クエスト25[黒ずくめの男]
現在の能力値 スキル
筋力230(+60) 『加速』Level3
『貫通』Level2
体力230 『隠密』
『ダメージ軽減』Level2
俊敏290 『毒耐性』Level2
『影のインベントリ』
魔力690(230×3) 『多段刺突』
『断撃』
『ミニスライム兵』
『ポインター』
継承スキル 『生命の息吹』Level Max
『氷結魔法』Level Max
『天秤』Level Max
『肉体強化』Level Max
『爆散』Level Max
称号【ナイトキラー】【配下との絆】
「小僧、お前…本当に近接系か?どうも他のに比べ魔力が多い気がする。むしろ麒麟のほうがお前に近い。」…この人、勘が良いな。
「あんたには関係ないだろ?それに俺は近接でも戦える。」
「お前さん、嘘つくの苦手だろ(笑)!そんなの自分は魔法系ですって言ってるようなもんじゃないか(笑)!」…確かに。
「うるせぇ!さっさとやるぞ!」
「まぁ、そんなに焦んな。焦ると…こうなるぞ。」その時、玄武の尻の方から何かが飛び出してきた。咄嗟に短剣で、切り落とす。それは蛇だった。この人の能力は獣化なのか?
「おぉ、なかなか良い反応速度だな。ならこれはどうだ?」切り落とした頭が再び生え、尻の方からもう一匹出てきて、二匹になって飛びかかってくる。しかし、俺からしてみればそこまで速くないので、不意打ちでもなければ苦戦はしない。呆気なく切り落とした。
「いや〜こんなに簡単に切られたのは初めてだ。なら、わしも久々に魔法を使わない範囲で本気を見せよう。」…この人も魔法系なのか。どおりで、俺の魔力に関して指摘してくるわけだ。
そうして玄武は手刀を構える。「水月牙!」蒼の三日月型の斬撃が飛び出す。
ならば、俺も斬撃を飛ばして、相殺する。
『断撃』と『貫通』を混ぜ、簡易的なコンビネーションアクティブスキルを作る。
名前は皆みたいな感じにしよう。「風刃!」
『アクティブスキル、『風刃』を獲得しました。それに伴い、応用スキル『致命的切断』も獲得しました。』ここにきて、やっと正式にスキル化したか…長かったな〜。
そんなことを考えていたら、こんな事が起こった。『風刃』が『水月牙』を斬ったのだが、水月牙は2つに分かれ、まだこちらを狙っている。
「…どうなってんだ?!」取り敢えず、その場からバク転で、後ろに避け、2つの斬撃を回避する。向こうも、俺の風刃を避けたらしい。
「…この人との戦いは面倒くさい。さっさと終わらせよう。」俺は勝負を格闘で決めるため、短剣をしまい、玄武に近づく。そうしてすかさず、脇腹めがけて蹴りを入れる。しかし、腕で受けられた。
「アンタも十分、魔法系からかけ離れてるだろ!」
「そんなことはない。わしは近接は苦手だよ。」ふざけんな!だったら何で親善試合に出てんだよ!
殴り、受け、蹴り、投げ、掴み、ありとあらゆることをしてみたが、決着が付きそうにない。
仕方ない。使いたくなかったが、解放しよう。
俺は一旦距離をとり、条件を作る。「魔力を50捧げ、打撃の威力を上げる。」そうして、この一撃で、決める。
「…小僧、なんか企んでるな?」
「自分の目で、確かめな!爺さん!」
「ハッハッハッ!来い!小僧!」
俺は拳を構え、『加速』を発動し、急速に近づく。そうして防御姿勢の玄武に向かってこの拳を放つ。「真拳!」紺色のオーラを纏った拳が玄武の腕にめり込む。そうして、玄武は飛ばされ、壁に激突し、砂ぼこりが大量に舞った。俺はすかさず、玄武に近づく。
「爺さん、大丈夫?」「お前さん、こんなのを隠してたのか…やるな。」「でしょ?まだ続けたかったけど、この腕じゃもう無理でしょ?」「お年寄りをもっと労れ!…またやろう。少年よ。」「はい!」
そうして、爺さんとの勝負は俺の勝利に終わった。人間で、俺とここまで渡り合えるのは爺さんくらいだろう。この爺さんは長生きしてほしいものだ。
そして、まだ苦戦することがあることが分かったので、引き続き、レベルアップをしよう。
親善試合の教訓はこの2つだった。次はS級ダンジョンだが、ボスとは戦えないのが残念だ。中ボス位の奴とやれたら良いな〜。
[尖閣諸島ダンジョン、上空にて]
「近くに弟達の気配がする…気がする。」頭に2本の角、さらに黒い翼を生やした黒ずくめの男が空にたたずんでいた。
「今度こそ、彼奴等を抹殺する。」そうして謎のゲートに消えた。
この男は何者なのだろうか。そうして、尖閣諸島ダンジョンに何が待ち受けるのだろうか。
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