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お薬マメ知識  作者: るう
12/13

第十二回 お薬マメ知識 生理痛 子宮内膜症編

 お久しぶりのお薬マメ知識です。

 ぶっちゃけて言うと、すっかりこの連載の存在を忘れてましたw


 前回の投稿からなんと二年近く経ってしまってます!

 にもかかわらず、アクセスしてくれてる方がいらっしゃるようで、ほんとにありがたいやら申し訳ないやら。


 というわけで、久しぶりなので私が何をしようとしてたのかさえ忘れてます。前回のを読むと、どうやら今回は子宮内膜症に焦点を当てて、という話だったようです。いや、ほんとに予告しとくといいですね。自分が分かりやすいです。


 お薬マメ知識といったら、次は久しぶりにリクエストのあった、胃薬の件を書くのかとばかり思っていたのですが……。

 リクエストしてくださった方、今しばらくお待ちください。絶対に書きますのでw


 そんな訳で、とっても痛い生理痛の更に痛い子宮内膜症。これは大変です。何が大変って、生理が来るたびに悪化するんです。サイアク、生理を止めてしまうのが一番の治療法だったりもするくらいです。私がこれです。


 では、男性の方で生理痛編を読んでる方がいるのか分かりませんが、とりあえず何も知らない方もいるという前提で、まずは子宮内膜症の事について医学的なお話というか、子宮内膜症というのはなんぞやという話をします。


 まず、生理です。

 子宮には、子宮内膜という薄い膜があります。精子と卵子が結びつくと受精卵になります。受精卵が子宮内膜に着床すると、妊娠ということになります。受精卵はそこで育ちます。子宮内膜はいわゆる受精卵を育てるためのベッドと呼ばれています。

 ただ、普通の子宮内膜であれば薄いので、受精卵を育てる事はできません。月に1回、女性ホルモンにより子宮内膜を厚くしてきちんと受精卵を育てるためのベッドを作る時期があります。

 その時期に受精卵が着床すると、受精卵は育ち妊娠は継続するのですが、きちんとベッドができあがったにも関わらず、受精卵が来ない場合が多くあると思います。つまり、精子と卵子が結びつかない。分かりやすくいうと、性行為が行われなかった場合や行われても駄目だった場合などです。

 その場合には、ベッドは不要ということになって子宮内膜は剥がれ落ちて子宮の外に捨ててしまいます。その際に出血が起こります。

 これが「通常の」生理と呼ばれているものです。


 妊娠すると生理が来ないというのは、もう妊娠状態にあるので、ベッドを作る必要がないという理屈のようです。


 さて、次は子宮内膜症の話です。やっと本題です。先ほど、「通常の」と記載しましたが、通常ではない場合が子宮内膜症です。

 子宮内膜というのは子宮にしか存在しないはずのものです。

 なので剥がれた時にもきちんと体外に排泄されるルートがあるのですが、子宮内膜症というのは、子宮以外の場所に内膜ができてしまうものです。なので、排泄されるルートもなにもあったものではありません。

 内膜は剥がれ落ちたものの、どこにも行けずに血液とともに体内に留まってしまったりします。


 内膜ができた場所によって、同じ子宮内膜症でも名前が違います。

 有名なものに、チョコレート囊胞があります。これは、体外に排泄できなかった血液が、卵巣にドロドロになって溜まってしまった状態をいいます。血液がドロドロになったのがチョコレートのように見えることからこの名前がつけられました。


 内膜が剥がれ落ちてもどこにも行けないために、子宮内膜症は生理のたびに悪化していきます。チョコレート囊胞の場合では、どんどんそこにも血液が溜まっていきます。


 生理痛が異常に痛い、生理のたびに悪化している(通常の生理痛であれば、若い人は重いが年齢と共に軽くなることが多い)などの場合には子宮内膜症が疑われます。

 卵巣などが腫れて大きくなってしまったら手術しないといけない場合もあるので、おかしいと思ったら即病院に行きましょう。


 ちなみに私の場合は、痛みに弱いのか、婦人科に行くのがちょっと早かったようで、まだ全然腫れてもいなく、ただの生理痛と言われてしまいました……。でも、一年経って、どうしてもほんとに痛いということで再度病院にいったところ、卵巣の腫れが見られたため子宮内膜症ということになりました。でも、早めに行くに超した事はないと思います。手術適応になるくらい腫れちゃったら大変ですからね-。


 子宮内膜症かどうかは、内診ですぐに分かります。内診はちょっと痛いし恥ずかしいですが、そんなことは言ってられません。


 治療については、最初に述べた「生理を止める」というのが最終手段ですが(正確には、最終手段は手術です。この場合は薬物療法の最終手段ということです)、その前のステップの治療法もあります。

 女性ホルモンには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの二種類があります。内膜症の治療には、そのホルモンの薬が使われます。


 一つ目は、デュファストンという黄体ホルモンの薬です。1週間飲んだり2週間飲んだり3週間飲んだりと症状に応じて飲み方が違いますが、この薬を飲み終わったら生理が来るのは同じです。これを飲む事により、とりあえず生理痛が軽減されます。出血も少なくなります。

 特に子宮内膜症自体が治るわけではないので、状態の軽い方向けなのかもしれません。副作用も少ないようです。


 次に、ピルです。

 低用量ピル、または中用量ピルがあります。黄体ホルモンと卵胞ホルモンが二種類合わさったもので、このホルモンの量で低用量と中用量に分けられます。

 これもデュファストンと同じく痛みを軽減したりする作用があります。

 血栓ができる可能性があるので、普段と変わった症状があったらすぐにDrに伝えましょう。


 次に、さっきから2回ほど言っている「生理を止める薬」です。

 生理を止めるというのはどういうことなのかというと、具体的には身体を閉経状態にするということです。

 よって、これらの薬を服用している時には更年期障害のような症状がでることがあります。


 点鼻の薬や注射や内服など色々あります。生理を止めてしまうので、当然生理痛も起きません。素晴らしいです。

 ただ、とっても高い薬です……。

 一万円とか、それくらいは覚悟しないといけませんが、効果のほどは抜群です。さっきも言ったとおり、生理が来ないので生理痛がないんです!!(強調)


 生理を止める薬で内服の薬はディナゲストという薬なのですが、これは、生理を止める他にも腫れを抑える作用もあるようです。


 これらの薬を使用してる方は、妊娠の予定ができた場合にはすみやかにDrに相談してください。


 これら子宮内膜症の薬を使用しているにもかかわらず、症状が進んでる場合や元から大きく腫れている場合には手術が適応になります。

 子宮や卵巣を摘出してしまう開腹手術や、一部を切開して部分的に腫れてる所だけ切除するなどその時の腫れの状態によって適切なものが選ばれます。

 他にも色々ありますが、全部書いてるとキリがないので、他にも色々ありますよー、ということだけ書いておきます。実際に手術になった際に、お医者さんから聞いてください。産婦人科のお医者さんは、デリケートな科だけあって、とても親切にきちんと色々な事を説明してくれます(別に賄賂をもらって書いてる訳ではありません)。分からない事は、きちんと聞きましょう。薬剤師に聞いても、ハッキリいって答えられる人はあまりいないと思われます……。


 というわけで、なんか久しぶりでテンション忘れた書き方ですが、まぁほんっきで自由に書くコーナーなのでいいかな、と。


 というわけで(2回目)、今回は子宮内膜症でした。

 流れからいって、きっと次は子宮筋腫とかでしょう。


 では、叱咤激励、罵詈雑言、あとなんだっけ。まぁいいや。色々と。感想とか。こういうのテーマにして欲しいリクエストとか。ちょっと恥ずかしくて薬剤師に聞けない薬の話とかw

 あったらどしどしお寄せ下さい!!

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