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亡者の戦車 (2) ママの心配

ひどい吹雪の晩。ヒト妖精の男の子ニールは、パパからあるお話をしてもらいます。

一方、夕食の片付けものを魔法でこなしていたママは心配します。確かにパパのお父さんは愉快な人なのですが、ちょっと普通の人とは常識が違うようで、ママは皆と一緒に笑いながらも眉をひそめる事も多かったからです。


あぁ、今日の片付け当番が私じゃなかったら、ニールをさっさと寝かしつけられたのに。


ママは間の悪さを恨みました。


「昔々……」


パパの話は、先に進みます。


「今からもう五百年は昔。まだヴォルノースの森が、全て一つに繋がっていた頃の話だ」


ニールは遠くを眺めるように話すパパを、期待に満ちた目で見つめます。昔のお話は、彼にとっていつもドキドキワクワクだからです。


「その頃の王国はまだまだ不安定な状態で、色々な所で小さな争いがいつも起こってたんだ」


ニールが今まで聞いたお話の中には、同じ時代のものも沢山あったので、彼はすんなりお話に入って行けました。パパは話が本格的に始まる前に、ペロリと唇をなめて湿らせます。とっても乗り気な証拠です。


さて、パパの話を聞く前に、ここで少し補足を致しましょう。ヴォルノースの森は、今でこそ東西南北と影の森の五つの地域にはっきりと分かれていますが、そうなったのは、今ニ―ルがパパのお話を聞いている時代から150年くらい前に過ぎません。


それまでは全ての森が一つになっていて、何人もの豪族が森を支配していました。王様はいましたが、彼らの中で一番強い領主でしかありません。そのため、特に300年くらい前までは、王位を狙って争いが絶えませんでした。


「お城の城下町。その夜は今日みたいなひどい吹雪の晩だった。街の裏通りには小さな宿屋が一軒あってな。泊り客に怪しい三人組がいたんだよ。黒ずくめのローブをまとった男たちだ。宿屋のおかみさんは気が気でしょうがない。奴らが何か悪だくみをしてるんじゃないかってね。


もしそうなら大変だ。下手をすれば、自分も牢屋に入れられてしまうかも知れない」

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