クエスト40[こんにちは、十一代目]
さて、まだ結婚はできないので婚約という形にはなるが、未来のお嫁さんができた。
そして、俺は現在、レベルアップの時に来ていたらしい通知を見ている。
そしたらこんな物が来ていた。
『精神のダンジョンの鍵』
またダンジョンの鍵だ。
使い方は…眠る直前に頭の上に置いておくことで使えるらしい。
現在時刻は夜の9時半。
丁度いい、今試そう。
それでは、おやすみなさ〜い。
「よっ!」
「うわぁぁ!」
目が開くと謎の白い空間にいた。
そこで覗き込んできたのは人型だが、角が生えていて、翼もあるし、何処となくこの前のモンスターに似ている全身が白い男。
周りを見ると他の人もいる。
「だ、誰だ!」
その男はわざとらしく答えた。
「え〜わかんない?勘で良いから答えてみてよ!」
中々にこの喋り方、ムカつく気がするな。
「…お前、この前のモンスターの関係者か?」
「お〜そっちを当てるのか!正解だよ!」
すごい、すごいと言いながら拍手をしてくる。
やっぱり言動がけっこうムカつくな。
「じゃあお前も敵か!」
俺は慌てて短剣を装備する。
「ストップ!ストップ!話をしよう!話をしよう!」
テンパりすぎて『鼻塩塩!』に聞こえなくもない。
ちょっと面白いな。
けど、表には出さない。
「…」
とりあえず、警戒は解かない方がいいな。
「まずは、はじめまして。赤月亮くん。」
「…どうして名前を」
「僕の名前はアルタイム。初代継承者だ。」
アルタイム…あのモンスターが言っていた単語!
「初代…『生命の息吹』の!」
「そうだよ!あれはまぁ劣化版だけれど、その初代だよ!」
劣化版…?どういうことだ…?
いや、それよりも…
「じゃあ、ここに居るのは…」
「その通り、ここに居るのが過去の継承者達だ。」
パット見た感じ、エルフ、獣人、何かクマがすごい人、子供等、けっこう全体的な種類が多い。
この人達は何者なんだ?
今、ダンジョンに居るのではないのか?
言葉が通じるだけで、モンスターではないのか?
「…それじゃあ、亮。今の君の全力を僕たちに見せてくれ。
そして、今後の活動を決めさせてもらう。」
全員が真ん中に集まってきた。
まぁ対決すれば誰がどんなスキルを持っているか、分かるだろう。
「全員、自分の継承スキルしか使えない。
君は継承スキル以外も、使って良いよ。
あくまで君の今の実力を測るだけだから。」
そうして、全員が戦闘態勢に入る。
「…さぁ、遊ぼうか!」
〜3分後〜
「…おかしくないか…?」
「どう?大丈夫?」
本気でやって10対1だったことを考慮しても3分で倒されるってどうなってんだよ。
しかも何だよあのコンボは、氷と結界で閉じ込められて、ブレスで焼かれたし、2人にハラパンされたと思ったらいつの間にか毒に侵されてるし、も〜どうなってんだよ…。
というか、俺、絶対に死んだよね?
絶対に口笛吹いてる此奴が俺をしれっと蘇生したりしてるだろ…絶対に…。
相変わらずその顔ムカつくな!
「君はこれから夜は僕たちと毎日特訓ね。」
いきなりすぎるだろ…。
「…それよりも何なんですか、この力の正体は!
消えたダンジョンは何だったんだ!
あのモンスターは誰だ!
アンタは、ともかく。
他の奴等は、何処の誰なんだ!
普通、そっちの説明からからだ!」
アルタイムは驚いた顔をし、『今思い出しました。』見たいな顔をした。
「…あ、わりぃ…そっか、名前も知らないのか、あ〜そっかそっか…ごめん…」
こいつ、根は良さそうなやつなんだよな。
そうして、アルタイムは真面目な顔になった。
「それじゃあ、話そうか。
長くなるから覚悟してね。
あと、君には残念なお知らせが待っている。
内容は…この話の前提と、僕たちのそれぞれの名前と種族、最終的な目的と、この力の正体、そして、例として、モンスターになった僕の兄について。」
気軽に読んでください。初めての作品なので、少しでも良かったら、感想、評価、リアクションください。モチベーションに繋がります!




