物に汚染された町として、ポイゾネ大森林を超える高位の生物の住処になっている」
リリンの声は揺らぎがなく、嘘偽りなく語っているという事が分かる。
たじろぎ絶句している俺の代わりに、リリンは覚えている限りの事を話してくれた。
その時は、怖くて震えていたということ。
それでも、信じていた人が助けに来てくれたから、頑張って泣かないようにしたこと。
そして、頼りになる背中越しに何かを見て、取り乱してしまったこと。
ひたすら泣いて、泣いて、泣いて、ずっと泣いた後、安心できる場所について、お母さんとお父さんにもう大丈夫だと言われ、泣きやんだこと。
そして、ひとしきり語った後で、リリンは俺へ笑顔を向けた。
過去を思い出してなお、強くあろうとする表情だと、俺は思った。
「私も幼かったから、その時に何が起こったのかはよく覚えていない。けれど、すごく頼りになる人物に助けてもらったという事は覚えている」
「そうか、なんか、妙な関係性を疑っちまうな。だとすると、その町に俺もリリンも、英雄の親父もいたってことになるしな」
「うん。すごい偶然……?いや、そうじゃないのかも?だって英雄ユルドルードは多くの皇種を討伐している。私の町に来たのも、天命根樹を倒しに来たから?」
「そうかもしれねぇな。しっかし……」
「どうしたの?」
「ホント、昔の俺は情けない奴だ。まったく、ほとほと呆れるぜ!」
「どうして?」
「だってさ、守れと言われた命もロクに守れないばかりか、その町に居たリリンまで怖い目に会わせて泣かしたって事だろ?コイツのどこが、英雄なんだ?見習いだからって、失敗を許されるはずがねえだろ!」
湿っぽくなった空気を読まずに、出来るだけ明るく声を出した。
本当は、もっと深く受け止めるべきかもしれない。いや、そうするべきだろう。
だが、冥王竜と戦い、ワルトという友人の命を危機に晒している以上、表面上だけ反省したふりをして受け流してしまうのは絶対に良くない事だ。
だったら、過去の事だと割り切った風にして、リリンの気持ちを上向きにするほうがずっと有意義だと思う。
……こんな、煮えた鉄のような怒りと後悔の感情など、リリンに抱いて欲しくない。
何度も似たような失敗を繰り返す俺だけが、覚えていればいいだけの事だ。
「はー。ほんと、親父の事を馬鹿に出来ねえぜ。親父は変態でも皇種を倒しているんだしな。どんだけ強いんだよ、親父!」
「当時の新聞には、皇種の攻撃を体で弾き返したと書かれていた。一糸まとわぬ姿で」
「それは、新聞のインタビュー時に全裸だったのか、皇種と戦っていた時に全裸だったのか……どっちだ?」
「どっちも、だったと思う」
「やべぇ!想像すると、絵面がやべぇ!!」
全裸とか言うから、どうしてもアソコが攻撃されたと仮定してしまうんだが。
そうか、つまり親父は、”モウゲンド”されなかったってことか。
そんな強靭なムスコを持っているなんて、息子の俺としても、ホコリに思うよ。ぺっぺ。
それから、俺は空気の読めない男を演じ、努めて明るくリリンと談笑。
段々と和やかな空気に戻り、そろそろ空気の読めない男は終了かなと思った矢先、リリンの後ろを何かが通り過ぎた。
「ヴィギルオォ―ン!」
「ヴィギュルーーン!」
おい、クソタヌキ共、お前らは空気を読めよッ!!
なに、当たり前に屋台を楽しんでやがる!?その担いでいる袋はなんだ!?
強盗か!?強盗なのか!?
「……タヌキも屋台を満喫している。私達も行こう」
「え?さっき腹いっぱいだって言って無かったか?」
「これからユニクの決勝戦がある。その時に見ながら食べるお菓子が欲しい。ポップコーンとか売ってたはず」
「……ちなみに、サイズは?」
「Lサイズに決まっている。肉まんも有ったら欲しい!」
よく食うなぁ……。
そして目的のポップコーンと肉まんを手に入れた後、再び別れて、俺は闘技場へと向かう。
会場のアナウンスでは、あと30分したら優勝者3名による決勝戦が始まるらしい。
せっかくだし、気持ちよく勝たせてもらうとするぜ!




