子供の国 捌
やあ。久しぶりだな。新山・・・・・・いや、山雪のやんごとなき事情により、暫く投稿出来ずにいた。申し訳ない。
この間に、私の文体が変わっていて、もしかすると違和感を覚えるかもしれない。許してくれ。
・・・・・・
酷く不気味だった。
ああ、こんな状況があったなんて。世の中に存在してしまっていたなんて。
子供は、あくまでも冷静で、そして賑やかで、楽しそうだ。
だが、子供は理解しているのか?この状況を。
ロボットに教育されている自らを、何か変だなと思う事は無いのか? それを思う心すらも、既に洗脳されてしまっているのだろうか?
ロボットは無機質な音声で、小学校初等レベルの授業内容を語るのみだ。
時折身体を動かすと、キュイキュイと動作する音が鳴る。人間では、そんな音は鳴らないというのに。
恐ろしくて堪らない。自らが狂っているとも知らず、ただロボットの指図を受け行動する彼等が、恐ろしくて堪らない。
・・・・・・
四十五分間の授業が終了し、子供達が無邪気に号令をした。
そして、それが終わるとロボット教師は無機質な音を鳴らしながら、廊下の方へ去っていった。
周りの子供達は、席から一斉に立ち上がり、大きい声で世間話をし始める。
私は、まだショックで席から立ち上がれずにいた。
身体が震える。恐怖から。
本当に、恐ろしかった。
狂っていると本心から思った。この国は可笑しい。
さっさとこの国から逃げ出したいと思う程だった。
木目調の机を震えながら眺めていると、上から声をかけられた。
「・・・・・・大丈夫? 君」
はっと上を向いた。
私と同じくらいの歳(当たり前だが)の少年が居た。
誰の目から見ても、美形と思われる様な、整った顔の少年だった。
私はただそれに対して嗚咽を漏らすだけであった。
・・・・・・
では。