そして、俺たちは──
──数日後。
魔王城の空は、まるで嵐の後のように澄み切り、静けさが戻っていた。
あの死闘の末、俺たちは魔王ヴェルゼルグとの戦いを終え、そして──和解を果たした。
「まさか……これほどまでに意思を持つ“武器庫”が現れるとはな」
玉座に腰を下ろした魔王は、僅かに笑みを浮かべる。
「ふっ……武器たちの意思を束ね、その力を引き出す“マスター”……
貴様、なかなか面白い存在だ。
……その力、いずれ私にも貸してもらうことになるかもしれんぞ?」
「えぇっ!?貸すとかって、どういう……!」
「ふふっ、まあいい。だが今は、貴様らの勝利を認めよう。好きにするがいい」
そう言って立ち去る魔王の背中を見送りながら、俺は安堵の息を吐いた。
リリスがそっと腕を絡めてきて、笑みを浮かべる。
「ふふっ……結局、私たちのマスターは最強ってわけね」
「マスター、すっごくかっこよかったよ!」
「私も……マスターのこと、もっと好きになっちゃった……♡」
「次は……誰を一番に使ってくれるの?」
「私も……一番でいたいな……♡」
「じゃあ、私のページもめくってくれる?」
美女たちが俺を囲み、甘えた声で次々に迫ってくる。
頬が赤くなるのを感じながら、俺は苦笑して答えた。
「お、おい……そんなに一度に来られたら、困るって……!」
だが、誰も引く気配はない。
むしろ、リリスが俺の腕にしがみつき、セレナが肩に寄りかかり、ノワールが背後から抱きつき、
アイリスが膝の上に座り、ソフィアが手を握り、ミラが耳元でささやいてくる。
「マスター……これからも、ずっと一緒だよね?」
「私たち、もう離れたくないの……♡」
「マスターが触れてくれると、私……また強くなれるの♡」
「ねえ、今夜は……誰から触る?」
「「「マスターぁ……♡」」」
俺の心臓が、バクバクと高鳴る。
だが、この心地よい甘い時間が、たまらなく幸せで……。
魔王城の静寂が戻った玉座の間で、俺はひとり、ぼんやりと天井を見上げていた。
リリスが俺の腕にしがみつき、セレナが寄り添い、ノワールが背後から抱きつき、アイリスが膝に座り、
ソフィアが手を握り、ミラが耳元で「次の新しい魔法、試してみる?」なんて甘く囁いてくる。
……そして、ふと気づく。
「……いや、待て。
これってどういう状況だよ!?!?」
俺は慌てて立ち上がろうとするが、美女たちの柔らかさに包まれて動けない。
頭の中で必死に考える。
俺は、確かに事故で死んで、気がついたら魔王の武器庫に転生して、
武器が全部美少女に見えるし、彼女たちが「私を使って♡」って迫ってきて、
しかも魔王とも戦って、最終的には和解して……。
「いやいやいやいや!!!
これ、意味不明だろ!?!?
俺は一体何なんだ!?!?
っていうか、魔王城の人たちはこれ、どう見てるんだ!?
ていうか俺、ただの武器庫じゃなかったのか!?
なんでこんなあまあまな美女たちに囲まれてるんだ!?
おかしくないか!?!?
これ、夢なんじゃないのか!?!?」
そう、必死に思考を巡らせようとする俺を──
「マスター、そんな難しい顔しないで……ね?私たちのこと、もっと見て……♡」
「マスター、もう離さないでね……♡」
「……うん、私、マスターとこうしていられるだけで幸せ……」
「マスター、次は私の番だからね!」
「私の新しいページ、開いてくれる……?」
「マスター……私たち、みんなで……♡」
甘い声、熱い視線、柔らかな体温。
俺の理性が、とろけそうになる。
「──まあ、いっか……」
深く考えるのは、もうやめた。
この幸せを手放したくない。それだけは、はっきりしてるから。
「俺は、みんなのマスターだからな──」
俺はそっと微笑み、彼女たちの頭を撫でると、
「マスターぁ……♡」と全員が恍惚とした笑みを浮かべ、俺に体を預けてきた。
こうして俺は、魔王の武器庫でありながら、美女たちに囲まれる“幸せで意味不明な日々”を送ることになったのだった。
「……ああ。これからも、ずっと一緒だ」
俺はそっと微笑み、彼女たちに手を伸ばした。
──こうして、俺は魔王の武器庫でありながら、彼女たちの“マスター”としての新たな日々を歩み始めたのだった。
……でも、まだこの物語は終わらない。
武器たちの秘密、そして俺自身の謎。
これから先、どんな未来が待っているのか──。
だけど一つだけ言えることがある。
この幸せな日々、絶対に手放したくない。
彼女たちは俺の“武器”であり、“恋人”であり──そして、俺の“運命”だ。
(To Be Continued...!?)




