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彼女が結婚するその時までは

すやすや眠るにゃーちゃん。にゃーちゃんの顔は私好みだ。ちょっと広いおでこに、目の下の泣きぼくろ。リップ要らずのプルプルの唇。寝てるにゃーちゃんも愛くるしい。


やはり、別れても好きなものは好きで、浮気されようが嫌いになれない。どうしても友達以上に見てしまう。


寝てる彼女の唇を舐めて舌を絡めたい…

…うわぁ…。ゲスな考え、消えろ。消し去れ。


この感情は時間が経てば消えるのだろうか?このまま何もせずにいれば、胸を焦がすような恋情を忘れることができるのだろうか。

涙が溢れてこぼれた。

ヤバい。泣かないって決めていたのに、本人を目の前にすると抑えていた感情が押し寄せてきて全く制御ができない。


堰を切ったように流れてくる涙を止めようと、上を向いた。


止まらないし、鼻水まで出てきた…汚い


ティッシュ、ティッシュ…


にゃーちゃんが起きてこないように、静かに動いて涙と鼻水を拭う。


「…りっちゃん…」

もぞもぞ布団から手を伸ばす、にゃーちゃん。


「なでなで…泣かないのぉ」



ドキリと心臓がはねる。

起きてる?


にゃーちゃん起きてるの?

驚いた拍子に涙が止まってることに気付いて私は使用済みティッシュをゴミ箱に入れ、新しいティッシュを一枚抜いて一芝居。

「この部屋、寒いなー。」寒さで鼻水が垂れてきた風を装って鼻をすする。

「鼻水まで出てきたよ〜」

ちらっと、にゃーちゃんの反応を見る。無反応…

無反応?え?寝てますか?…これ、寝てますね。

いや、寝たふりですか?

何ですか?何なんですか?寝呆けて私を慰めてくれたって、タイミング良過ぎじゃないですか?


静かに泣いてたつもりでしたが、にゃーちゃんの夢に影響及ぼしてましたかね?「…こんな所も好きなんだよね…」


はぁ…諦めるのは無理だから、腹を括って片思いしますか。


ははは。



何だか悩んでいたのが馬鹿らしくなった。

にゃーちゃんが私以外の誰かと一緒にいたって、にゃーちゃんが親友として側にいていいって言ったのだ。天然小悪魔なにゃーちゃんに振り回されてやろうじゃないかッ!


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