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高貴なるブルーマリーの誕生

アデライト王国を支える公爵家の一つであるロッツ公爵家の令嬢ブルーマリー・ロッツは、ある晩、不思議な夢をみた。その夢は夢と思えぬほど現実的であり、ブルーマリーは未来の自分の姿であると確信した。

その夢の中で何者かに陥れられ、愛する家族や国を守ることができなかった自分に腹を立てたブルーマリーの復讐劇が始まる。

「…ま、....マリー、ブルーマリー・ロッツ!」


(なにかしら、これ、ゆ..め..?)


煌びやかな装飾で飾られた会場。色鮮やかなドレスを着た令嬢たちに令息。

パーティーの会場らしきその場所はその煌びやかさとは反対に空気は氷のように冷たい。


「其方との婚約は破棄する!其方はここにいるアリア・グレース嬢への陰湿なイジメだけでは飽き足らず、この国の王子である私を裏切り、恥までかかせるとは!」


冷ややかな目線がブルーマリーに向けられる。


(なんのこと?私はそのようなこと、)


「これは国への反逆に値するとみなし、ブルーマリー・ロッツを死罪とする!牢へ連れていけ!」


衛兵がブルーマリーの周りを取り囲んだ。


(あの方は、第三皇子のレイシス殿下。私に婚約者はいない。隣にいるご令嬢も見覚えがないわ。)


(あそこにいるのは、お父様!縛られているわ!私にかけられた反逆罪の濡れ衣のせいで、お父様まで)


「ブルーマリー・ロッツ!元婚約者の情けだ、遺言ぐらいは聞いてやる。」


(遺言ですって?それなら。)


「夢の中の私が何をしでかしたのかは検討もつきませんが、一つだけ言わせてもらいますわ。」


ブルーマリーは立ち上がり、レイシスの方を向く。


「私、ブルーマリー・ロッツは、この国を支える立派な令嬢になってみせますわ!」


会場がざわつき、王子が顔をしかめる。


「最後までかわいげのない奴だ。連れていけ!」


衛兵につれられ牢へと向かう。


(絶対に許しませんわ。お父様まで巻き込んで、一番に支えるべき国に背くような失態をした私を。

 そして、私を陥れようとした者たちを。)


掌に爪が刺さるほど強く手を握りしめる。


(さぁ、復讐の始まりですわ。)


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