表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/15

【プロローグ】悪役令嬢に憑依してしまったみたいです。

私の名前は、ミヤナ・リカ。


若くして、あっけなく死んでしまった私は――

そのあと、大好きで大好きでたまらなかった乙女ゲームの世界に、

「魂だけ」転がり込んでしまった。


しかもそのゲームは、間違いなくあの有名作。


【ドキドキ魔法学園 ~君の王子様がきっと見つかる!ドタバタ大波乱で友情・恋・大混戦、いつのまにか聖女になっていた件。イベントは豪華声優ボイス付き&選べるエンディング、アバターのキャラメイク&着替多数!恋の選択で未来が変わるイベント多数&育成要素たっぷり、壮大な物語が今はじまる】


………………ふざけているわけじゃない。


この、やたら長いサブタイトルまで含めて、ちゃんと公式名称なのだ。


ファンの間では、さすがに全部言っていられないので、略して「ドキ魔」と呼ばれている。


正直、言いやすさゼロの略称なんだけど、それすら愛されていた要素のひとつだ。


ドキ魔は、スマホゲーム黎明期に登場した、

「乙女ゲーム」と「育成ゲーム」と「シミュレーションゲーム」を、むりやり全部くっつけた、ある意味“奇跡の産物”。


現実時間で回復するスタミナを使ってキャラを育てる、という基本システムは普通。


でもこのゲームは、「一周クリアして終わり」にさせないための仕掛けを、これでもかと詰め込んでいた。


イベントごとに分岐する選択肢。


育成方針によって解放される特殊シーン。


期間限定のボイスや、ムダに凝りまくった着せ替え要素。


――どれも、プレイヤーの好奇心を全力で刺激してくる。


入学から卒業まで、三年間の学園生活を駆け抜け、

やがて聖女として覚醒し、最後には魔王を倒す。


その大筋のストーリーは一本だけだけれど、

道中は、ものすごい数の分岐で埋めつくされていた。


イベントの選択肢ひとつ。


能力値のほんの少しの差。


そういう小さな要素の積み重ねで、攻略対象たちの態度も、最終的なエンディングも、いくらでも変わってしまう。


攻略ルートは“登場人物全員”に存在していて、

男女問わず、恋愛・友情・特殊ルート――

さらには、どう見てもネタにしか思えない「お遊びエンド」まで、数えきれないほどある。


一周クリアするごとに、基本能力値はリセットされるけど、

魔力レベルや一部のアイテム、称号なんかは、「転生」として次の周回に持ち越しできる

(アイテムには所持数制限あるけどね)。


――この“転生システム”こそが、プレイヤーを無限周回の沼に引きずり込む元凶だった。


もちろん私は、その沼に真っ逆さまに落ちた。


全ルート127通り、完全制覇。


中でも攻略難易度がおかしいハーレムエンドや、

隠し要素の特殊ボイス・レアイベントも、一つ残らず回収済み。


攻略サイトの更新も担当していて、私が提供した情報はいくつも引用され、

一部のヘビーユーザーからは「解析班」とまで呼ばれていた。


育成ゲームとしても作り込みが異常で、

たった1ルートを真面目に追うだけでも、とんでもない時間が溶けていく。


それでも私は、どのキャラも最低三周は攻略した。


好感度の上がり方、イベント発生条件、隠しパラメータの動き――

ありとあらゆるものを検証し、記録し、しゃぶりつくした。


そんなゲームの世界に“入り込めた”のだから、

それは、私の人生の中でも一、二を争うレベルの幸福だと言い切れる。


……ただし。


――私は「転生した」のではない。


“魂だけ”がゲーム世界に飛ばされ、

しかもよりによって、悪役令嬢の身体に「憑依する」ことになってしまったのだ。


憑依先の名は、マティルダ・ヴァルデン。


ゲーム内でもトップクラスの、“美しくて冷たい”悪役令嬢として知られる彼女は、

まるで一枚の絵画から抜け出したかのような容姿をしている。


陶器みたいになめらかで、雪のように白い肌。

少し高めの頬骨が印象的な、整った顔立ち。

すっと通った鼻筋に、薄く色づいた唇。


その唇は、角度によっては冷笑に見えるし、

光の入り方ひとつで、息を呑むほど美しくもなる。


瞳は、深く澄んだ氷を思わせる碧色。

その視線には、一瞬で周囲を凍らせるような冷静さと威圧感が宿っている。


そんな、「見た目だけなら宝石レベル」の彼女は――

ドキ魔の数少ない“悪役令嬢”だ。


学園では、山みたいに高いプライドを持ち、

その家柄と才能を盾に、周囲をねじ伏せる“支配者ポジション”。


第二王子の婚約者であり、第二王子ルートでは、

プレイヤーの前に立ちはだかる、絶対的な障壁となる。


選択肢をちょっとミスっただけで、

彼女の一言でヒロインは学園から追放され、

王子との縁は、キレイさっぱり断ち切られ――


最後の戦闘イベントでは、その理不尽なまでの強さで、

多くのプレイヤーを絶望のどん底に叩き落とした。


その圧倒的な存在感から、彼女は“ラスボス令嬢”とか“処刑人”なんて呼ばれている。


とはいえ。


性格は威圧的でプライドのかたまりだけど、

必ずしも「根っからの悪人」ってわけじゃない。


……でも、かなり癖が強い人だということは、彼女のルートを攻略したときに、私はよく知ってしまっている。


よりによって、そんな“とんでもないキャラ”に憑依してしまった私は、


この先いったい、どうなっちゃうのぉ~~~!!!


と、魂の底から叫びたい気分だった。















――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【キャラ概要:マティルダ・ヴァルデン】

(出典:攻略サイト/編集者_Mr.ika)


■基本情報

役割

・第二王子ルートにおける悪役令嬢。

・それ以外のルートだと学園の支配者として対峙することになる。


学園内での成績・影響力ともにトップクラスで、生徒たちに畏怖と尊敬を同時に抱かせている。


年齢

主人公と同学年(15歳~/入学時点)。


容姿

・鋭く力を宿した宝石のような碧眼

・彫刻めいた整った顔立ち

・長身+抜群のスタイル

・腰まで届く長い金髪を常に完璧にセットしている


立っているだけで「近寄りがたい気品」と「冷たい美しさ」のオーラを放つ、

イベントスチル(立ち絵)映えは全キャラ中トップクラス。


能力(総評)

評価:SS

※各パラメータの具体的数値は不明

(敵としての情報は「エネミー図鑑」のページを参照)。


耐性

・全属性耐性

・状態異常完全無効

・特殊アイテム効果無効


「全てのデバフ、ほとんどの妨害が通らない」とんでもないスペック。

エネミーとして対峙する場合は”対策必須”で正面からやり合うと、”どんなに鍛えあげた主人公”であっても普通に敗北する。

※ガチガチに対策してようやく勝ち筋が見れるレベル(詳細は「マティルダ戦攻略」ページを参照)


好物

・紅茶

・コーヒー


苦手

・特になし(公式資料・ゲーム内ともに明記なし)


魔法属性

・得意属性:土

・ただし戦闘では、対峙する相手に応じて全属性の魔法を使い分けてくるため、実質“全属性使用可能”


性格

プライドが高く、冷静で策略家。

表向きは完璧な淑女だが、ヒロインに対しては容赦がない発言・行動も多く、第二王子ルートでは“絶対的な壁”として立ちはだかる。


■ゲーム内立ち位置・設定

・ヴァルデン伯爵家の令嬢。

 王家の権力強化の一環として、第二王子と政略的に婚約している。


・一歳下の弟レオルドがいる。

 レオルドは攻略対象の一人であり、兄妹イベントも一部で関わってくる

(※詳細はレオルドルート参照)。


・学園内では成績・影響力ともにトップ。

 裏から学園を支配しており、学園では”いくつもの権限”を持っており、他のルートにも度々、出演する事がある。


・モブ生徒たちからは 「恐ろしくも美しい、生徒会長以上の存在」として崇められている。


■連れ出し・編成関連

トレーニング :×(共同トレーニング不可)

お出かけ   :×(デート/街イベント不可)

ダンジョン  :親愛以上で同行可(※ただし参加は”一回/周回”限定)

魔王戦    :編成不可


編成ボーナス:不明(ゲーム内で明記なし)。

だが、マティルダをパーティに入れてダンジョンへ行くと、開幕から広範囲全体魔法で全フロアの敵を“ワンパン掃討”してくれる。

※ダンジョンへの連れ出しは一度だけとはいえ、高難度ダンジョンに連れ出すことによって得られる効果は大きい。 育成の最終調整やレベル上げには非常に便利。


特殊効果

・魔王戦直前、好感度が“親愛”以上の場合、専用イベントが発生。

 編成中のパーティ全員の武器・防具を「店売り最強品」に更新してくれる。

※特殊装備・ユニーク装備は更新対象外なので注意。

※このイベントを発生させると、難易度的にはかなりヌルくなるので注意


■攻略イベント(友情ルート:マティルダ)

※【注意】彼女を攻略する場合、多数のキャラのイベントが発生しなくなる。


好感度タイプ:上がりやすい

【遭遇条件】

・学力/体力/魔力のうち、2項目以上が学内ランキング10位以内であること。

・上級クラス付近の廊下を徘徊していると、ランダム遭遇イベントが発生。


【汎用イベントの傾向】

・高価なアイテムの贈与

・食事への招待 など


特に「食事イベント」は体力消費なしで能力強化ができる有用イベント。

ただし、短期間に連続で行うと「太り気味」「虫歯」などのデメリットステータスが付与されるため、連打は厳禁

(断っても好感度は下がらないので体力が余っているならパスするのも手段のひとつ)。


【イベント構成:全10イベント】

①「平民なのにやるわね」

  ↓

  中盤:学業サポート/装備支援イベント多数

  ↓

⑩「私の下で働きなさい」

※詳細な選択肢分岐・発生条件は「各キャラ攻略ルート:マティルダ」を参照。


【特徴と運用上の注意】

・一見すると好感度が上がりやすく、 「接触できさえすれば攻略は簡単」に見えるが

 初回遭遇そのものに“高ステータス条件”が課されているため、攻略開始はシナリオ 終盤になりがち。


・遭遇イベント後は、計画的にイベントを消化していくことが重要。

・多くのイベントが「体力回復」を含む(=体力消費なしでの行動)ため、

 体力管理をきちんと行っておけば、実質ノーコストで恩恵を受けられることも。


・攻略の恩恵は破格。

 パーティ全員の武器・防具を店売り最強で固めるのは、 普通にやれば廃課金、廃人プレイレベルの労力が必要。 それをイベント一つでやってくれるため、 “周回プレイの最終仕上げ役”としても非常に優秀。


■攻略達成報酬

・称号「下僕」を獲得。

 → 取得後に一部イベントで専用ボイス・専用テキストあり。

・最強武器「アーミー・プレミア」を入手。

 → 性能詳細は「武器解説ページ:アーミー・プレミア」を参照。


■総合性能(ゲーム的評価)

総評:敵としても味方としても最強で、育成面も優秀。だがイベントの発動条件が厳しく、他のキャラのイベントが発生しないといったデメリット部分も大きい。


備考

・ストーリー進行に応じてさらに強化されることがあるため、敵として対峙する際は注意が必要。

・アーミー・プレミアは2周目以降に持ち込み可能な転生武器。 ただし装備条件として「主人公限定」で「総評A以上」がある。 条件を満たしていない場合は、装備枠に入らないので注意。

・マティルダは、「悪役令嬢」「裏ボス」「最終盤サポーター」という 三つの顔を併せ持つ、ドキ魔屈指の“名物”キャラクター。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ