クエスト15[赤月 亮VS偽赤月 亮]
現在の能力値 スキル
筋力130(+60) 『加速』Level2
『貫通』Level2
体力130 『隠密』
『ダメージ軽減』
俊敏140 『毒耐性』
『影のインベントリ』
魔力130
称号【ナイトキラー】【配下との絆】
「シュヴァリエ!お前はそっちを何とかしてくれ。俺はこっちの相手をする。」「御意。」
その会話を合図に俺たちはそれぞれのコピーを二手に分断した。
「さーて、自分に勝つためには己の弱点を知る必要があるな。」だが…これは多分スキルを先に使ったほうが負けると思う。お互いの魔力値が一緒ならば先に使ったほうが負けるであろう。しかし、相手がスキルを使えないのならば最初から全開でやったら勝てる。
「…読み合い苦手なんだよな…。」現在の魔力値は130…隠密が発動に80かかるので使えるのは…10分…。だとしたら今回は隠密は使わないほうがいい。使うのは『貫通』と『加速』。結局この2つか…。
お互いに短剣を構える。地面が力強く蹴られ、砂埃が舞う。短剣をぶつけ合うと、スライムのほうがよろけた。「何が起こった?」おそらくだが、ボスの硬さ補正により強度は出ているが、自分で作った剣には特殊能力がない。よって筋力値60の力の差が生まれたのだ。
それならと、『加速』を使う。しかし、相手も加速を使った。最悪だ。相手もスキルが使えた。しかし、こちらは筋力値のアドバンテージがある。
剣で斬りかかり、受け流される。とっさに腕をつかみ、体を回して頭を狙う。腕でガードされ腹を殴られ、こちらも顔面に拳を打ち込む。
相手がひるんだ様子はなし、おそらく心臓の核を狙わないと意味がない。しかし、狙う余裕が無い。
相手の脇腹を蹴り、腹を殴られる。みぞおちにヒザ蹴りを入れ、顔面を殴られる。上から頭を狙うも阻止され、お互いの拳がぶつかり、爆風が起こる。
「ウォォォ」お互いに大きく拳を引っ込め、あごにアッパーを入れる。そんなことをする間に、お互いの『加速』が切れる。
いくら少し筋力値が低いと言ってもかなり痛い。その後も相手を地面に叩きつけ、叩きつけられ、壁にめり込み、めり込ませるなどと体力の勝負が続いた。しかし俺は傷を負っていくが、相手は傷を負ってない。ならば、手数で攻めるしかない。試しに心臓に向け、貫通を付けた攻撃を5発連続で打ち込む。しかし、相手も同じ行動をして、攻撃を封じてきた。もうどうにもならない。そう思ったときに、システムから救いの手が伸ばされた。『スキル「多段刺突」を身に着けました。それに伴い、「貫通」から斬撃スキル「断撃」が派生します。』
スキルは派生したり、行動によっても増えるらしい。しかも魔力的に両方使える。ならばこのスキルと組み合わせる。
「加速!」俺は勢いよく走り出す。相手もスキルを使ってくる。「今だ!断撃!」
この『断撃』はかなり特殊で速度によって威力が変わる特性がある。そして俺が『加速』を使えば相手も『加速』を使う。つまり、相手を斬った時は俺が止まったものに俊敏値364で斬りかかることに等しい。
パリン!
物が割れる音がした。おそらく核に攻撃が通った!偽物が初めて形を崩す。
このチャンスを俺は見逃さなかった。最後の魔力を使う。「貫通!」この一撃により、スライムの核は完全に破壊された。シュヴァリエの方も崩れ落ちたらしい。
これにて『コピーのダンジョン』の攻略、完了である。
かなり、強かったからであろう。俺はついにレベル100に到達した。
「ウォォォォ!!!!」俺は声が枯れるまで叫び続けるのだった。
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