表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32歳男ニート 癌になる  作者: 十三
7/213

11/19

11/18夜記の後11/19

 11/18夜記

 なんか、自分でやるべきことをやれてたからか、変な機嫌で書いてたな

 明日も生きるぞーって・・・

 大腸内視鏡検査体験記だし、なんか趣旨(?)と違ってたような

 そこはまぁいいか


 原因が分からなかったのは大問題。超大問題

 いや、内視鏡の画像で何かわかった/わかる可能性もあるのか?自分でも画面で大腸内部見てたけど、そんなにきれいとは思わなかった。でも特に問題なかったみたいなこと言われたしな

 明日電話してみるけど、診察早くできるかな

 大学病院は、とかく患者多いからな

 できるといいな


 自分のできることをこなすってのは精神に安定をもたらすんだね

 やはり「何か」をしていればいいという決めつけは楽だ

 何かしなくてはならないはずなんだけど何をすればいいか分からない不安に比べたら

 またこの不安か

 能天気ニートのころからの相棒ではあるんだけど

 今のは死に直結しかねないのが重すぎるんだよ



 お腹がまだ張ってる感じがする。餃子定食が重すぎた可能性もあるけど検査のせいやろ

 屁が出た覚えがないんだよね。まだ腸の動き鈍いのかなぁ

 腹痛で起きるのは勘弁してくれ 頼む



 11/19

 今日も青空が広がっている

 朝まで安眠できるってやはり良い

 でもなんかお腹に違和感 張っている?うーん、解消しない

 この違和感が癌の自覚症状じゃないといいんだけど


 大学病院への電話

 予約の変更は難しいとのこと。特に早めるのは

 まぁ埋まってるだろうからね

 しかも既に引き継ぎ済みなのか、14日に診察した医師とはもう縁が切れているらしく、12/1の予約医師の予約枠への変更ならあるいは、と。うそだろおい

 大きな病院ってこうなるから不便よね。まぁ一人が受け持てる患者の数には限界があるんだろうけど。町医者、開業医ってすごいね?何人診てるかしらんけど

 まだ癌の原因が分かってないという事情を加味して、1週間でも早めたいと要望

 医師の方に確認はしてみてくれるらしい 最短でも11/24か?

 11/22にまた電話してみて、予約が変更できているか確認してくれとのこと

 なんか可能性低そう。悶々と過ごす時間は短くしたいよ

 一応予約なしでも受けられるって書いてるけど、受付はやめろって言う、対応できないって。なんなんだよもう、こっちは生きるか死ぬかがかかってるんだぞ

 他の患者も俺と同様だろうし、医師にも限界があるだろうし、話の通ってない医師と建設的な話ができるかは分からんし、仕方ないことではあると思ったりもするけど

 あーもーもやもやする

 他の病院に行ってもなぁ、「そこ大」ですら匙を投げられたからなぁ。この癌(?)に対応できる病院の候補が他にない、ことはないんだろうけど、少ないっぽいんだよな。行ってもこの大学病院と同じような対応になるだろうし

 匙を投げられた患者の駆け込み寺?最後の砦?おぼれそうな人の藁?そう考えると大学病院も大変だな

 上流階級はコネで受診できるからいいよなー(偏見

 政治家なんて病気でっち上げて入院できるしなー(偏見


 どこか旅行にでも行こうか 傷心旅行

 焼身旅行が変換で見えた。つらい


 大腸がんではなさそうと分かってから、なんか変な心地

 やるべきことをやり終えた感じ?以前の能天気ニート気分に近くなってるような

 検査前日に書いたのがすべて気のせいだったのかーって思うと恥ずかしいような

 実は肝臓のも違っていて、肺のも違っていて、寝ていれば治るとかだと最高なんだけど

 最高なんだけど、なぁ

 次に俺が何をすべきか。死ぬ準備じゃなくて、生きるための対応がしたい

 そう、やはり死にたくないんだ


 でも更なる先を思うと、空虚な思いが生まれるのは否定できない

 治したところで、その先どうするんだ、と

 映画や小説、ドラマなら治って大団円だが、現実はそうもいかない。先はまだまだ続く

 でも命をつなげられたところで、俺にいったいどんな意味があるのかって思わなくもない

 この病を乗り越えた結果、何かやりたいことが生まれる?

 家族を悲しませることにならなかったなら幸いなことだけど、その先にある自分の人生についての展望がないことに気づいた

 あの時おとなしく死んでしまえばよかったとか思ってしまいそうな自分が嫌だ


 昼間から何を考えているんだ

 やめやめ

 今は治療に専念しよう

 生き残れたなら万々歳 それだけでいいはず



 出かけよう と思ったけど今日土曜日ね

 ニートの生態として、世間が休みの日は家に引きこもることが多い(おれだけ?

 公園は家族連れ多くて人口密度上がって居づらいし、店も混む

 人が多いのが苦手ってのもあるけど

 俺は居てもいなくても変わらない存在だという認識が強くなるんだよね

 社会において代えがたい人なんて居ないとも思うけど

 個々人の関係性においてだけでのみ存在する、代えがたい人

 俺にとっては家族くらいしかない

 自分にとっての代えがたい人が、相手にとって自分が代えがたい人であることに確証はない

 いや人間関係なんてそんなもんか

 無条件に、双方にとって代えがたい相手であると信じられる間柄を家族と言う?

 ちょっと家族万歳主義が過ぎるかな

 まぁそんな間柄の人が多いと、葬式も盛り上がる(?)よね。俺が死んだら家族以外の参列者居ないだろうし。呼べば来てくれそうな友人は幾人かは思い浮かぶけど、訃報を耳に入れる手段がないような。連絡手段は故人の携帯電話のみじゃない?これで暗証番号とか書き残さなかったら打つ手なしじゃ?やっぱり遺書に書いておくべきなんかな。一応暗証番号必要なく見られる部分に書き残しておくか 

 故人の携帯端末の取り扱いはどうなることが多いんだろうね。今のご時世だと関係者に知らせようと思ったら見ざるを得ないかね。一昔前の手帳を見るようなものかな

 暗証番号など設定せず、誰でも操作できるようにしておけば問題なくなるな?でも携帯端末だとその状態は不安よね、遺品整理で見そうな/でしか見なさそうなところに紙に書いて置いておくとか?危機管理意識が高い人は設定を変える毎に更新しないといけないから大変だぁ



 最近人付き合いがないから、人間関係について考えることなかったな

 関係の密接さの表現的には

 家族>親友≧恋人>友人>知人>その他

 となるけど(人による?)、友人と知人の境目とか、どこまで親密なら親友と呼ぶのかとか、無駄に考えすぎる性質なんだ。学生時代から友人の定義が分からなくて悩んだり、自分が友人だと思ってても相手はどう思ってるか分からないなとか思う人間でもある

 まだまだ子供ってことなんかね

 三つ子の魂百までとも言うし、子供のころから俺のように面倒な性質を持ってる人は、年齢重ねてもまだ同様の性質を抱えているんじゃないかな

 そもそも考えたりしない?ただの言葉遊びに過ぎない?

 他人の考えを聞きたいような要らないような


 既に友人関係ほぼ断絶してるからなぁ。連絡を取れば簡単に修復するかもしれんが、そう思ってるのは俺の方だけかもしれないしなぁ

 いきなり「がんになった」って、疎遠になってた友人から連絡来ても困るような

 知らせたいから知らせる?

 死ぬ前に会いたいと思える人にだけ送る?

 うーん、候補だけは挙げておいて、病状が確定したら連絡するか考えよう

 そう後回しできるだろうと思える余裕が、何故か今はある

 余裕なのかな?今すぐ知らせたい会いたい泣きつきたいと思える相手が居ないだけなような気も


 死んだら悲しむだろうな、と思い当たる人との関係は大切だと思う

 いや、悲しんでくれると嬉しいな、とも言えるかな?(なんか倒錯してる?

 これが自分にとって代えがたい人、か?



 夕食をとったけど、やはり食べる量が少ない

 今日は運動してないし、あんまり食べる必要はないとは思うけど、どうにも自分の食欲に違和感。以前はそんなこと関係なくもっと食べてたからね

 夏の逆流性食道炎の胃カメラでは癌を確認できなかったけど、今もう1回やったらわかるとかそんな可能性ないのかな?11/14の診察時にそのときにもらった紙で画像を見せたので、胃がんの可能性を除外されてしまったという懸念を消せない。不安のせいの邪推であることを祈る

 腹部の動脈の位置が前と違うように感じてるんだよね、そもそも近くの消化器科で超音波検査を受ける理由になったやつ。実は腫瘍によって追いやられたとかさ

 不安が要らぬ不安を呼ぶ

 思考停止できれば楽なのに

 なんか余計な事考えずに熱中できるもんないかな

 寝るくらいしか、余計なことを考えないで済む手段が思いつかん

 やはり夜は気分が沈みやすい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ