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彼女が結婚するその時までは 作者:八角屋キア
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にゃーちゃん来訪・続

にゃーちゃんと手を繋いだくらいでドキドキするなんて、どうかしてる…。
付き合ってた頃は、いつも出掛ける時に手を繋いでいたのに。
普通にやっていた事が、今はできなくなっている。この感覚は、にゃーちゃんに恋してると自覚して二年間片思いしてた高校生の頃に似ている。
あの頃はジュースの回し飲みも恥ずかしくてできなかった。昔は間接キスもできないほど純情だった…。今は、汚れてますけどね?感覚的には似てはいても本質は変わって不純な感情からくる動悸です。(性的な意味で興奮してますから…)

ふぅ…意識し過ぎだ。
平常心、平常心…友達に徹するんだ。


「りっちゃんがお財布忘れるなんて、珍しくうっかりさんだね」

猫のように、笑うにゃーちゃん。その猫口がたまらなく可愛い…。
「…せっかく早く来てくれたのに、ごめんね」
「謝んなくていいよ。お母さんに持たされた、お米が重たかったから丁度良いよ」
「え?お米持ってきてくれたの?」
「リュックに詰めてきたよ」
ドヤ顔のにゃーちゃん。くるくると表情を変えるにゃーちゃんに見惚れてしまう。いやいや、見惚れてる場合じゃない。

「ちょっと荷物寄越しなさい」
にゃーちゃんのリュックを奪う。かなりの重量感。一泊にしては荷物が大きかったのは、米が入っていたのか。

「りっちゃん、痩せてたからごはん食べて欲しいの」
「別に痩せてないよ?」最近、食欲が無くてあんまり食べてないのは黙っておく。
「…触ったからわかるもん」
しゅんと悲しそうな、にゃーちゃん。そんな顔させたくない、にゃーちゃんには笑顔でいてほしい。

「ちゃんと食べるって。明日の朝は、にゃーちゃんちのお米炊くよ。炊き込みご飯にしようか?」
「わぁい!炊き込みご飯!」
にゃーちゃん、炊き込みご飯好きだよね。にゃーちゃんの満面の笑み、つられて私も笑う。
「炊き込みご飯の素、各種取り揃えてるから、にゃーちゃん選んでね」
「カニがいいな。それか鯛飯!」
「…う〜ん。蟹はあったかなぁ?」
無いかもしれない風を装う、まぁ、用意してますけどね。にゃーちゃんの好みは熟知しております。

そんな、たわいの無い会話をしつつ、電車を乗り継ぎアパートに着いた。
アパートは家具付きの賃貸と、普通の家具無し賃貸の部屋が左右に分かれて建っている割と大きい建物で、私は家具付きの部屋で暮らしている。家具付きの方が、部屋が狭いらしいが、私には充分な広さがある。

「ほぁ…りっちゃん結構良いとこに住んでるんだね」
建物を前に、にゃーちゃんが驚いて目をまん丸くしている。
「部屋はこっち」
エントランスから右に曲がって部屋まで案内する。
ヤバい、緊張してきた…掃除はちゃんとしたし…スリッパも用意してあるし…大丈夫、問題ない。

部屋の鍵を開ける。

「お邪魔しま〜す」
にゃーちゃんが部屋に入る。興味津々なにゃーちゃんは至る所を開けて見始めた。

「お風呂、トイレ、クローゼット、ふむふむ」
「次は冷蔵庫…水と調味料と野菜…冷凍庫…アイス、氷、もやし?…りっちゃん!大変!肉と酒がないよ!!」
「そりゃ買ってませんからね」
お酒飲んだら、にゃーちゃん襲ってしまいますよ?にゃーちゃんと違ってお酒に弱いの知ってるよね?酔った勢いで押し倒してもいいんですかねーー!?
あ、いやいや、これ違う、にゃーちゃんはただ飲みたいだけだ…。あぁもう思考が自分の都合良いほうに行ってしまう。アホか私はッ!
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