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高貴なるブルーマリーの思考Ⅱ

記憶を頼りに様々な可能性を考えるブルーマリー。父であるアスターが国王と親密な関係だった話を思い出す。

(まずは、第三皇子であるレイシス殿下との繋がりね。)


目の前に置いた紙とペンを眺めながらブルーマリーは考え始めた。


(私とレイシス殿下に接点はない。夢で見た場所は誰かのお屋敷というよりはどこかの施設のホールだった。年齢は16歳くらいかしら。パーティーの参加者は名家のご子息、ご令嬢のようだったし、もしかして、学園パーティー!)


ブルーマリーは記憶を頼りに紙に書き始めた。


(この国の爵位持ちの令息・令嬢は15歳になると王立学園に入学する。貴族としての基礎素養と国の政 治について学び、国につかえる優秀な人材の育成を図る。というのは建前で、正確には学園生活の中で婚約者を見つけたり、婚約者と親交をはかり卒業後の結婚をスムーズに進めるための準備の場となっていると聞いたわ。)


ブルーマリーの書く手はとまらない。


(レイシス殿下と出会うのは学園に入学してから?)


「入学後すぐに婚約者になったとは考えにくいわよね。」


小さく呟く。


(ほかに考えられるのは、、、)


「お父様!」 「ハッ!」


大きな声を出してしまい、すぐに両手で口を覆う。


(お父様は、王立学園で現国王陛下とは同級生で仲が良かったとおっしゃっていたわ。)


ブルーマリーは立ち上がり、部屋の中を歩き始める。


(国王陛下のご命令で?考えられなくもないわね。でも、たしか第三皇子殿下は、)


ガチャリ 急に扉の開く音がし振り返る。


「お嬢様、すみません、なんどもお呼びしたのですがお返事がなかったものですから。」


申し訳なさそうな顔をしたマーガレットが扉の隙間から覗いていた。


「旦那さまが一緒に食事を、とおっしゃられていたので、呼びに来たのですが。」


(食事?もうそんなに時間がたったの?)


ブルーマリーは集中していて気付いていなかったが、考え始めてから数時間が経過していた。


「えぇ、すぐに行くわ」


(まだ考えたりないけれど、お父様の話も気になるし、食事を先に済ませてしまいましょう。)


ブルーマリーは書きかけの紙とペンを机の引き出しに仕舞い、マーガレットと共に部屋をでた。


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