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第十五話 オークキングとの戦闘の後。


何とも締まらない感じにオークキングを圧倒的に倒してしまった。

オーク軍はどうなったか?逃げましたとも。しかし、こっちも食料確保です。

倒せるだけ倒しましたとも。


やった事は、魔物よりも酷いかもね。

恐怖で人を襲わなくなるのなら良いけど、そういう訳じゃない。

だから、当分は軍にならない程度には間引きが必要だし、食料としてオークは優秀。

結果、狩りをしました。が全てでは無いです。


これで、アギトの街の食料事情はある程度改善するハズ。

殲滅をした後に、アギドの街からの応援部隊とパークリーさんが到着しました。


「終わった・・・だと。」


「「あははは。」」


パークリーさんは、一生懸命にやってくれたのだと思う。

ホッとしながらもガックリしていた。


「煉君達が無事ならそれで良いじゃないか?」


バーナードさんが宥めてくれた。

そう、この応援部隊はオーブ所属の冒険者で構成された精鋭部隊だった。

B級やC級の冒険者が所属している部隊で1000名も居た。軍馬を借りたらしく、全員が馬での到着だった。

応援に駆けつけてくれた皆さんに、上等な肉であるオーク肉を振舞う事になったのは当然の事だろう。村人も感激し、歓迎会という形になった。


「バーナードさん。ありがとうございます。」


「ははは。当たり前の事だよ。それに、これを機に周辺の村に行く事にもなってね。丁度良かったとも言えるんだ。」


「そうなんですか?」


「ああ。色々と村の人々と話し合いも必要になってくるからね。」


とも言っていた。

その後、100名の冒険者をこの村に残し、周辺の魔物狩りをしてもらう事になった。

オーブ軍として活動している為に、魔法鞄(マジックバック)も持って来ているそうで、素材の回収も出来るそうだ。


残り900人は周辺の村を回るらしい。

村を回って、100人ずつその村の周辺の魔物退治をおこなう事になっているそうだ。


僕等は二日ほど、村に滞在し休息した。

討伐対象の魔物を探し、奥地へ向かうつもりだったが、オークの討伐を成し得た為に一度アギドの街に戻る事にした。帰り道に採取系のクエストの達成の為に、薬草などを回収して回った。


「お疲れ様です。レンさん達【夢追人(ドリームチェイサー)】のパーティーランクをSに昇進させて頂きます。後、各メンバーもS級へと昇格となります。おめでとうございます。」


「えっ?良いの?」


「はい。今回の緊急クエスト【オークキング】は軍団となっていた事は判明しています。SS級認定のクエストになっておりました。冒険者ギルドとしましては、それを単身討伐されたパーティーとメンバーをAのままにしておく事は出来ません。その功績により特例で【S級パーティー昇格・S級冒険者昇格】とさせて頂きます。」


「はぁ。」


僕等は圧倒された。

でも、何か違う感が半端ない。

ヒミコさんの力とブリューアクサーさんの力が大きい。


「なんだい?不服なのかい?」


「いや、そういう訳じゃ・・・って何で?」


「何で、ババ・・・ミス.ドロ、イテッ!」


「今、ババアと言おうとしただろ?この馬鹿野郎は?アン?!」


物凄く睨む女性。見慣れた顔がそこに在った。


「まったく。やってくれるじゃないか?」


ガシガシとプレストンさんを殴るその女性。イテッイテッと言い続けるプレストンさん。


「ミス.ドロンジョさんこそ、何でここに来ているんですか?」


そう、目の前の女性はミス.ドロンジョさんだ。


「アンタらの所為だろ。近隣のギルドマスターが集って、特例処置を決めたのさ。」


「そういう事でしたか。」


「ああ。煉。凄いじゃないか。良くやった。」


「ありがとうございます。」


「おいおい。煉には褒めるだけで、俺は鉄拳かよ?」


「なんだいプレストン。何か不服かい?」


「そりゃあ、そう、イテッ!」


また、ぶん殴られてる。


「プレストンの癖に私に意見するとは、良い度胸じゃないか?まだ、何かあるかい?」


「サーセン。ありません。」


プレストンさんは抵抗する事を止めた様だ。


「でも、本当によくやった。村をマルっと守るなんて、中々出来るもんじゃないよ?」


ニカリと笑ってミス.ドロンジョさんは続ける。


「だから、どんな力であってもその功績は誇っていい。だから、そんな顔するんじゃないよ!良いね!」


「はい!ありがとうございます。」


僕は思わず頭を下げた。


「うん。それで良い。」


たぶん、どのような事があったのか察しているのだろう。


「それじゃあ、昇格を祝って飲もうじゃないか。」


「仕事は良いんですか?」


「何、もう終わっている。アンタらが戻るのを待っていただけさ。一緒に飲みたいじゃないか。」


と言って笑うミス.ドロンジョさんの笑顔は、昔どこかで見た気がする。

本当に喜んでくれているのだろう。それが伝わって来た。


「それじゃ、さっさと納品も済ませちゃいな。どうせ、お前達の事だ。さぞかし大量なんだろ?」


「はい。」


「受付!倉庫に案内してやりな。あと鑑定士もたくさん呼んでおいた方がいいだろうね。」


「あっ、はい!わかりました!」


管轄ギルドじゃないハズのミス.ドロンジョさんは受付嬢のエンリケさんに指示を出す。

エンリケさんもそれを素直に受け行動する。う~んミス.ドロンジョさんはやっぱり、ギルドにおいては相当な力を持っているんじゃなかろうか?


「さぁ、どっさり出しておいで。わたしは、ここで待ってるよ。」


僕達はこの後、指示通りに倉庫へ行き、魔法鞄の中身を出した。

それはもう、沢山。オーク肉から、薬草まで全て。

倉庫に絶叫が響いたのは言うまでもない事だろう。


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