クエスト56[アメリカの友]
現在の能力値 スキル
筋力260(+60) 『加速』Level5
『貫通』Level4
体力260 『隠密』Level2
『ダメージ軽減』Level5
俊敏310 『影のインベントリ』
『多段刺突』Level2
魔力810(270×3) 『断撃』Level2
『ミニスライム兵』Level2
『ポインター』Level2
『風刃』Level2
『天穿風牙』Level2
継承スキル 『生命の息吹』Level Max
『氷結魔法』Level Max
『天秤』Level Max
『肉体強化』Level Max
『爆散』Level Max
『万毒』Level Max
『硬化』Level Max
『リミットブレイク』Level Max
『未来視』Level Max
『結界術』Level Max
『反転』Level3
称号【ナイトキラー】【配下との絆】【継承者】
とりあえず、最初は様子見をする。
変身した人間の能力を推測することから始めた。
この人は単純に速い。
攻撃力は分からないが、今まで会ってきたハンターの中でもぶっちぎりで速い。
それに、避けながら結構マジの拳をだしてみたりもしたけれど、それすら避けられる。
この人はもしかしたら人間サイドで一番強いかもしれない。
俺が放つ拳はレイス姉さんの弟さんと大して変わらない速度の拳だ。
これが見切れるってことはスキルなしなら正面から殴り合えることになる。
…もしかして、この人の能力は能力値の底上げか?
俺からしてみても、テクニックを使われるよりも、単純なフィジカルの方が対策がしにくい。
今は60%くらいの速度だけど、まだあっちも本気ではなさそうだ。
…興味が湧いてきた。
この人と、俺のフィジカル、どっちが優れてるか勝負だ。
70%…まだ行けそうだな。
80%…まだ行けるか?
90%…そろそろ限界だな。
100%…ここであっちの速度の上昇が止まった。
フィジカルのみで見ると、おそらく彼は俺と同じくらい強い。
早さがこのくらいあるなら筋力、体力、魔力も同じくらいあるのだろう。
間違いない。
彼は人類最強だ。
…楽しいな。
縛りプレイとは言え、真正面から戦えるやつを初めてみた。
…彼と、本気の殴り合いがしたい。
俺は条件を揃えるために『天秤』で、筋力値を盛り、『硬化』でアーマーの代わりも揃えた。
後は、拳を出すタイミングで俺も拳をぶつけるだけ。
…今だ!
お互いの拳がぶつかり、爆風が起き、地面が割れ、スキル同士がぶつかったからなのか、金と紺の魔力が具現化したものが広がる。
相手も楽しんできているような気がしてきた。
俺達はさらに拳をぶつけ合う。
お互いに気分が高鳴っていた。
お互いにとって殴り合える数少ない相手。
楽しくないわけがない。
もっとだ!もっと!もっと!
俺は少しギアを上げようとした。
もう少し筋力値を上げてみたかった。
何処まで耐えてくれるのかを試したかった。
そして、筋力値を上げ、拳をぶつけようとしたその時、お互いが3人の外国人に取り押さえられた。
「赤月さん!落ち着いてください!」
咄嗟に振り払おうとしたが、南田くんに呼び止められて気がついた。
…何だこれは…。
そこのシェルターは初めとは変わってあちこちが割れていた。
そこで気がついた、やりすぎたことに。
向こうもシュンとしている感じ、怒られているのだろう。
なぜこんなに人が来たのかというと、危険だからと、南田くんは上に避難したが、シェルターがぼろぼろになっていたせいで、振動が上まで届いてしまい、大ごとになった。
そして、S級同士が殴り合っていることが判明。
しかもよりにもよってギルドマスターと、日本の代表。
その結果、その場にいた6人のS級を総動員することになったのだそう。
…本当に申し訳ない。
そうして、この勝負は中止となり、お開きとなった。
しかし、アランとは言葉は通じないが、個人的に仲良くなったので、連絡先を交換した。
文ならば翻訳すればわかるので便利だ。
こうして、俺は外国人の友ができ、その後のやりとりの中で、2か月後に休みを使って日本に来るから、一緒に遊ぶ約束が決まった。
そしてアランが日本に来ていたその時、再び事件が起こることをまだ誰も知らない。
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