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ユニーク英雄伝説 最強を目指す俺よりも、魔王な彼女が強すぎるッ!?  作者: 青色の鮫
第13章「御祭の天爆爛漫」

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第85話「人狼狐・夜の襲撃 チィーランピンVS魔王フェチ②」

『よく分かる!チィーランピンのコロしかた!!≪完全攻略・図鑑つき≫』

「……むぅ?」


 チーランピンの情報を調べるために悪食=イーターにアクセスしたリリンサは、目立つ所に飾られていた本を発見した。

 それは、ゴモラ謹製のチィーランピン攻略本。

 今のリリンサが最も効果的な手順で戦闘を行うための、作業手順書だ。



『アストロズ、チィーランピンは怒りっぽい。まず挑発を仕掛けて、理性を奪うべき』



 晦瞑刻限(ツクヨミ)夜叉月見尊(ヤシャツキノミコト)を通して意識を繋げているリリンサが、アストロズに指示を出す。

 最初にするべきは主導権の確保。

 ゴモラの作業要領書の1ページ目を丁寧に読みつつ、アストロズの返答を待つ。



『虚言壁がある奴は、逆ギレが癖みてぇなもんだからなァ。任せる、得意だろそういうの』

『了解。心無き魔人達の統括者直伝の本気の煽りを見せてあげる』



 予兆と自滅の能力を持つルインズワイズの所持者であるゴモラの戦闘時の役割は、ヘイトコントロール。

 腕も足も権能も、すべては心によって支配されている。

 それをよく知るゴモラは、格上を自分の土俵に引きずり込む戦法を好んで使用する。



「それだけの数のミリオンを殺しておいて、アマタノに挑戦しないのはなぜ?」

「……。」


「くす、それとも、返り討ちに遭ったのに見逃された、殺す価値もない雑魚ということ?」

「……。すこし、調子に乗り過ぎではないのかね?」


「くすくすくす、どうやら図星のよう。アマタノに何回負けたの?10回?100回?」

「我ほどの者が戦えば、その影響は軽微では済まない。軽率な行動は控えているのだよ」


「もしかして一回しか挑戦してない?もしそうなら、へなちょこすぎると思う!」

「……。」


「初めて麒麟を見たけど、おぉうって感じでとても残念。……皇だけに!」



 レジェリクエの嘲笑+ワルトナの言葉遊び。

 そんな魔王級の煽りを繰り出しているのは、平均的なメスガキ顔。

 その結果、チィーランピンの何かがぶちん。と切れた。



「ぶるぅああああああ!!ぶるぁっぶるぁああ!!ぶるぉ!ぶるぉぃっ!!ぶるぅああああああ!!」

「麒麟の鳴き声ってこんな感じかよ」

「覚悟していたけど、確かにこれはキモイ。種が滅ぶのも納得」


「ごのチィーランピン様に向かって、み、未熟なくそ肉の分際でぇ……!!」



『チィーランピンがキモイ鳴き声を上げたら準備OK!ブチ切れているから、愚直な行動をするようになるよ!!』

 そんな記述がされているゴモラの作業手順書、そこにはチィーランピンに関するステイタスが網羅されている。



金不朽麒きんぶきゅうりん・チィーランピン』


 種族   麒麟

 年齢   推定4000歳以上

 性別   オス

 称号   金不朽麒きんぶきゅうりん・チィーランピン

 レベル999999(ミリオン)、階級 『じょ

 危険度  大陸滅亡の危機(カンタナントカタフス)


『基礎情報』


 麒麟は、もともと数が少ない生物種だ。

 長命であり、高い戦闘力を持つ彼らは群れる事をせず、個体数を増やす重要性を理解していなかった。

 そして、緩やかに絶滅していく麒麟に転機が訪れる。

 それは、那由他様が狩りまくって世代交代しまくった鳥の皇種が、チィーランピンに敗北したから。

 この時に初めて、始原の皇種の種族以外から皇が誕生した。


 チィーランピンは群れる事の重要性を知り、だがそれは、遅すぎた。

 皇種に覚醒して間もなく発生した滅亡の大罪期で、チィーランピン以外の麒麟のメスが全滅してしまったのだ。


 繁殖能力を失った麒麟は成すすべなく数を減らし続け、やがて、寿命がないチィーランピンのみが残った。

 永遠の孤独、だがそれは、言い換えれば『永遠の頂点』。

 そこを金鳳花に付け込まれ、チィーランピンの魂に『傲慢』がこびりついた。



『戦闘能力』



 発揮できる身体能力は亜光速程度。

 光と等しいラグナガルム程ではないにせよ、見てからの攻撃回避は困難。

 攻略には真理究明の悪食=イーターによる、未来予測が必須。


 麒麟の体毛は短く、針に近いイメージ。

 遠目で鱗のように見えるのは、体毛で模様を作って魔方陣を描き、バッファ魔法の効果を得ているから。

 権能を使わなくても、原初に統べし雷人王(オムニバス・ゼウス)相当の強化が施されている。



五色の権能(アンカラレス)


 この権能は、簡単に言うと五行をモチーフにした形態へ変身する能力だ。


 沸き立つ赤い身体・炎駒えんく

 属性は火。

 燃焼反応のように、自身で発生させたエネルギーを爆発的に増大させる。

 エネルギー可変能力。


 薙ぎ蠢く青い身体、聳孤しょうこ

 属性は木。

 樹木のように、回復と成長を永遠に繰り返す。

 有機物可変能力。


 眩き輝く黄色い身体、麒麟きりん

 属性は土。

 自然環境に溶け込み、自身の肉体のように扱う。

 自然現象可変能力。


 阻み返す白き身体、索冥さくめい

 属性は金。

 鉱物の性質変化を可能にし、不可逆の錬金錬成すらも可能とする。

 無機物の可変能力。


 魂が巡る黒き身体、角端かくたん

 属性は水。

 魔力に直接的に干渉し、破壊する。

 魔力=魂=命の可変能力。


 簡単に言うと、有機物、無機物、エネルギー、自然現象、魔力、この世界における五大要素を操作する権能。

 それぞれに攻略方法があるものの、能力を組み合わされたら攻略難易度が跳ね上がる。

 ぶっちゃけ、チートも甚だしい。


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