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新しい家族 2

「ん?どうした?シャンディ」

と父様に言われ、皆が私に注目します。(ドキドキ)


長くなるかもなので、皆に座ってもらいましょう。

「父様と母様はここ」と2人の手をひき、2人掛けのソファへ。

「クリス兄様はこっち」と手をひき1人掛けのソファへ。

「んじゃ、俺はここだな!」とリック兄様は反対側の1人掛けのソファへ。


椅子が足りないので、執事のバートンとダイニングの椅子を持ってきます。(私はくっついていただけだけど。)


1人では座れないので、バートンに手を伸ばします。

ニコっと笑ってから「失礼しますね、お嬢様」と抱き上げてもらって椅子に座らせてもらいます。「ありがとう。」とこちらもニコっと返します。


すると父様が「父様の膝の上でいいんじゃないか?」と言って膝を叩きます。

クリス兄様も「僕の所においでよ」と手を伸ばします。


今日で関係が崩れてしまうかもしれないのにずっと優しい家族にうるっときましたが、ガマンガマン。


「真面目なお話です。」

4歳時のきりっとした感じに(いつもは足が届かない時はぶらぶらさせてしまうけどそれもガマン中)

皆が居ずまいを正してきちんと聞く態勢になってくれました。


「まず、レオニャ・・レオニャルド・・・」

(くぅ~滑舌は4歳か・・・)


「うぐっ」

「ふふっ」

「シャンディ~頑張れ!」

「ぶはっ」


「・・・んん、・・第1王子との婚約お受けします。」


「何っ?」がばっと立ち上がり

「何ですって~」と鬼が復活し、

「ムリしないで」とウルウルされ、

「・・・ひっ」鬼の復活に頭を抱え怯えてます。


「とりあえず聞いてください、皆様」(きりっ!)と言うと皆落ち着いてくれました。


「その代わり相手には、私と将来結婚するならば平民として、領地のどこかで過ごす事を認めてもらいましょう。我が家はクリス兄様かリック兄様のどちらかが継いで、継がなかった方が子爵位をもらう。それでも婿入りが変わらないのなら私と平民として暮らして行く。現王妃様は、我が家と第1王子の両方を苦しめたいのだからきっとざまぁみろと高笑いしそうだけど。」


全員が何か言いたげだけど、再度きりっとしたお顔を皆にみせて続けさせてもらいます。

(いや、なんかクスっとされたけど。)


「実は私、前世の記憶持ちです。オーエンという国で、シャーロット・マーベリアという名で魔術師として生きていました。当時はなかなかの魔力持ちで10歳を過ぎた頃から国の為に働いて18歳で、ヘマをしてきっと亡くなったのでしょう。目が覚めたら父様と母様の子供でした。


それから、シャーロット マーベリアとして生きていた頃に比べると半分以下ですが今も魔術も使えます。なのでそんなに命を狙われてるなら少しは私が第1王子を守る事ができると思うのです。

あと、私は今世でまだ4年しか生きていないけど、今とても幸せなのです。

理不尽な王命で王家と揉めたり、私の事で家族の中でも言い争うのはイヤです。

私は、平凡でいいから長生きしたい。買い物に行ったり、ピクニックしたりしてみたいのです。

オーエンにいた時は、魔力持ちだと判明してから訓練訓練で、親元から離され、10歳からは実践で争い事があれば前衛に立たされました。

・・・なので、何が言いたいかというと

(涙が出そう、喉が詰まる・・・)、

第1王子が納得してくれれば平民として2人でやっていきます。

あ、・・・いえ、・・・その前にこんな話を聞いて出て行けというなら今すぐでも出て・・・っっ」


「っ!!バカヤロー。父上と母上が出て行けと言うなら俺も一緒に出て行く!」


リック兄様がそう言いながら抱きしめてくれました。


なんか意外な人物が1番に手を差し伸べてくれました。

私もガマンしていた涙が出てしまいます。顔を隠すようにリック兄様にしがみつきます。


「リック、シャンディ」


母様が立ち上がりました。


上から威圧しているようで怖い。

リック兄様は母様の鬼化がトラウマになったのか2人で抱きしめあいながら、鬼の再復活かとガクブルしながら母様を見上げます。


しかし、ふわっと笑って

「私も一緒に出ていくわ」と言って2人ごと抱きしめてくれました。


「ふふ。シャンディの前世は私と同じ名前だったのね。もしかしたら私が呼び寄せたのかしらね。あの王妃様に対抗してもらう為に。

私の可愛いシャンディ。大好きよ。」


リック兄様も「俺も」と言って更にぎゅうっとしてくれます。


「まぁ、珍しい。リックが素直になるなんて。私はリック、あなたの事も大好きよ。」

と私達にキスをくれました。


「へへっ。母上の事ももちろん大好き。」

「あらあらまあまあ!嬉しいわ!」

母様が更にぎゅうっとしてくたので2人で「ぐぇっ!!」と変な声が出てしまいます。


3人であははっなんて笑っていると、クリス兄様も抱きしめに来てくれました。


「よし。これで4対1だ! 皆でここに残って父上を追い出そう!!」


「っ!! お、おい! 待て待て。のけ者にするな。考え事をしていたのだ! 嘘じゃないからな!私だってシャーロット、クリス、リック、シャンディ皆を心から愛してる。これから皆でもう1度話し合いをしよう!」


と、言って母様には口に、私達には頬にキスを順番にしてから全員まとめてぎゅうっと抱きしめてくれました。


幸せでいっぱいです。

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