第九回 お薬マメ知識 頭痛のアレコレ
こんにちは~! お久しぶりのマメ知識です!
今回は、睡眠薬からはかなり離れて、「頭痛」の話をしようと思います。
まずは頭痛の種類から説明いたします。
基本的には「偏頭痛」「筋緊張性頭痛」「群発性頭痛」の三つで、この中の「偏頭痛」と「筋緊張性頭痛」が混ざるのも多いです。
○筋緊張性頭痛の特徴
肩や首などの筋肉が突っ張ってる事により起きる頭痛です。いわゆる肩こりからくる頭痛というのもこれに当てはまります。
症状としては、頭がギューっと締め付けられるような痛みです。
治療法としては、肩や首が凝ってるのが原因なのでそれを取り除くためにストレッチやマッサージなどがおすすめです。凝ってるという事は血流が悪いという事なので、入浴で身体を温めて血行をよくするのもいいでしょう。
痛み止めとしては、普通の消炎鎮痛剤や筋弛緩剤などが用いられます。
○偏頭痛の特徴
これは締め付けられる痛みの筋緊張性頭痛と違って、ズキンズキンと鼓動に合わせてるような痛み方です。さらに、光に過敏になる事もあるので目がチカチカしたり、音に過敏になる人もいます。吐き気が出る事もあり、身体を動かすと痛みがひどくなるので、偏頭痛が起きたら部屋を暗くして伏せってしまうような人もいます。
偏頭痛はの持続時間には個人差があり、数時間で終わる人もいれば2~3日間続く人もいます。
偏頭痛の特徴のもう一つに、「前兆」というのがあります。頭痛が起きる前に、視界がチカチカしたり視界の一部が欠けて見えたりします。
前兆がない偏頭痛というのもありますが、この場合は「嘔吐、脈動に合わせて痛む、身体を動かすと痛みがひどくなる、数時間から2~3日痛みが続く」などの項目をいくつか満たしていれば偏頭痛と診断されるようです。
このような痛みが月に1~2回、多い人で週に1~2回起きます。
治療薬にはトリプタン系と呼ばれる薬が使われます。かなり高価な薬ですが…。あまり痛みがひどくなってからでは効果が出づらいので、偏頭痛を感じたらなるべく早めに飲むのが大事です。もちろん症状によっては従来の消炎鎮痛剤でいい場合もあります。
ストレスや疲れ、寝不足などでも偏頭痛が誘発されるので、生活習慣を見直す事も大切です。
ちなみに、女性に多いというのも特徴の一つですが、偏頭痛は女性ホルモンが関係してるからなんだそうです。月経中はエストロゲンという女性ホルモンが少なくなるので偏頭痛が起こりやすく、妊娠中にはエストロゲンが高くなるので軽くなる場合が多いようです。出産後はエストロゲンの量がまた増えるのと、育児ストレスなどからまた偏頭痛になりやすく、更年期ではエストロゲンが低下するのでやはり偏頭痛が起きやすいようです。
○群発性頭痛
この頭痛は、ハッキリいってとても痛いです。30代の男性に多く(女性の4~5倍)、目の奥が痛くなります。「キリでえぐられるような痛さ」とか「頭の中をかき回されるような痛さ」とか色々な表現がなされており、のたうち回るほど痛いです。他にも目が充血したり、鼻水鼻づまりなども出ます。
一年に一度群発期というのがあり、この間は一日に1~2時間ほど痛みが続き、それが一日に何度か起き、その状態が1~2ヶ月続きます。この群発期が終われば痛みはなくなります。
頭の血管が拡張して痛みがでると言われており、治療薬には酸素吸入などが用いられます。酸素を吸入すると血管が収縮するので痛みが和らぎます。また、頭痛のでる時間は毎日だいたい同じなので、痛みの起きそうな時にエルゴタミンを服用するか、スマトリプタンの皮下注射なども頭痛に有効です。スマトリプタンは自己注射も可能です。ただし、通常の消炎鎮痛剤などは群発性頭痛には効果がありません。
以上、ざっくりと頭痛についての説明をいたしました。ちなみに偏頭痛の薬のトリプタン系の薬はマジ高いです……。でもかなり効くらしいですヨ!
これにて第九回はおしまいとします~。次回は、なんと恐ろしい薬剤性の頭痛についてお伝えしようかと思います。頭痛薬をたくさん使うと頭痛を引き起こすといういと恐ろしい現象です。それが終わったら痛み繋がりで生理痛なんてどうかな、と思っております。
また例によって、ご意見ご感想お待ちしておりま~す。