25 覚醒を続ける神の子side三吉
25 覚醒を続ける神の子side三吉
小牧長久手の地にて、徳川と羽柴の両軍は雌雄を決すると三吉は思ったが、結局和睦した。
その事に三吉は感情が若干ぐら付いていたけど態度に現わさなかった
父、石田三成は羽柴と徳川の共有家臣と言う体裁の為に戦に参加できなかった。
両軍の骸の中を三吉は一人で延々と歩いていた。
これは父に命じられてやっていたことだった。
骸の仲を強制的に歩かされて三吉は絶望に極致に限りなく近かった。
骸の数々を見て、三吉は吐きそうになったが、結局耐えられなかった。
――私の父は狂人か!?
泣きながらその場を後にした。
馬脚を現したな、と父の声が永久的に聞こえるようだった。
相当、三吉は完膚なきまでにやられていた。
毎日の稽古、感覚を研ぎ澄ませる訓練、座学。
どれもが発狂するほど、耐え難かった。
それを耐え切った時、三吉は超人となった。
「耐え切ったか、三吉」
舞い戻った三吉に父、石田三成が超全として言った。
鋭い瞳を爛々と輝かせる親子に皆一同震え上がっていた。
「殿、骸の中を延々と歩かされてあんまりでは御座らぬか!」
石田家家臣にして三吉の傅役、石田秀光が口を尖らせた。
「私に盾突く気か裏切者」
痛いところを突かれた石田秀光は開いた口が塞がらなかった。
皆、その場に列席した家臣団は恐怖と戦慄を催して誰もが震えていた。
誰も父である三成に逆らえなかった。
「父上、秀光殿を蔑ろにするような言動はお控えください」
超全とした三吉は傅役の盾となるような言葉で捲し立てた。
その場にいた者達はまるで無機質な親子関係だなと絶望していたと機微を敏感に察して三吉は思った。
既に三吉には万能感知能力が備わっていた。
「ほう。そこまで言えるようになったか。
ならばお前がたった今から近江一国を支配してみろ。
私は敢えてお前を王佐の才で補佐してやろう」
その場にいた者達は仰天していたが、ぼそりとやったなと言う声が聞こえ始めた。
近江一国はこれからは超早熟の年若い三吉が後継者となる事で確定した。
三吉は家督を相続することを羽柴秀吉に告げた。
今回はここまで。
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