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上海リリ  作者: 吾妻栄子
10/50

<10>

「停めて」


蓉姐の声と共に灯りの流れは止まった。


降りなくちゃ。


今度は指示される前に動いてみる。


「全く、最近は何でも値上がり、値上がりなんだから」


車夫がまた全速力で駆け出すと、蓉姐はバッグに財布をしまいながら、舌打ちした。


ビーズで出来たバッグは辺りを彩る灯りを反射して、キラキラと無数の細かな光を発しながら柔らかにうねる。


「あんた、自分だけさっさと降りんじゃないわよ」


蓉姐はこちらの姿を認めると、またきつい声を出した。


「人に車代払わしといて!」


どうやら、私はまた気の利かない真似をしたらしい。


「お車代、いくら払えばよろしいですか?」


綿入れの懐を探る。

車代とお粥一杯の値段ではどちらが高いんだろう?


「もういい!」


付き刺す様な声が飛ぶ。


「あんたに払えないのは分かるから」


蓉姐は急に声を落としてそう告げると、歩き出した。


本当に、ついていっていいのかな。


迷いながらも、私は後に従うしかない。


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