新たなる日常
予約投稿です。
一章、二章が下手すぎて読めない方への簡易あらすじ
魔物→人間→人間と転生した主人公が、前世からの借りと恩が有る故人達の娘に仕え、娘に代わって魔王を倒す運命を肩代わりする話
『ウフフ。ウフ! ウフフフフフ』
敬愛する女神アスラ様が、先ほどからニコニコと微笑み、時折、笑い声が漏れ出している。
「ご機嫌ですね。アスラ様」
『ご機嫌にもなります! 私の可愛い可愛い信徒が、信者を続々と集めているのですから!! ウフフ! 嬉しくて堪りません!!』
アスラ様はサテラと違って、ちょくちょく神託を取って来てくださる。
前の孤児達の一件以降、アスラ様を信仰する信者をベラ嬢の住む地方でも増やしていることに、お喜びだ。
『神にとって信仰は、力。お肌も髪も、ツヤッツヤです!!』
無邪気に、はしゃぐアスラ様を見ながら、サテラのことを”姉様”と呼ぶアスラ様は、サテラより幼いことを実感する。
『このまま、オルフが魔王を打倒したら、私の信仰は急上昇!! なのですけれど……。流石は、主要神と言ったところでしょうか。まだ、イザベラは戦う運命に有るようですね』
アレ以来、ベラ嬢を戦場から遠ざけているが、鍛錬を始め、着実に実力を付け始めていた。
『最終的に私の可愛い可愛いオルフが、魔王を打倒するのだから問題無いでしょう! 期待していますよ! オルフ!!』
「敬愛するアスラ様のため、誠心誠意、尽くさせていただきます」
氷の女神と思えぬ程の暖かな笑顔で見送って頂いた……。
ーーーーーー
ベラ嬢の当主就任から二年が過ぎ、色んな事が起きた。
「オルフの兄貴に恩返しに来ました!! 雇ってください!!!」
身に着けていた冒険者のプレートなどから身元を割り出され、あの時の孤児の少女、レミがメイドとして押し掛けて来た。
「困った時に、何の腹の足しにもならない女神より、アスラ様の方が良いに決まってんじゃん!!」
この地方での新たな信者第一号になったレミは、持ち前の面倒見の良さで、以前と同じく孤児達の面倒を見る傍らで、孤児院を中心にアスラ様の信者を増やしている。
同年代ということもあり、ベラ嬢の一般常識や教養を教える担当に任命され、二人は仲良くなったようだ。
「前当主に追い出されたが、イザベラ様が当主になったなら手助けしないとな」
シルバで同僚で兵士を首になった後、冒険者になっていたロイが、ベラ嬢を助けた冒険者が居ると聞きつけ、駆け付けてくれた。
「前から、イザベラ様を探してる冒険者が居る噂は聞いてたんだよ。気にしてたら、コレだ!? これは駆け付けない訳には行かねえだろう!」
ロイは、冒険者時代に培った料理の才能を生かして、使用人、兼、料理人として雇われた。
他にも数名、アレクの所で働いていた者たちが集まってくれた。
こういう効果も考えて、派手に探し回った成果でも有る。
俺の皿だけに盛られる、ヒルダさんからの山盛りの芋から解放されるのは、非常に、非常に助かる。
不幸中の幸いと言うべきか、領地が小さく、小さい村が二つ程になったヴォルフ領での仕事は少ない。
貴族としても爵位が、辺境伯から男爵まで落ちたので付き合いや仕事が少ないおかげで、ベラ嬢の教育は早めに終わった。
周辺を治めるエルネスト伯の心象を良くするための、魔物討伐なんかの戦力として活動できる時間が増えたのは嬉しい。
「魔物討伐で出た素材や魔石は好きにしていい。その代わりに遠征費などは出さない」
俺の実力とウチの財政状況、それを加味して好条件で働かせてもらっている。
俺が単独で、軍が必要な案件を早く片付けるものだから、良いように使われたせいで、”エルネストの懐刀”と呼ばれ、世間で俺はエルネスト伯の直属の部下のようになっているのは、ご愛敬だ。
流石、智将は外堀を埋めるのが巧い。
「頼まれていた品物を、お届けに来ました。こちらに受け取りの署名を御願いします」
受領証にサインをして、年老いた業者にチップを渡す。
ベラ嬢からの賜り物の、モータルの白銀装備を使った試作品の何度目かの改良品を受け取る。
大柄なリザードマンが装備出来る程の装備なので、何度も試作で駄目にしても素材には、まだ余裕が有った。
「前よりかは、マシな仕上がりになっているとは思いますが。コレ以上となると、もっと凄腕の錬金術士と鍛冶師が必要になりますね」
「分かりました。今回の調整で納得したら、もっと凄腕を探すとします」
業者の説明を聞き、今後のことを考える。
「それならエルネスト伯の都市に、凄腕の錬金術士と有望な鍛冶師が引っ越して来たそうですよ。後は、……君の前の前の奥さんが、君を見つけたみたいで、そろそろ来るよ」
「…………分かりました。ありがとうございます」
アスラ様と同じで風の神のサンタナ様も、ちょくちょく連絡を取ってくれるが、悪戯好きのため。
業者や商人に化けたり、果ては他人の肉体を乗っ取って連絡をしてきたりする。
ヒルダさんから、年老いた老人の声で話しかけられた時は、思わず魔法を放ちそうになるくらい驚いた。
キャハハ! と、笑って、サンタナ様が馬車に乗って去って行った。
パールだった時の妻、アスラ。
今は、どうしているのか、何に転生したのかと思いを馳せながら、荷物を運び込んだ。
稚拙な文章を読んで頂いてありがとうございます。




