前置
さて、諸君。
数有る小説の中から、この本を選んでくれてありがとう。
とても嬉しい。
よくこんな短い地味なタイトルからこの本を選んだものだ。
私は今宿にいて、この原稿を書いている。次は何て書こうか。
ちょくちょくアカウントを借りて発信していた訳だが・・・・・・。
知らない?
ならちょっと戻って活動報告を見てこい。
読者諸君は今どこでこの本を読んでいる?
・・・・・・おい、お前。
寝転びながら読んでいるな?
ダメだ。私と向き合って貰わないと。
もっと真摯な態度でだな・・・・・・。お前は正座しながら読んでおけ。
因みに11行目でこの宿は消灯された。楽しみだな。
大柳京太朗という名は本名なんだ。ペンネームでは無い。
ならば大柳という名に見覚えがある奴はいるだろう。
そう、私の父は大柳俊太朗。旅作家の。
赤いハーレーに乗る父を見た事がある奴は多いだろう。
私のバイクもそれだ。見るかい?
長い前置きになってしまったが、この小説の説明をしておこう。
この本は、私が旅をする中で出会った出来事、人物、町。
それらを書き起こしたのがこの本だ。
但し、君たちが住む日本の事では無い。外国の事でも無い。
諸君がいる世界とはかけ離れた場所の話だ。
その場所に行きたいと言うなら、私は言うよ。
君たちは来ない方がいい。
じゃ、又。
大柳京太朗