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皆違えど皆好き  作者: 焼肉定食1280円
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初デート!?

まだ一日も経っていないものの、俺はよく彼女に話しかけられるようになった。ぼっちな俺に同情してるのか、気を使っているのか…隣の席だからという理由なのか?よく分からないがまぁ、彼女のことは嫌いでは無いので素っ気ない態度ではあるが一応受け答えはすることにしている。


「そういえばようちゃんって好きな人いるの?」


「ようちゃん?それって俺の事か?」


「そだよ?」


この距離のつめかたはやはり女子高生って感じがあるな。それにしても、あだ名で呼ばれたのは初めてだ。なのに妙にしっくりくるのは気のせいだろうか…うん、気のせいだろう。


「うーん、好きな人…ねぇ。幼稚園の時に先生に…」


「それはみんな通る道でしょ?今は?」


人の初恋を登竜門みたいに言うな!まぁ、あながち間違ってはないだろうけど…

まぁ、小さい頃はいた。先生が結婚をしていることを知って、ショックを受けて忘れようとしてた頃、金色の髪をした少女に出会って…


「その顔からするにいたんだねぇ〜」


「そうだな、お前みたいな金髪のかわいい女子だったよ。」


「ふ、ふーんそうなんだ。」


なんだ?聞いておいて顔を真っ赤にするんじゃないよ。俺まで恥ずかしくなる。というかお前の事じゃねぇよ。たぶん。


「ねぇようちゃん、今日暇? 」


「今日か?まぁ、暇っちゃ暇だな。」


「じゃあこの街のこと紹介してくれる?さっきも言ったけど私ここに来たばっかりだから色々知っておきたいんだよね!」


「それもそうか。」


「じゃあ放課後すぐ行こう!」


ーー

授業も終わり、部活に行く人、だべって時間を潰す人、いろいろいる学校ではあるが、俺は帰宅部で喋る奴もいないし帰る…


「行こっか!」


「!?」


あぁ、そういえばこの街を紹介する約束だったな。


「じゃあどこから行くかだな。どこに行きたい?」


「うーん、とりあえずショッピングモールみたいな感じのところかな。シャーペンの芯とか消耗品とか結構少なくなってきてたし。」


「じゃあ、あそこか。」


この街の言わずと知れた大型ショッピングモール!その名もNEON!服屋、飯屋、ゲームセンター、カラオケ、ボウリング場、映画館など老若男女全ての層が楽しめる人気の場所だ。今日は平日なので割と少ないが休日はかなり多い。


「うわぁ!広い!前の家はコンビニしか無かったし、車で片道1時間半くらいでやっとちょっと大きいスーパーがあるくらいだよ。」


「そうなのか」


「文具屋さんは…ここまっすぐだって!これ、案内ついてるから便利だよねー!」


「そうか?あんま使わねぇけど。」


「えー!だってすぐ行きたい場所がわかるんだよ!?」


「歩いてりゃ見つかんだろ。」


「それだと時間かかっちゃうじゃん!」


まぁ、そうだけどな。とまぁ、そんなこんなで文具屋さんに行き、ついでに本屋さんにも寄った。


「あっ!ラッキードナルドまである!ここのラッキーナゲット食べて見たかったんだぁ!」


「お、おい!」


夕方からだったし、あんま時間ねぇんだから…まぁ、いっか。俺も小腹空いてきたし。


「ちゃんと注文とか出来んのか?」


「私を誰だと思ってるのさ!まぁ見ときなさい!」



「いらっしゃいませ、こちらでお召し上がりですか?お持ち帰りですか?」


「お召し上がりです!」


なんでそこでドヤ顔なんだよ。お召し上がりですて…。まぁ、いいけど。


「では、ご注文をどうぞ。」


「へっ!?えっと…ラッキーナゲット1つ!」


「ラッキーナゲットのセットですか?単品ですか?」


「えっ?えっ!?どゆこと!?」


「ラッキーナゲットはセットもございまして、サイドメニューはこちらでドリンクも選べてソースもこの中から選べます…」


「????」


はぁ、こいつ慣れてねぇな?



「すんません、ラッキーナゲットのセット1つ…ソースはバーベキューでサイドはポテトで。ドリンクはオレンジでいいか?」


「う、うん…。」


「あと、ライスバーガーの焼肉単品1つ。とホットコーヒー。」


「でしたらセットメ…」


「あっ、大丈夫です、ポテトはシェアして食うんで。」


「かしこまりました」


「…他、なんかいる?」


「う、ううん。大丈夫です…」


なんで急に敬語?まぁ、どうでもいいが。


「以上で。」


「ではご注文を確認させてもらいます。ラッキーナゲットのセット、サイドメニューポテトでドリンクオレンジが1つ、ライスバーガーの焼肉が1つとホットコーヒーがお1つ以上でよろしかったでしょうか?」


「はい。」


「では横にずれてお待ちください。」


ーー

「慣れてるんだね。」


「そりゃ、常連だからな。」


ここには週4くらいでくる。あんまり親が帰ってこないからな。ここで済ませた方が楽なんだよなー。ライスバーガーだとご飯、肉、野菜一気に取れるし。


「逆にお前は初めてだろ?」


「そりゃそうだよ。ファミレスの時もお母さんに頼んでもらってるし。」


「どこのお嬢様だよ。」


「そういうようちゃんはどうなのさ?」


「おれは逆にファミレスなんて行ったことねぇよ。」


「ふーん?子供だねぇ?」


「注文できないやつに言われたくはないな」


「ひどっ!!」


まぁ、家族で集まることなんか滅多にないからという理由もあるがくどくど聞かれると面倒なのでやめておこう。


「ポテト貰えるか?」


「んっ。…あっ!お金!」


「いいよ別に」


「そういう訳にはいかないよ。」


「ここは俺にかっこつけさせてくれ。」


女子に金を払わせるなんてかっこ悪いことできるか。


「わかった、じゃあゴチになります〜!」


「そらどうも。」


「これからどうしよっか?」


さて、買うものもかったし…まだ時間あるからなぁ。おっ?


「ゲーセンに行くか?」


「いくいく!!」


ーー

久しぶりに音ゲーやるのは楽しかった…しばらく来なかった時期もあって体がなまっていたが…次はエクストラに挑めるようにしておこう。


「あぁぁあ!取れない!こんなの取れるわけないじゃん!!インチキだよっ!!」


ん?あいつの声がする。いた…クレーンゲームなんてよくやるぜ…


「インチキじゃねぇよ。」


「だって!こんなにアーム弱かったら取れるものも取れないよ!」


「これは確率機だから何回かやったらアームが強くなることがあるっていうパターンだからあんまりおすすめはしないな。」


「…それ先に言ってよ!!」


「お前が真っ先にやり始めたからだろが!」


すぐ辞めるだろうと思ったら意外とやってたから暇だったし音ゲーやってたけどまだ取れてねぇのかよ!


「ぷふっ…」


「何がおかしいんだ?」


「いや、なんか最初は距離感じてたけどいまはそうでもないなって。ようちゃんってこんな感じの人だったんだね。」


「俺の第一印象どんなだったんだよ。」


「なんかなぁんにも興味無さそうな人?っていうか、人生捨てた人?みたいな顔してた。」


「そんなに酷かったのかよ。まぁ、あながち間違っちゃいないが。」


俺にも色々あるんだよ。てか顔に出してなかったのによく気づいたな。…顔に出てるのかな意外と。


「まぁ、あたしの目はごまかせないってね!」


「調子の良い奴だな。」


「あっ!これならとれる!?」


「そうだなぁ、やってみたら?」


「いい!やって!」


「まぁ、いいが。」


そういえばクレーンゲームなんていつぶりだろうな。子供の頃はよく友達と遊んでたけど…嫌な思い出まで思い出しそうだ。


「ほらよ。」


「ありがとー!大事にするね!」


それから特に用もなかったので、俺たちは色んなところをまわった。服屋さんや、電化製品が売ってるところ。驚いたことはこいつがブラックカードを持っていたことだ。ホントにどこのお嬢様だよ…。いつの間にか手を掴まれてるし。この子ドキドキとかしないの?俺マジで緊張してんだけど?下着売り場に行こうとしたから俺はさすがに外で待っとくといい、少しの間待った。


「いやー、いっぱい買えてよかったァ!」


「そうかよ…もう遅くなるしここできりあげるか。」


「えっ!?もうそんな時間!?」


「また付き合ってやるよ。」


「ん、わかった、じゃあ!HINEやってる!?」


「やってるが?」


「じゃあ交換しよ!」


「あ、あぁ。」


女子…っていうかクラスメイトの連絡先貰ったのこれが初めてだなぁ。


「今日はありがと。」


「あぁ、俺も久しぶりに楽しかったよ。」


「はいこれ!」


「なに?」


「プレゼント!今日付き合ってくれたお礼!」


「お、おぉ。」


女の子の初プレゼントがこいつからだとは…嬉しい限りだ。


「先に渡されちまったか…ほらよ。」


「なになに?あっ!これ…」


「さっき取れなかったやつ。」


「わぁ!!ありがとー!これめちゃくちゃほしかったんだぁ!!」


おわっ!急に抱きつくな!胸を押し付けるな!


「今日は色々ありがとう!じゃね!」


まるで嵐のような女だな…嫌いじゃないがな。

ーー


「まぁ、たまにはこういうのもありだな。プレゼントって…!!?」


女子物のパンツ!?そんなアニメみたいな展開あるかね!?はぁ…いや、逆にこれを使えってことか…?…深くは考えないでおこう。


「あれ!?あげたはずのプレゼントがここにある!」


ーー


心の中

『おう、今日はお疲れ様。』


そういったのは少し態度が悪そうな人格の女の子。


『明日は摩耶ちゃんだよ?よろしくね。あと、ようちゃんには変な態度とっちゃダメだよ?』


『へいへい…まっ、あいつ次第だろうけどな?』


『もう!摩耶ちゃん!』


手をぶんぶん振りながらぷりぷり怒る琉偉。


『冗談だよ。』


『あっ、それと…』


『あん?』


『ようちゃんは…』


『わーってるよ、大丈夫だ。』


『ならいいけど。』


『まぁ、ゆっくり休んどけや』


『うん、ふぁあぁぁ…おやすみぃ。』


『よし!待ってろよーようちゃん!!』


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