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グレース・コルコルド

ごきげんよう

グレース・コルコルドと申します。

カルカルド王国で父が公爵位を賜っております。

両親に、兄兄兄姉私妹という家族構成でございます。


外出中、ギルドで護衛を雇ったら来たへなちょこ。

思わず顔をしかめてしまいました。慌てて扇子で顔を隠します。

失礼ですけど、私の方が強そうなんですもの。

もう1度よく確認します。

お顔はとても整っているが細身で疲れている感じ。私と同じくらいの年齢かしら。

この方で無事に屋敷に着けるかしら。

受付に大丈夫?と視線を送りますがニコニコして頷いてますわ。

ま、私は自分の身は自分で守れますので、よしとしましょう。


休憩をはさみながら、屋敷までの道のりは4日間。

さあ、出発よ!


疲れてそうながらも、私を気遣い、周囲の確認を怠らず、マジメな仕事っぷり。

大丈夫そうね。と安堵します。


あまりにヒマな道中なので、へなちょこと話しながら過ごします。


話を聞けばなんとも残念な。


オーエン国そのものが疲弊して、物資も乏しい、日々を重ねるのも精一杯な所なのに、家で待つ妹のために魔法石などを買い求めたそうですわ。

私も名前しか知らない国から来たらしく、オーエンでぼったくられてお金を使いきり、冒険者に登録して、国に帰る資金を父と一緒に稼いでいるとのこと。

魔法が使えないから、たいした仕事も来ないのですって。


哀れね・・・

物語にでもすれば売れるのではなくて?


私の国の相場を教えて差し上げたら、とても驚いていたわ。売っている場所を教えてほしいとがっつかれましたわ。

(石なんてあの国の100分の1の値段よ)


なんでオーエンなのかと尋ねると、シャーロット・マーベリアの名が出てきてたの!

私、あの方の物語が大好きですの!

強大な魔力を持ち、1人で戦う少女シャーロット。

その戦い方は決して人を殺めず。


その物語がどこにあるか教えてくれとまたがっついてきましたわ。


へなちょこは自分が国に帰ればもう会うこともないと、判断したのか、本気にしなくてもいいけど、と妹の話をしてきました。


「!!っ


な、なんですってぇぇ?

生まれ変わりですって?

貴方のお国はどことおっしゃっいまして? 

カールトン?

よく知らない国ですが安全ですの?

ふむふむ。では、屋敷に着いたら家族を説得するので私も貴方の国へ行きますわ!

私の屋敷に行く前に貴方の目的のモノを買ってしまいましょ。

お金?私が持っているから心配なさらないで。

はぁ?

ごちゃごちゃ言わないの、へなちょこ冒険者じゃいつになったら資金が集まるかわからないじゃない!

カールトンまでのお金はこちらで負担しますわ。

ちょっと話を詰めましょ、宿をとってきてちょうだい!」


と、淑女らしくない、はしたなさでこちらががっついてしまったわ。

ふふっ おあいこね!

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