クエスト24「中日親善試合」
現在の能力値 スキル
筋力230(+60) 『加速』Level3
『貫通』Level2
体力230 『隠密』
『ダメージ軽減』Level2
俊敏290 『毒耐性』Level2
『影のインベントリ』
魔力690(230×3) 『多段刺突』
『断撃』
『ミニスライム兵』
『ポインター』
継承スキル 『生命の息吹』Level Max
『氷結魔法』Level Max
『天秤』Level Max
『肉体強化』Level Max
『爆散』Level Max
称号【ナイトキラー】【配下との絆】
この勝負において最も重要なことは白虎の金剛皮膚と虎山さんの爪のどっちが硬いのかということである。虎山さんの爪が金剛皮膚より硬くないと、勝負にもならない…少なくとも泥試合になるからである。
まずは虎山さんが動く。一定の距離を保ちながら白虎の周りを回り始める。白虎は警戒をし、構えたまま動かない。
その時、虎山さんが白虎の背中に斬り掛かった。白虎もそれに反応し、二の腕で受け止める。虎山さんの爪が腕に刺さった。
これには白虎も驚いた表情をしていた。金剛皮膚に自信があったのだろう。これにより、勝負が成立するようになった。
白虎は虎山さんの腹に拳を打ち込む。爪が腕から離れ、両者は再び距離をとる。
その時、虎山さんの爪が白色に、白虎の拳が赫色に輝いた。スキルを使うらしい。
「乱月!」「赫弾!」
白い、三日月型の斬撃と赫色の拳が空中でぶつかり合う。
その衝撃波は凄まじく、ぶつかる度に軽い爆発が起こる。そうして、煙で視界が悪くなった時、勝負は終わった。煙の中を虎山さんが突っ込み、白虎の横腹に、右腕の親指の爪が刺さったのである。そうして虎山さんの勝利となった。が…その後、虎山さんは通訳の人を通してめっちゃ謝っていた。
幸い、中国のヒーラーのおかげで、何事もなかったが、(いざとなったら俺が治してたけどね?)凄く謝っていた。白虎は顔に似合わず優しい人だったようで、すんなり許してもらえ、仲直りの握手までしていた。良かったね!
「続いては天狐ハンターと北宮ハンターの勝負です。」
天狐?狐の妖怪か?九尾と何が違うんだ?
そんなことを考えてる間に、柚月が変身を始める。長い髪が黒髪から金髪になり、獣耳が生える。…耳どうなってんの?今4つあるの?その耳も聞こえるの?そんな俺の心の中の疑問は無視され、変身は続く。袴から9つの尻尾が生えてくる。そうして、若干爪が伸びて、変身が終わった。
俺は率直な感想を心のなかで叫ぶ。「可愛い!」俺は動物が好きなのだが、人が動物になるのは初な高校生には刺激が強い。…だが、周りに変な目で見られたくないので、絶対に口には出さない。
北宮さんは槍を使うらしい。槍を使う人は今まで見たことがないので、戦い方が気になる。
先手は柚月からだ。体に炎と雷を纏う。
「帯雷炎!」
動く度に、炎が舞い、雷が空中を走る。若干こっちにも雷撃が来るので、これは無差別攻撃である。しかし、攻撃が派手なので視界が悪くなる。
ところで、北宮さんは…あれ?何処だ?見つけた時には勝負がついていた。北宮さんの槍の先が柚月の首に当たっていた。「…降参してください。」「…分かった。降参!」そうして、北宮さんの勝利に終わった。
後で分かったのだが、北宮さんの能力は『透明化』。俺で言う『隠密』みたいな能力らしい。どおりで、見えないわけだ。
しかし、俺はシュヴァリエ流の『隠密』の破り方を知っているので、能力さえ知れれば余り苦戦はしないだろう。
「最後は玄武ハンターと赤月ハンターの勝負です。」
玄武…四神最強の霊獣。つまり、中国組最強だと考えられる。玄武が本来司るのは『水』の属性。しかし、一般的には『土』の属性。恐らくどちらかの属性の攻撃が中心になってくるはずだ。しかし、魔法系はあり得ないのでぶっちゃけどっちもどんな攻撃が来るのか分からない。
「まぁここまで考察すれば何とかなるだろ!」
俺は短剣を玄武に向ける。「さぁ、勝負だ。」その時、玄武が口を開いた。「小僧、威勢がいいな。掛かってこい。」…こいつも日本語できるのかよ…。日本語ってムズいんだよね?できる人多くない?
俺は能力なんかより、そっちのほうが気になった。
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