37 エピローグside佐吉
37 エピローグside佐吉
石田三成近江七十万石佐和山城――。
佐和山城の一室にて、佐吉は黒田官兵衛とともにお茶を啜っていた。
「官兵衛殿、ようやく太平の世が来ましたな」
「そうですな。まさか三吉様が本当に女子だとは思いもよりませぬぞ」
「私の失敗だった。あの子には酷な事をした。
最年少で天下を取れる逸材だったのに、九州攻めで兵糧を使い過ぎたのが敗因だった。
だが、最終的には天下人の正室に収まることが出来たので良しとしよう」
佐吉の言う通り、石田家の血筋が絶えることは無く、永久にと佐吉は信じていた。
「良からぬ事は考えぬ方が良いですぞ。佐吉様。
栄枯盛衰、盛者必衰、徳川幕府も千年も持ちますまい。
だけど、暫くは太平の世が続く。それで良いではないですか」
そう言われて、佐吉はハッとした。
「その通りですな。
少しでも徳川幕府の為に貢献するに越したことはございますまい。
私が愚かだった。娘を男子のように育てようとしたのが裏目に出た。
三吉……お前は私の大事な娘だ」
最後に佐吉は大粒の涙を流した。
三吉は今は幸せに暮らしていることを佐吉は願い続けるのであった。
いつまでも差別や苛めや人を陥れる人間がいない世が永久に続く事を祈って。
END
これにて完結となります。
皆さん読んでくださりありがとうございます。
また次回作でお会いしましょう。




