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23 小牧長久手の戦いside本多平八郎忠勝

 23 小牧長久手の戦いside本多平八郎忠勝



 羽柴軍と徳川軍は小牧長久手の地にて一大決戦を迎えた。

 両雄の決戦の火蓋は痺れを切らした池田恒興と森長可の軍が徳川軍の意表をついての進撃だった。

 それを徳川軍は察知して徳川四天王最強である本多忠勝に突撃させた。


「本多平八郎忠勝、お主に精鋭五百を預ける」


「御意!」


 徳川家康は徳川本陣にて股肱之臣である本多忠勝に武将級の達人五百を預けて出撃させた。

 それは本多忠勝が羽柴秀吉を地獄に送る為に鍛えに鍛え上げた本多忠勝愛用の槍である蜻蛉切りを全員に武装させた達人五百人である。

 その精鋭部隊は鬼ヤンマ。

 最強部隊は勇壮な顔立ちをした六尺の大男である本多忠勝に率いられて出撃。

 鬼ヤンマは羽柴軍の弱兵を木端みじんに粉砕撃破した。

 正に鬼神の如きその様相は後世の歴史家達に語り継がれた。


「ぎゃあー!」


「ぐわああー!」


「ぐぎゃー!」


 羽柴軍は大絶叫して阿鼻叫喚の渦となった。

 数万を超える大軍とは言えど、実は烏合の衆同然であった。

 何故なら、練兵してない急増の大軍だからである。

 羽柴秀吉に与すれば労せずとも美味しい思いが出来ると踏んだ意地汚い者達ばかり。

 そんな軽い調子の軍隊に勝利の神々は微笑んでくれるわけもなかった。


「本多忠勝が出たぞ! あんな化け物に敵うはずがない! 全軍逃げろ!」


 羽柴軍の足軽組頭は全員、裸足で逃げ出した。


「敵前逃亡するな、下がるな雑兵ども!」


 長身武者の森長可は敵前逃亡した足軽の背中を槍でぶち抜いた。


「ほう! 中々の強者であるな! 本多忠勝と言う男は」


「そうだな、長可殿。この池田恒興、武者震いが止まりませんな」


 白銀の甲冑に身を包んだ武者、池田恒興と森長可は怯みもしなかった。


「この俺様が特別に相手してやろうではないか。本多忠勝殿」


 森長可が前に馬を走らせて出た。

 それに呼応するかのように遂に戦国最強と謳われた豪傑本多忠勝が火花を散らせた。


「見ればわかる。貴様など雑魚に用はない。切り捨て御免!」


 本多忠勝は得物である蜻蛉切りを容赦なく森長可の脳天をぶちぬいた。

 忠勝は馬上から転落した森長可を一瞥もせずに次の標的へと向かった。

 だが、蜘蛛の子を散らすように勝手に敵兵が逃げるのに呆れを催した。

 正に一瞬の出来事であり、羽柴軍は右往左往となり、動揺した池田恒興は馬脚を現したように背を見せた途端に背中を槍で貫かれた。

 羽柴軍は大崩壊を起こし、逃げ遅れた者達は全滅。

 徳川兵団最強鬼ヤンマ部隊の名は天下に知れ渡った。

 三河武士の強さが如実に表れた戦であった。

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