表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/29

彼女が結婚するその時までは

少し状況を整理しておこう。

にゃーちゃんは、今や彼氏持ち。彼氏は職場の年下の男、詳しくは知らないが周囲にはまだ秘密っぽい。餅つきに呼んでないことから推察すると、両親には話していない。


私と久し振りに会って、手を繋ぐのは、にゃーちゃん的にOK、撫でる、髪チューもOK。…境界線を見極めないと。


「…お願いしたらキスまでさせてくれそうなのが恐いな…」


再び、にゃーちゃんのプルプルな唇を見詰める。

ごくり…

少し半開きになってる口元が艶めかしい…キスしたい…


いや、だからそれはアウトなんだって!友達はチューしません!何でムラムラしてるんだ私はッ!欲求不満かッ!!ダメだろう!!

って、思ってるのに何で私は、にゃーちゃんに近づいてるのでしょうかね?!ちょっと屈めばキスできちゃう距離ですよ?!


落ち着け私。そもそも、彼女と別れたのは彼女の幸せを願ってのこと、ならば片思いを続けるのは間違いなんじゃないか。やはり本人を目の前にすると混乱してしまう。


悶々とする私。

目の前には、にゃーちゃんの寝顔。可愛い…


キス…しちゃおっか。…寝てるし。仮にも元恋人がいる横ですやすや寝てる、にゃーちゃんが悪い。襲われても仕方ないと思う。危機管理がなってない。危機感無さ過ぎる



ちゅっ。


屈んで、にゃーちゃんにキスをした。


おでこに。口ではなく、おでこに。……我ながらヘタレ過ぎる。


「はは…何やってんだ」私の独り言に反応したのか、にゃーちゃんの目がパチリと開く。


「…」


「…にゃーちゃん、無防備過ぎだよ?起きないとチューしちゃうよ」

内心の焦りを余所に冗談っぽく言ってみる。


すると、にゃーちゃんは胸元で手を組んで目を瞑り「ん、ちゅっちゅっちゅっちゅー」と口を窄めてタコの口。


ちょ、ちょ、待って、にゃーちゃんッ!ちゅっちゅっちゅーですと!!??キス待ちですかッ!?キス待ちですよね!それは!!!

にゃーちゃん、それ冗談で済まされないやつだから!!!!

寝呆けてるの?いや、寝呆けているからって平気でやらないでください。ヤバい。色んな意味でヤバい。


キス…しちゃうよ?

一度でもしてしまうと軽いキスで止められる自信がない。


「にゃーちゃん」

ドキドキしながら名前を呼ぶ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ