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チェン

なんか懐かしい匂いが近づいてくる。

でもそれと一緒に戦争に駆り出された時のような鼻をつく匂いもある。


もうこの国は戦争を仕掛け過ぎて疲れきってしまっている。

それなのに懐かしい匂いと鼻をつく匂い。


俺はもうあいつが蹴り飛ばされながら先頭に出されるのはもう見たくない。


というかもう見る事は出来ない・・・。


この国はいつもあいつばかりにムリをさせ、敵国に名も容姿も知られてしまった。

この国と敵国の戦いなのに、敵国とあいつ1人の戦いになっていたようなもんだ。


助けたかった。でも間に合わなかった。

もう忘れかけていたのに、何なんだ!!

匂いのする方へ行って確認してやる!!


国境近くまで行くと、くたびれた男が4人にくたびれた馬。


あっ・・ あ・・・嘘だろ? あいつ生きてるのか?

・・・いや、死んだ。あいつはもういない・・・


クソっ、何なんだあいつらは。


何であの臭いオッサンが俺とあいつだけが知っている遊びを肩につけてるんだよ・・・


俺は近づいて、とにかくオッサンの臭いにおいを消す。

すると、4人の中の1番若い男が臭いオッサンをくんくん嗅いで、その後キョロキョロとする。


「父上、さっきまで父上はとても臭っかったんですが、急に無臭になりました。不思議です・・・。もしかして・・・」


「な、何?私が臭かった? 風呂は入れる時に入っていたし、川で水浴びもしていたが・・・」


(((3ヶ月1度もその服を洗わないからでは?着替えなんて持ってくる必要なかったよね、あなたは・・・)))

 

クリスと従者の心の声が一致した!


「・・・まさかこの国に入ってすぐ会えるのか?

んん・・・チェン近くにいるか?聞こえているか?

シャーロットは今、私の娘シャンディアナとして生まれ変わった。今は4歳だ。小さすぎて連れて来られなかったから、私達がカールトンという国から来た。シャンディアナにこの肩にある私は見えないがニョロニョロをつけていればチェンが気づいてくれるかもと言っていたんだ」


「「「「!!」」」」


くたびれたこいつらに回復する魔法を4人と馬にかけてやる。


「・・・ありがとうっ、ございます。本当にチェンはいて精霊なんですね。姿が見えないのが残念だ・・・」


俺もあいつに会えないのが残念だよ・・・


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