表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アフター5はメガネをはずして  作者: 皇ハレルヤ
革命が起きた日
37/65

第17話

次もよろしくと言ってもらえたのだから、今日の反省点はせめて克服しておきたい。

自分の手で、このヘアメイクを再現することは無理かもしれない。

無理かもしれないけど、私に似合うメイクがどんなものなのか知りたい。

そして何よりも―――。

「ちゃんと、自分を見てあげたい……」

私が持っている可能性を、しっかり自覚したい。

見た目はもちろん、内面にだってまだまだ磨き足りない部分がたくさんあるはず。

思い起こせば思春期の頃から、私は自らの手で作った根拠のない呪縛に、ずっとずっととらわれてきたのかもしれない。

どうせ私は、可愛い服やおしゃれなファッションは似合わない。

どうせ私は、才能がないから失敗ばかり繰り返す。

どうせ私は、綺麗じゃないから彼氏もできない。

(急に自分を変えることは、簡単にできないかもしれないけど)

私は鏡の中でまっすぐに自分を見つめる、自分自身に大きく頷いた。

(もっと自分のこと、しっかり把握しなくちゃ……)

銀座のクラブでのアルバイトは、きっと神様からのプレゼントなんだ。

苦手なことを克服して、ステップアップするための大きなチャンス。

習い事を始めたいと口では言っていたけど、真剣に教室を探すほど、本気ではなかった。

料理教室・フラワーアレンジメント・英会話と、自分磨きに夢中になる会社の先輩たちの気持ちが、今ならわかる。

自分を磨くということは、自分の可能性を引き出すこと。

お金をかけて努力して、自分を磨けば磨くほど、大きな結果が手にできるに違いない。

週に一度だけとはいえ、アルバイトから得る収入もある。

「―――よし!」

私はグッと拳を握ると、洋服に不釣り合いなメイクを落とすことも忘れ、ロッカールームを後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ