子供の国 陸
学校まではそうかからなかった。子供の能力では限界があると見込んだのだろう。
おそらくこの国も狭いだろう。国というより街と同じ位の広さをしている。
どうやら気候は安定している。この国にそんな技術があるとは思えないが。
学校に着くと、多くの子供が門を通り抜けていた。門は常に開いている様で、防犯性は皆無だったが、この国で凶器を見た事が無い事を思い出した。
この国の検挙率は著しく低いだろう。
学校の門は銀色の仰々しい物だった。何か威圧感がある。
学校の中は、ごく一般的だった。勿論私は学校の様子なぞ覚えてはいないが、ああ、これが一般だなと、感覚で理解した。
周りを見渡しても、大人はいなかった。教師なら、大人が一人居ても可笑しくなさそうだったが。
クラスはひとつしかない。自ら学校に通う、物好きがいないからかもしれない。
実際私も学校なぞ行きたくなかった。そして旅に出たのだ。
学校の雰囲気は明るかった。この国に、暗い雰囲気の場所なんて無いのかもしれない。
私は二階建て構造の学校を、二階のクラスルームへ歩いていった。
だって、走ったら注意されるだろう?
・・・・・・
短くなったな。申し訳ない。
また楽しみにしておいてくれ。