第十回 お薬マメ知識 薬剤誘発性頭痛
こんにちは~! ついに回数が二桁になりました!! これも皆様のおかげ。というか、私が一方的にアップしてるんですがw
お薬マメ知識の連載は、文章に全く気を遣わない分だけ他の小説とかと比べて全然ラクですね。わはは。
というわけで、今回は前回の予告通り「薬剤誘発性頭痛」についてです。なぜ予告をわざわざしたのかというと、次に書く時に、「何を書こう」と悩まなくて済むからだとゆーことは内緒にしておこう。
話が逸れました。というか本題に入った形跡もないので本題に入ります。
薬剤誘発性頭痛というのは、その名の通り薬剤によって誘発される頭痛のことです。
みなさんも、頭が痛かったら頭痛薬を飲むと思います。でもあんまり度を超えて飲むと、この現象が起こってしまうというのが具体的な内容です。
身体の仕組みとしては、ほいほいと頭痛薬を飲んでしまうと身体がその状態に慣れてしまい、本来ならちょっとの痛みしか感じないはずのレベルの頭痛でも、とても痛みを強く感じてしまう(これを痛みの閾値の低下といいます)というものです。
また、薬剤誘発性頭痛を引き起こしてしまってる人の状態は、「頭が痛くなるのでよく痛み止めを飲む。そうするとだんだん痛み止めが効かなくなるため別の薬に変えたりする。そんなこんなを続けていると、痛み止めを飲んでもすぐにまた痛くなってくる。痛くなったらまた痛みどめを飲む。一日が頭痛から始まり頭痛で終わる。更に夜中も痛くて起きたりする」という感じです。こういうのを見ると、ここまできたら…、と思う人も多いかと思います。でも本人は大変です。そこまでくる前に、「痛くなりそうだから痛み止めを飲んでおこう」というステップもあったりします。
が、実際ここまできちゃうと治療が大変です。
なにしろ、痛み止めを頻繁に飲むのが悪いので、治療としては痛み止めを飲まないということになってしまいます。もとから痛くて飲んでるのに飲まないのが治療ってとてもムゴイ気がしますが…。
まぁ実際そんなヒドイことはしません。
ちなみに薬剤誘発性頭痛を引き起こすのは、頭痛で痛み止めを飲んでる人、その中でも「偏頭痛」で飲んでる人です。なので、腰痛で薬を飲んでたりリウマチで薬を飲んでたりする人が同様のことになるかってーとそんなことはないようです。ので腰痛持ちの方やリウマチで痛み止めを飲まなきゃいけない人は安心してください。でも胃に悪いのはたしかなので、適度に飲むよーにしてくださいませ。
また話が逸れました。じゃあどういうことをするかといいますと。
偏頭痛というのは実は予防薬があるんです。
予防薬で一番有名なのは、「ミグシス」という薬です。偏頭痛は、脳の血管の異常な運動(収縮・拡張など)が起こる事によって痛みがでるのですが、この収縮を抑えて予防するのがミグシスです。
最近適応になった薬としては、抗てんかん薬もありますし、他にもβ遮断薬、抗うつ薬など様々な薬が予防薬として存在します。
このように、予防薬を適切に使う事によって偏頭痛の頻度を減らします。そうすれば痛み止めも飲まなくて済むという寸法です。
まぁまったく痛くなくなる訳ではもちろんないので、痛くなった時の痛み止めは適切な数で収めておくのが理想です。
二日に一度は痛み止めを飲み、それを三ヶ月以上続けてるような人は薬剤誘発性頭痛を引き起こしてる可能性があるという診断基準があるのでそれに思い当たる人は気をつけましょう。
頭痛手帳みたいなものをつけて、痛み止めを飲んだ日にチェックをつけたりするのも有効です。
また、前回お話しした「トリプタン系」の薬も大事です。これは鎮痛剤ではなく、偏頭痛が起こりそうだな、と思った時に(適切な時に)飲むと頭痛も起こらないという画期的な薬です。トリプタン系の薬のことを詳しく知りたい方は、前回の記事に戻ってください。とっても詳しいかというとそうでもないですが、この説明よりはちょっとは詳しいですw
ただこれは鎮痛剤とは逆に、我慢してかなり痛くなった時に飲むと効かなかったりするので駄目です。飲むのも、一日2錠に抑えるという風にするのも大切ですね。
どんなタイミングで薬を飲んだら治まったかとかそういうのも頭痛手帳につけておくといいです。お小遣い帳をつけるのと同じ理屈です。
最終的な目標としては「痛み止めを飲むのは一ヶ月に10日におさめる」ようにしましょう。
あと、市販薬の痛み止めで薬剤性の頭痛を引き起こしてしまっている人の一部はちょっとだけやっかいです。市販の痛み止めの中には「カフェイン」が入っているものがあります。この場合は「カフェイン離脱頭痛」というのが起こったりします。また頭痛の種ですね。なので頭痛で痛み止めを飲む方は、なるべくカフェインが入っていないものを服用するようにするといいです。
ちなみに、頭痛というのは時に恐ろしいものです。
ほんとに単なる良性の頭痛だったらいいのですが、脳の疾患による頭痛だったら命に関わります。頭痛が気になる方は、一度検査を受けて命に関わる頭痛でないことを確認したほうがいいでしょう。
では、今日はこれまでです~。次回は、前回予告したように痛み繋がりで生理痛を大罪……もとい、題材にしようと思います! ではでは~♪