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吸血人  作者: 儀式雑種
3/3

邂逅

「裏切った吸血鬼共を殺せ。」

そう命じられた俺は、すぐにも出撃の準備をする。

俺の指揮する、「グリーフト部隊」の部下から、一つの質問が投げられた。

「リデル少佐、今回の任務、分かり辛いと思いません?」

確かに、俺もそう思っていたところだ。

「そうだな。相手がどんな奴らか、どこに潜んでいるか判らないともなると、珍しいな。」

基本的な任務は、吸血鬼に対する反乱分子の消去だ。この手で何人も殺した。しかし、犠牲に情を掛けるつもりは無い。

千が死に、万が助かるならそれで良いと思っている。

「良し、準備は整ったな!仮にも相手は吸血鬼だ!時間が掛かるのを覚悟で、グリーフト部隊全員で行動する!」

「はっ!」

「まずはラーカだ! 出撃るぞ!」

ヘリコプターのエンジンが唸る。

ラーカは中央国から北西に位置する大陸だ。放射能汚染が酷いと聞いた事があるが、今回の任務に支障をきたすのだろうか。

少しばかり不安が浮かぶ。恐らく、部下達も同じ思いだろう。

目的地まで長い。英気を養う為、仮眠を取る事にした。

数時間経って、そろそろ目的地に着く頃だ。

「おら起きろ!英気は養えただろ!」

意外にも、仮眠を取っていた部下達が多かったので号令をかけた。次々と部下達が目を擦り、欠伸をし…。何とも気が抜ける。

「降下準備だ!」

通信で他のヘリにも司令を送る。すぐそこに敵がいるわけでは無いので、今回はロープを使った降下になる。

まずは部下が降り、周囲の安全を確保する。大丈夫な様なので、俺も降下した。

「よし、全員いるな!ここからは別行動だ、5人の小隊に別れて探すんだ! もし見つけたのなら、レーダーに位置情報を送れ!」

「はっ!」

「散開!」

小隊がすぐ散り散りになって行く。

俺も探索に向かう。

まずは前方だ。

まだ生きている、との事だから、恐らく地下に潜んでいるのだろう。

足元に注意し、街の奥へと進んでいく。

進んでいくと、死体があった。

酷い腐臭に、思わず鼻を掴んでしまった。

死体は奥に進むほど多くなっている。

干からびた様子からすると、「裏切った吸血鬼」の食事の後だろう。一度だけ、吸血鬼に血を全て吸われた人間の死体を見たことがある。

「近いのか…?」

その時だ。何かに躓いてしまyた。転びはしなかったが、大きく体制を崩してしまった。

「あっぶねぇな、うん…?」

すると、何かが外れた様な音がして、アスファルトに穴が出来た。

大当たりだ。殺せ、との命令だが、俺自身の目的は違うので、一人で潜入する事にした。

入ってみると、しばらくは暗くて、何も見えなかったが、歩いていく内に光が見えてきた。

「何者か!」

しまった。既に見つかってしまったようだ。

相手は素早かった。

腹に強烈な殴りを喰らい、考える暇もなく、意識を失ってしまった。

リデルが二人の男に引きずられ、牢屋に放り込まれた。

約一時間後、リデルの意識が戻る。

「ッ!」

周りを見渡すと、それなりに暗い空間だった。だが、牢屋の中だというのはすぐに分かった。手と足の自由が効かないからだ。見張りの看守はいないようだ。

それに、声は出せるようだ。しかし、それは拷問を受けるという意味でもある。

助けも呼べない状況ではあるが、俺は元々、俺の意識を奪ったであろう奴らと協力関係を結びに来たのだ。問題は無い。

すると足音が聞こえてきた。

どうやら、俺の意識が回復したかどうかを伺いに来たらしい。

遠くから看守との話し声が聞こえる。

扉が開き、光が差し込む。

眩しくて、思わず目を伏せてしまった。

「戻ってるな。お前、名前は?」

赤髪の若い男が、青い目で俺を睨む。

「リデル・グリーフト…」

「良しリデル、お前が軍人なのはその格好から判る。さしずめ、ネロからの刺客だろうて。」

「殺すつもりか?」

「充分な情報を得たい。」

まだ殺しはしない、という事だろう。とても冷酷な目をしている。

「命令を受けて、まずラーカへ行った。あんたらが何処にいるかも分からなかったんだ、今ここにいるのは本当、奇跡だと思う。」

「奇跡?」

「俺はネロの思うがままになるつもりは無い。あんたらと協力関係を結んで、このディストピアを破壊するつもりだよ。」

「証拠を見せて欲しいな。」

「今から作る。その為、手の拘束だけは解除して欲しい。」

奴らは吸血鬼だから、もし抵抗するとしても無駄な事だ。それは向こうの方が分かっている。

「面白い。解除してやれ。」

合図とともに、手の拘束具がパッと外れる。

そして胸のポケットにある、軍人である証明のバッチを取り出す。

「ほう。」

バッチを放り投げ、銃を取り出す。

「こうしてこうだ。」

バッチめがけ、数発撃つ。バッチは粉々だ。

すると、赤髪の男の笑い声が部屋に響く。

「いいだろう気に入った。足の拘束具も解除してやる。」

足の自由がようやく取り戻せた。

「ついてこい。」

言われるがままに後を追う。

「そういやアンタの名前聞いてないな。」

「あぁ…そうだったか?ドラザだ。よろしくな。」

かなり狭い道もあったが、広い部屋に出た。15人程、その部屋に居た。

「良し、皆いるな!」

「そいつか?」

金髪で褐色の男が、ドラザに問いかける。

「そうだ、軍の上層部のヤツだ。俺たちに協力してやる、だとよカインズ。」

「ほぉー…面白ぇ。名前は?」

「リデル・グリーフト。階級は少佐だった。よろしく頼む。」

すると、紫色の長い髪の女が、こちらをジロジロと見つめてきた。

「あらっはぁぁぁぁあぁあん!良いオトコじゃなぁぁい?軍の上層部だけあって、言葉遣いはチョーット上からだけどぉ…そこが良いわ!そそるわ!たまらないわっ!」

野太い声だ。じわじわと距離を詰めてくる。

「お、…オカマなのか?それと距離を詰めるな!」

「あらぁ、オカマだなんて傷付くわぁ…。アタシはミセスタ。ミセスタ・ファルケよ。これからよろしくねん、リ・デ・ルきゅんっ!」

きゅん…?

「こっちに来るなと言っとろうが!」

「ぎゃんっ!」

思わずゲンコツをかましてしまったが、恐らくコイツも吸血鬼だから問題は無いだろう。

「ほれほれ、やめとけミセスタ。しかもまだ話は終わってねぇんだ。」

「ぶー…」

頬を膨らませ、いじけている。正直気色悪い。

「立ち話も何だ、座ろうや。」

部屋の真ん中にある机に、全員が集まる。

「ねぇねぇリデルきゅん!となりにすわ」

「拒否する。」

断固拒否だ。男にベタベタされるなんて、たまったモンじゃない。

「ぶー…」

全員が椅子にかけたら、ドラザが話を始めた。

「良いか、ここに軍の内部の情報がわかる奴と、吸血人がいる。ようやく攻める時が来た。」

「吸血人?」

「吸血鬼と吸血鬼の子供ですよ。」

桃色の髪をした華奢な女が答える。

「今までに作った"子供"は、とても人間の姿とはかけ離れていたと聞いています。まぁ、吸血鬼の性質上、仕方のない事ですが。」

そういえば俺は吸血鬼のルーツを知らなかった。

「どういう事だ?」

「吸血鬼は人間をベースに、様々な生物のDNA情報を流し込むんだ。奇形なモノを産んでしまったのは、そのせいだ。」

代わりにドラザが答えた。

「なるほどな。」

「申し遅れました。私はユリア・ユース。こんな貧相な身体ですが、吸血人です。」

「驚いたな…」

この容姿で吸血人というのだ。戦力としてはどうなのだろう。

「アタシも吸血人なのよん!」

突然と自己主張するミセスタ。

「他にはいないのか?」

「俺」

一切の無駄が無い返事が帰ってきた。

「名前は?」

「ディート・フォリア。」

無駄なのが嫌いなのか、それとも人と話すのが苦手なのかは解らないが、シンプルな回答だった。

「おめー…」

「ん?」

「戦ってる時に邪魔したら殺す。」

薄い緑色の目で俺を睨む。

「ディートは戦闘大好きっ子なのよぉん。今はこう…無愛想だけど、戦ってる時とのギャップが…あぁああ!たまらないわっ!」

ミセスタが自分で自分の肩を掴んで、何やらクネクネした動きをとっている。うるさいヤツだ。吸血人とやらには、どうやら奇人しかいないようだ。唯一まともなのがいるが。

「吸血人は、言うなれば超高性能な吸血鬼さ。見た目や性格で判断しちゃあいけない。」

「そゆコト。アタシだって、このテーブルくらい、一殴りで粉々よ?」

オカマでこんな怪力とは、何とも恐ろしいものだ。こんなのに付きまとわれたら、命が幾つあっても足りないだろう。

「で、だ。確かに、俺は基地やその他の施設には充分詳しいが、肝心のネロの奴が何処にいるかは知らねぇぞ?」

「ネロが何処に居ようが居まいが関係は無い。あいつを引きずり出す方法ならある。」

「そ。とどのつまり、俺たちとクソッタレのネロ以外の吸血鬼を全滅させればいいんだよ。」

人間の俺からすれば、かなり無茶な作戦に見えるが、吸血人から見たらどうなのだろう。意見を伺ってみた。

「私たちからすれば、30機は少しばかり多いですね。間取りも判らず基地に突入するのは、蜂の巣にされるとわかっていたから、あなたの様な人物を待っていたのです。」

丁寧にユリアが答えた。

「戦えるならそれでいい。」

簡潔なディート。

「なるほどな。じゃあまずは…」

「ひどぉおい!アタシは?」

コイツが出てくると話がややこしくなってしまう。

「あとでたっぷり聞いてやるから今は黙っててくれ。」

特に感情を込めたつもりは無かった。

しかしながら、ミセスタの瞳は輝いている。

…本当は、聞きたくもないのだが。

「まずはラーカから近い所だ。そこから攻めていく。」

「ならここから北東にあるヘルノア支局だ。ただの人間もいるが、そいつらは自分から吸血鬼になりたいと入隊したバカ共だ。当然、そいつらを殺す覚悟はあるな?」

「当然です。」

ドラザの方に目を向けると、軽く頷いた。

「なら良いんだが、俺達が戦闘している間はあんたらは何をするつもりなんだ?」

個人的には、一番の疑問だ。

すると、ドラザが目を閉じ口を開け、こう言った。

「俺たちは先の大戦で大きく、そして深い傷を負った。命令を送るくらいしか、役に立てそうにねぇんだよ。」

ドラザはそう言っているが、俺にはここにいる全員はどうみても五体満足だ。脳に深い傷を負ったのだろうか。

新たな疑問が浮かび上がった頃、今度はカインズが話を始めた。

「みーんな隠してんだよ。ドラザは両足を失った。今は義足さ。俺は…ほら、手袋してる。吸血鬼のずば抜けた回復能力ってのを上手く使いこなせてねぇんだ。吸血鬼としての人格が目覚めなかった俺たちは、な。」

「人間人格っていうのは不便でな。脳の10%しか使えないバケモノと、脳を100%使えるバケモノとじゃ話が違う。でもな、100%だからこそ生まれる最高の弱点もある。」

「慢心だな。」

「その通りだ。恐らくネロのやつも、完全に人間と俺達を見下し慢心しきっている筈だ。トップに立っている奴なんてのは、大抵が優越感に浸りたいだけの野郎ばっかだ。その為の努力なら惜しまないがな。」

「だろうな。それでどうする?俺も共に行くのだろう?出来れば隠密行動が良い。」

三人の吸血人とは違い、俺はただのひ弱な人間だ。

「残念だが、隠密行動では色々と不便なので却下だ。そこで、お前の脳を活性化させる。アルシア、頼む。」ドラザがそう言うと、ちょうど目の前に座っていた女性が立ち、スタスタと俺の背後へと歩いてきた。

「はい、じゃあリデルさん。頭、失礼するわよ。」

言葉も発する暇を与えず、アルシアと呼ばれた女性は、俺のこめかみを拳でぐりぐりしはじめた。女性だが、吸血鬼だけあってかなり痛い。

すると、意識が抜け落ちていくような感覚がした。

「アドレナリン分泌と痛覚神経を鈍くさせるので良いんだっけ?」

ドラザに質問しているようだ。

「ああ。」

「じゃあ終わりね。リデルさん、お疲れ様。」

こめかみからは、既に痛みが消えていた。

「基本はこの三人がお前を守ってくれる。だが、お前自身も戦う時が来た場合の保険とでも思ってくれ。ま、痛覚神経を鈍くしたとはいえ、大量出血で死んだら洒落にならねぇが。」

確かにな、と思いつつ、また新たな疑問が浮かぶ。

「んで、ヘルノアにはいつ行くんだ?」

「もうすぐにでも行ってもらうぞ。話は以上だからな。」

「了解だ。でも、その前に一つだけ良いか。」

何だ、と返され、話を続ける。

「俺は少佐だから、当然自身の部隊を持っている。そこで、だ。吸血鬼になりたいと思ってる馬鹿は殺す。そして、残った奴らをそのまま戦力にしたい。その殺すのを、吸血人一人に手伝って貰いたい。」

「危険な人間だとは言え、仮にも部下だぞ?良いのか?」

「…危険ではない人間も沢山殺した俺に、今更そんな事を言われてもな。」

するとドラザが、しばらく目だけ上を見て、それもそうだな。と返事をした。

「じゃあ最近血を摂取してない…って、お前ら全員当てはまるのか。」

「では父さん、私たち三人で分け合います。」

ユリアの提案だ。

「あぁ、頼む。」

「問題は無いな。」

「良し、じゃあまずは危険な人間の殲滅からだ。地上に上がるぞ、ついてこい。」

先程の様に、ドラザの後ろを付いて行く。

ユリア、ディート、ミセスタも同様に後ろについてくる。

「ねぇねぇリデルちゃん!アタシの意見!まだ言ってない!」

完全に忘れていた。適当に返事をしたらだらだらと語りはじめた。当然聞き流す。やがて、光が見えた頃には、ミセスタの話は終わっていた。

「案内は終わりだ。あとは道なりに行けばいい。お前ら三人は初めて外に出るが、くれぐれも気をつけろよ。」

「はい」

「うん」

「はぁ〜いっ!」

個性が豊かなだけあって、三人の返事はまるで違った。

「健闘を祈る。」

言われた通り道なりに進んでいくと、やがて外へ出た。

死体の山があったあの場所ではない、別の所だ。

部下達をタブレット端末で号令を掛け、集合させる。

ユリア達には、説明が面倒なので、どこか適当な場所に隠れてもらっている。

やがて、太陽が真上に来る頃に、部下達全員が集合した。

「全員いるな!まずは通信具の電源を切れ!切れない者がいるのなら射殺する!」

通信具は、本部に繋がっており、状況を知らせる役割を持つ。遅かれ早かれ、ネロの耳に入ってしまうが、今すぐにバレるよりかはマシだ。

「いいか良く聞け!この中で、吸血鬼になりたいという欲望が微塵にも無い奴はヘリに戻れ!」

部下達がざわめく。少ししたら数人だけが、ヘリがある方へ向かっていった。

「良し、お前ら武器捨てろ!」

ガチャッ、ガチャッ、と、銃やグレネードが地面に置かれていく。

「ユリア!」

高らかにそう叫ぶと、近くにあるビルの上から、ユリアが飛び降りる。

「こんにちは皆さん。では失礼して。」

ユリアが適当な兵士の手を爪で切り落とすと、血が吹き出た。

「うわあああぁぁ!?」

ざわめく兵士達。そして、先ほど置いた銃を再び手に持ち、ユリア目掛けて乱射する。

ユリアは吸血人なので、ピクリとも動じない。するとユリアは 血、から剣のような物を作り上げた。

「ディート、血が出ましたよ。」

「ヒッ」

不気味な笑みを浮かべたディートが、ゆらゆらと兵士達に近寄ってくる。

「お前のその血を…俺に寄越せぇっ…!」

ユリアと同じく銃弾の雨を受けるディート。当然どうともしない。ゆっくり、ゆっくりと近づいてくる恐怖が、兵士たちを襲っている。

やがて、十分な間合いを取ったディート。適当な兵士の腹を拳で貫く。

「ハハッ…あはははぁ…っ オラァァ!」

拳を引き戻し、ユリアと同じく武器を作り上げた。ディートのは大剣のようだ。

「こんにちはァァァ!」

大剣を大きく横に振った。複数の兵士達が上下真っ二つになるのが確認できた。それに合わせユリアも一人一人切っていく。

しばらく見ていると、こちらに銃を向けられた。

「アンタぁぁぁっ!」

絶叫にも等しい声を上げ、引き金を引かれそうになったその刹那。

「はぁぁぁぁぁあああいぃいいいぃっ!」

ミセスタが驚異的なスピードで走ってきて、銃弾を受け止める。

「だぁめなのよォ、アンタたちがリデルちゃんの体を傷つけるのは!」

ミセスタがニタリ、と歯をむき出しにして笑う。

「リデルちゃんはアタシに任せて、ユリアとディートちゃんは思いっ切り暴れなさいな!」

「このォ!」

「あはッ!」

銃を構えた兵士の腹部を拳で貫く。ミセスタも例外なく、恐ろしい力を持っているようだ。

「しつこいのね…」

返り血がミセスタの頬に掛かったが、長い舌で舐め取っていた。

ユリア達を見ると、何人も薙ぎ倒している。

例え命乞いをしても、絶対に乗るなと言っておいたから、そちらの心配はない。

既に兵士たちも残り14人程度のようだ。

「銃弾痒いぜ、オラァァァァ!」

大剣を自由自在に操るディート。それにしても、こんなにも人が変わるとは。

「ね、スゴイでしょう?」

「ここまでとはな…」

「ほらユリアも。」

ミセスタに言われるがまま、今度はユリアの戦闘を見守る。

ユリアは、ごく一般的な剣を扱っていた。その華麗な剣捌きは、とても美しく、同時に真似できそうに無いとも思った。

「終わったみたいね。じゃあ…」

ミセスタが舌なめずりをしたあと、いっただっきまーす、と

死体の山へ飛び込む。

吸血人が食事しているのをナマで見るのは初めてだが、やはり気持ちがいいものでは無い。

しばらくして、吸血人の食事が終わった。そのままヘリコプターへ向かう。

「その血で汚れた服はどうするつもりだ?」

「これですか、心配入りませんよ。血液を吸収する素材で出来ています。リデルさんもどうですか?着心地もスッキリでオススメです。」

「これ、臭わないし、お前も着る?」

「返り血って結構落ちないモンなのよねぇ…リデルちゃんもどう? スグレモノよ?」

三人が一斉に薦めて来る。

「そ、そんなに良い物なのか…?」

すこし狼狽え気味に答えた。

「ええ。」

「うん。」

「もっちろーん!」

この連携の良さが、そのまま戦闘にも生かされるなら良いのだが…

「いや、やっぱり良い。わけわからん素材の服など着られんわ。」

「ぶー」

「ぶー」

「ぶー」

「おまえら…」

見事な連携に、思わず笑みがこぼれた。

ざっしゅです。第三話です。

すいません誤字脱字は気にしないでください!なんでもしますから!

「リデル」の登場で、ようやく物語が進み始めます。もし、続けて見て下さってる方がいらっしゃいましたら、ご期待ください。

…中、終盤の方にだけ、ネタが浮かぶのは俺だけなんでしょうか?

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