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ディアリオ  作者: ルカルカ


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第0話

この世界は今からおよそ50億年ととてつもなく昔に出来た星で最初は何もなかった。ただ、植物や水、山、動物がいるだけで、時に生物が進化し、文明を作ったりもした。だが、その生物は数を増やし続け土地、食料、権力を争い、やがて絶滅した。そしておよそ700万年前、再び生物が生まれた。だが以前の生物と違いその生物達は不思議な力を持っていた。それが現代の「魔法」だ。その者たちは力を使いあっという間に進化を遂げ文明を作って行った。その最初の者達は「オルサ」と呼ばれ現代まで語り継がれている。

やがてこの世界は「テルース」と呼ばれるようになった。

そしてこれは「テルース」に居るとある女の子達のお話だ


とある朝寝ているある女の子の耳元で金属同士がぶつかる音が響いた

「姉さん〜!朝だよー」

聞き慣れた声が聞こえ目を開けると、目の前に女の子がフライパンと金属お玉をぶつけてカンカン、という音を出していた。その横で猫のココが顔を覗き込んでいた。

「起きましたよ、二人共起こしてくれて有難う御座います」

そう言いあくびをしながら女の子が起き上がった。

彼女は結衣、エルフだ。そして結衣を起こしているのは妹の遥、彼女もエルフだ。

「姉さん、今日は皆んながお手伝いに来てくるんでしょ?早く準備しよう!」

と遥はそう言い乍ら目を輝かせ結衣を急かした

「まだ、1時間半近くありますよ」

今日は仲のいい友人達が結衣のお店を手伝いに来るらしい。その事を遥はずっと前から楽しみにしていた。だから早く行きたいのか結衣を急かしているようだ。

結衣はため息をついて言ったが結衣も楽しみなのか準備を始めた

服を着替え、顔を洗い、歯を磨き、遥が作ってくれた朝ごはんを食べ始めた。すると窓から梟が入って来て、新聞を置いて行った。

「今日は何かある?」

遥に聞かれ結衣は朝ご飯を食べる手を止め新聞を開いた。

『今月の魔法王は?!」』

新聞の見出しにはそう描かれていた。

その下には若い男性が映されていた。

「特に無いですね、何時もの記事だけです」

結衣はそう言い珈琲を口にした。

「な〜んだ、つまらない…何か綺麗な新種のお花とか無いかな〜」

そう遥は口を尖らせて言った。結衣はそんなの早々に無いだろうと、思いつつも遥の気持ちも分からなくは無かった

先程の「魔法王」というのは毎月やっている、此の世界で最も注目され盛り上がると言っても過言では無いイベントである。

簡単に内容を説明すると、抽選で当たった人達が魔法で競い合う、言わば運動会みたいなものだ。

結衣達はこのイベントに微塵も興味がない。だが毎月このイベントで新聞がほぼ埋め尽くされる為遥はこのイベントが嫌いらしい。

説明しているうちに結衣は朝ご飯を食べ終わり、出掛ける準備をしていると

「姉さん早く!早く!」

と急かしている。

「はいはい、少し待って下さい」

遥は準備万端、玄関で靴を履いて結衣を待っていた。結衣もすぐに鞄を持ち靴を履いて外に出ると目に飛び込んできたのはホウキや羽で空を飛ぶ者やドラゴン、鳥達だった。

「あ!結衣さんと遥ちゃん!この間はありがとう」

「またお願いね〜!」「今度遊びに行くよ!」

とホウキで空を飛び回って居る者達が結衣達に次々と御礼等の声をかけてるれた。結衣が先程の人達に手を振って「有難う御座います〜」と言って居ると横から

「ねぇ〜さ〜ん〜?」

と今にも怒りそうな遥が結衣を見つめていた。

はいはい、と結衣は遥を宥め、ホウキに乗り出発した。


出発して直ぐにで目に入ったのは飛んでいても見上げる程の巨大な樹木だった。

「今日は雲で樹木の上の方が見えないね〜、こりゃ今日は観光客少ないね」

そう遥は樹木を見乍ら言った。

此の木は五千年以上の歴史がある世界で最も古い樹木で他国からも観光客や、研究者など数多くの者達がやってくる。

此の世界は大きく分けて他に6ヶ国がある。

歴史の国クロニカ。発展の国ノヴァリア。芸術の国アルテナ。信仰の国オラシオン。交易・海洋の国マリナード。荒野・獣の国フェンリカ、そして結達が住んでいる此の国は始源の国ソリア。その中でも最も巨大で古い樹木がこの「デンドロン」だ。

デンドロンの根元には商店街や人々の住宅地がある。其処に結衣達の行き先はそこにある。


暫く飛ぶと、目的地に着いた。

普通のお店のようだが、此処は結衣達が建てた何でも屋「ルーナ」だ。

依頼は様々、例えば猫探しや物の修理の様な

簡単な物から、魔物討伐や、裏オークション潜入等の難しい物まで幅広く引き受けてる。

なので、此の国では中々有名だ。


店の前に降りたとき遥が店の屋根に座ってぼうっとしている魚のような尾びれの足をした女の子に気付き、声をかけた。

「あ!おはよ〜……う?」

その女の子は遥と結衣に気づくと目を輝かせ結衣に手を振りこう叫んだ

「結衣さぁん!キャッチしてぇ!」

当然結衣も遥も理由がわからずとりあえず結衣は物をキャッチするように腕を前に出した。

そして次の瞬間女の子は屋根の上から結衣に飛び降り泣きついた。

「一番最初に来てくれたのが結衣さんでよかったぁぁ!兄さんや翠だったら大恥かくとこだったよ!」

この子は人魚の楓だ。楓は歳が離れているが結衣と大の仲良しだ。その為楓は魔法大学に通い乍らバイトとして結衣達の何でも屋で働いている。

「開店前にうちの店の屋根で何してんの…」

遥は呆れながら楓に聞いた。

「この看板が歪んでるの昨日散歩してる時に気付いて、だから早めに来て直してたのよ!それで屋根に登ったは良いけど降りれなくなってさ…」

「あんた人魚なんだからホウキ無しでもある程度は飛べるじゃん、なんで?」

遥は不思議そうに楓に聞いた。

すると楓の足が尾びれから二本足になり、結衣から降り腰の埃を落としながら

「いや〜、私もそう思ってホウキで屋根まで行かなかったんだけど、降りるのがなんか思った以上に怖くてさ、でもそんな事恥ずかしくて兄さんとかに言えないじゃない?絶対笑われるし」

と楓が話すと遥の横で結衣が声を押し殺しながら笑っていた。

「いや、さっきあんた姉さんの所に躊躇なく飛び降りたじゃん」

遥は食い気味に楓に言った。

「結衣さんを信じてる証拠!」

遥は「はいはい」と軽くあしらい辺りを見回しながら

「というか理人は一緒じゃないんだ」

楓に言った。

理人は楓の兄だ。だが、理人と楓は種族が違う

妹の楓は人魚の98歳、兄の理人は天狗の123歳。楓は母の人魚の血を受け継ぎ、理人は父の天狗の血を受け継いだ。種族は違うがそれなりに仲の良い兄弟と言われている。

「また寝坊だよ…まあ今回はそのお陰で恥をかかずに済んだけど」

楓は安堵したように話した。

「まあとりあえず中で先に準備しましょうか」

結衣は笑うのをやめ店を指差した。


「皆さんお揃いですね」

と店の裏口に行こうとすると楓の後ろから人形のような金色の髪をした女の子が出てきた。

「うわぁ!……いつの間に」

楓が飛び跳ね顔をしかめながら言った。

「つい数秒前に来たばかりです」

彼女は人形(ドール)の胡蝶紫。紫は元軍人な為様々な能力に長けているからと結衣が3年前、紫が軍をやめてからうちで働かないかと話を持って言った。そして今まで結衣の何でも屋で働いている。

「皆様、随分とお早いですが、私時間を間違えましたか?」

「いやいや、楓が早いんですよ〜」

結衣が笑いながら答えると紫は安心したような顔をした。

「楓が早く来ていたので今店の準備をしようとしていたんです」

「そうだったのですか。因みに理人さんは…」

紫は辺りを見渡しながら楓に聞いた

すると楓は

「寝坊」

と呆れ顔で食い気味に言った

「いつも通りですよ〜」

結衣はケラケラ笑いながら言った


結衣達は店の裏に回り結衣は裏口の施錠魔法を解除し初めると楓が結衣の魔法に見とれながら

「相変わらず結衣さんの魔法って綺麗だね」

と呟いた。

此の世界には魔力の流れが見える者が殆どだ。

その魔力の流れは魔法の腕を磨けば磨く程綺麗に見える。

「私なんかめちゃくちゃ汚く見えるよ…大学に入ってから多分上手くなったけど……」

遥が拗ねたように結衣に言うと

「まあ、私は楓の倍生きてますし、今まで殆ど魔法の腕を磨く事しかやらなかったですからね〜」

結衣は約155歳で、その大半で色々な国を行き来していた為他国の魔法や医学にも詳しく、その時についでと言った感じでずっと魔法を磨いていたのだ。その為結衣は飛び抜けて魔法が綺麗だ。

結衣が施錠魔法を解除し店の裏口を開け店に入って行った


店に入ると見た目以上に中は広く様々な物が置いてある。日用品の物から大学などで使う魔道具などが店の入り口付近の棚にずらりと並んでいる。奥には3つ扉がある。右端に黄緑の木の扉。その少し左の方に「倉庫」と書かれた茶色い扉がある。その中は薄暗くその奥にあるいかにも怪しい茶色い扉には「スタッフ休憩所」と書かれている。結衣達はそこに私物を置きそのまま倉庫に行き段ボールを出してきた。

「あ!そうだ!楓!そこの商品今日追加で届くはずだから全部棚に並べてくれる?」

遥は奥から段ボールを取り出しながら楓に叫んだ。

楓が返事をしようとしたその次の瞬間店の扉が勢いよく開いた。

「お、遅れ、ました…!」

店に入ってきたのは先程言った楓の兄の理人だ。汗だくで息も切れている。慌ててきたのが見て分かる

「あ!楓!起こしてくれよー!俺が朝起きられないの知ってんだろ?!」

李人は楓に自分を起こしてくれなかったことに文句を垂れた。その時楓の顔が徐々に曇っていることも知らずに。

「起こしてですって??起こしたわよ?何度も!起きなかったから置いて行ったのよ!そもそも昨日行ったわよね?起きなかったら問答無用で置いていくって」

理人が文句を言ってくるのに我慢が出来ず、楓は鬼の形相で理人に怒って言った。理人は言われた事にぐうの音も出ず縮こまってうつ向いてしまった。

結衣は特に喧嘩を気にしない様子で笑いながら眺めていると遥が間に入って喧嘩を止めようと間に入って

「はいはい、兄妹喧嘩は家に帰ってからやって!とりあえず手伝って!紫さん見てよ凄いテキパキしてる」

遥が紫を指差して言った。

「はーい…」

「ごめんなさ〜い…」

兄妹揃って落ち込んで作業を始めた。


しばらくすると店の裏口の扉が開き少年のようなの声がした

「おはよう〜………って、え?リヒト?」

その少年は店に入った途端目を疑いそれを聞いた理人は

「朝の挨拶第一声がそれってお前失礼すぎだろ」

と機嫌を損ねたのか眉をひそめた。

この少年は鬼童丸という鬼妖怪の一種の種族の土屋理玖だ。昔から花が好き、手が器用だったことで最近花屋を開いて花を売っている。ちなみに店主がイケメンだということで人気の花屋だが、人気の理由は当のリクは知らない。人気になりずっとその花屋をやっている。時々こうして結衣の何でも屋を手伝っている。

「だって理人遅刻魔じゃん」

リクは悪びれもなくハッキリと言った。

「はぁ?俺だって早く来ることはありますぅ〜」

リクに言われた事が頭にきたのか理人が強く反論した。すると

「ねぇ?じゅ・ん・び・しよう?」

横から楓が今にも爆発しそうな顔をしながら理人とリクを見詰めた。

「はい……」

理人とリクがハモって返事をした。

「あははっ、楓は心強いですね〜」

結衣が笑いを堪えきれなかったのか声に出して笑って言うと遥がため息をつきながら

「笑い事じゃないよ…楓に感謝しなきゃだよ…姉さん喧嘩とか笑いながら見てるだけじゃん、楽観的なんだよ姉さんは」

と結衣に言うと

「そうだそうだー」

また楓の後ろから幼い少女が顔を出して言った。

「うわぁ!!…それ流行ってんの?」

楓が飛び跳ねて顔を顰めながら後ろの少女に言うと

「え、どれ?」

少女が不思議そうに首を傾げて言った。

「あ、おはよ〜……あれ?瑠衣は?」

「さぁね〜」

遥は少女を見ては誰か居ないのか辺りを見渡して言うとはぐらかすように少女は答えた

すると勢いよく店のドアが開いて鳥につつかれボロボロになった少女と同じくらいの背丈の少年が入ってきた。

「ッッ翠!!てめぇ、俺が鳥嫌いなの知ってて待ち伏せさせたろ!!」

「え〜wなんの話〜?」

少女は嘲笑いながら顔を背けた。

少女は翠、動物の精霊だ。見た目は幼いが、歳はそこそこ上、さらに見た目にそぐわぬ口の悪さと腹黒さを持っている。そして、翠と喧嘩をしている少年は翠の兄の瑠衣、海の精霊だ。見た目は翠と同じく幼く、口が悪い。

「あ、結衣ー、後で咲夜も来るってよ〜」

結衣は倉庫の物を出しながら「は〜い」と返事をした。

それを伝えると翠は瑠衣が怒りながら文句を言っているのを無視し、遥の方へと歩いていった。

「てか、もう時間なんじゃない?」

翠は店の時計を確認し、遥に言うとはハッとしたよう遥も店の時計を確認し

「あ!ほんとじゃん!姉さん〜!表開けちゃうよ〜!」

奥にいる結衣に大声で伝えると遥は内扉の札を「開いてます」に変え、表扉の施錠魔法を解除した。すると表通りの賑やかな声が店内に聞こえてきた。

改めて、これは何でも屋「ルーナ」をやっているとある女の子達のお話だ。

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