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人間見聞録  作者: 大柳京太朗
9/14

子供の国 捌

 やあ。久しぶりだな。新山・・・・・・いや、山雪のやんごとなき事情により、暫く投稿出来ずにいた。申し訳ない。

 この間に、私の文体が変わっていて、もしかすると違和感を覚えるかもしれない。許してくれ。

・・・・・・

 酷く不気味だった。

 ああ、こんな状況があったなんて。世の中に存在してしまっていたなんて。

 子供は、あくまでも冷静で、そして賑やかで、楽しそうだ。

 だが、子供は理解しているのか?この状況を。

 ロボットに教育されている自らを、何か変だなと思う事は無いのか? それを思う心すらも、既に洗脳されてしまっているのだろうか?

 ロボットは無機質な音声で、小学校初等レベルの授業内容を語るのみだ。

 時折身体を動かすと、キュイキュイと動作する音が鳴る。人間では、そんな音は鳴らないというのに。

 恐ろしくて堪らない。自らが狂っているとも知らず、ただロボットの指図を受け行動する彼等が、恐ろしくて堪らない。

・・・・・・

四十五分間の授業が終了し、子供達が無邪気に号令をした。

 そして、それが終わるとロボット教師は無機質な音を鳴らしながら、廊下の方へ去っていった。

 周りの子供達は、席から一斉に立ち上がり、大きい声で世間話をし始める。

 私は、まだショックで席から立ち上がれずにいた。

 身体が震える。恐怖から。

 本当に、恐ろしかった。

 狂っていると本心から思った。この国は可笑しい。

 さっさとこの国から逃げ出したいと思う程だった。

 木目調の机を震えながら眺めていると、上から声をかけられた。

「・・・・・・大丈夫? 君」

 はっと上を向いた。

 私と同じくらいの歳(当たり前だが)の少年が居た。

 誰の目から見ても、美形と思われる様な、整った顔の少年だった。

 私はただそれに対して嗚咽を漏らすだけであった。

・・・・・・

 では。

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