魔神様からの依頼
今日はついに治療が始まる日だ。
その日僕は久しぶりにお父さんにあっていた。
「お父さん久しぶり元気してた?」
「ああ、お前こそ大丈夫か?」
「うん大丈夫だよ」
「おじさんお久しぶりです」
「ああ、由美ちゃんも久しぶり」
今は治療を受ける為にお父さんの会社へ来ていた。由美は見送りに来てくれた。
「あ、そうそう由美ちゃんこれ「FWO」だよ」
「本当に私までいただいてよろしいのですか?」
「大丈夫だよそれにこれから3ケ月会えないのはユウも由美ちゃんも寂しいでしょ?」
「ありがとうございます」
「じゃ、ユウそろそろ行こうか」
「はーい」
「じゃ、由美またゲームの世界で会おうね」
「うん、またね…」
少し寂しそうな声が聞こえてきた。まあ、由美は昔から寂しがりやだからな。
「由美ちょっと来て」
「どうしたのよ?」
チュッ
「え?」
「じゃあまたね」
そう僕は急ぎ足でお父さんの方へ向かった。
多分今僕の頬は火照っているだろう。
「お父さんお待たせ」
「いいよいいよ、これから3か月会えないんだから熱いお別れは必要だよねぇ」
少しからかっているような気がしたが無視だ無視
「それで何処に行けばいいの?」
「ほら着いてきて」
お父さんは僕の手を引いて歩き出した。
「そこで寝っ転がって」
そう言われたので寝っ転がった。
「これからどうすればいいの?」
「ちょっと待て、よいしょっと今付けたのがVRゴーグルそれでユウにはゲームの世界に行って貰う。ゲームの中では現実時間で3か月たたないとログアウトは出来ないよなっているよ」
「分かった。あっちで気をつけたほうがいいこととかある?」
「そうだなぁ現実の話はしない方がいいな それと最初に名前を決めて貰うが現実でのフルネームだめだ。
あとはマナーを守ってねまあこれは大丈夫か最後に一つゲームの中の人、NPCには普通の人のように接しなさい彼らもまたいきているのだから」
「うん分かった」
「そうか、では行ってらっしゃい」
そうして僕の意識を手放した。
段々と意識が浮かびあがる。
瞳を開けばそこに広がるのは
見たこともない「世界」が広がっていた
その世界の中心に人?が立っていた。
「あ、あのここは何処ですか?」
「ここは時空の狭間じゃ」
「時空の狭間?」
「そうじゃ
あちらの世界の物に力を与える間じゃよ」
そう少女が言うと目の前に5人の人?が並んでいた。ただ一人一人特徴があった。
呆けていると少女がこちらに向かってきた。
「この中からなりたい物を選べ
ちなみにヒューマンは特に優れている物や劣って居る物はない簡単に言えば器用貧乏じゃ
そしてこの耳がとがっているエルフは力は弱いが魔法に非常に適正がある。
この獣耳と尻尾が着いている獣人はエルフとは逆で魔法にはあまり適正がないが力が強い
ちなみに獣人の種類は選べるぞ?
この背が小さいドワーフは戦闘力はないが生産などはとくいだ
最後に角と尻尾が生えた竜人だ。竜人は防御にたけている成長していけばブレスなども使えるようになるぞ」
この中で現実に近いのは多分1番最初のヒューマンだとおもからヒューマンを選択しよう。
「それじゃヒューマンでお願いします」
「分かった
それじゃあステータスを振り分けろ」
そう言われた瞬間に目の前に何かが出て来た。その板?には文字?が書かれていた。
「ちなみに
HP、ダメージを食らえば減って無くなったら死んでしまう。
MP、魔法やスキルなどを使う時に消費する。
筋力、物理攻撃が強くなったり重い物を装備出来るようになる。
耐久、物理ダメージを軽減するする。
敏捷、身体を素早く動かすことができる。
器用、クリティカル発生率と生産能力に関係する。
魔力、魔法の威力などに関係する。
精神力、魔法や異状状態に強くなる。
ちなみにHPとMPはSP1により10増えるが筋力などはSP1jにより1増える。
まあこんなもんだとりあえずSPが100あるじゃろ必要だと思う物に振り分けてみろ」
「あ、あの
僕この文字?読めないんですけど」
「は?」
まぁ、現実では目が見えないので分からないのは仕方ないよね?
「すみませんあっちでは目が見えなかったので」
少女?は少し驚いた顔をしたがなっとくしたようにうなずいた
「だからさっきから物珍しそうにきょろきょろしていたのか」
「あはは、すみません気になっていたのですがこの空間の色?って何色ですか?」
そうこれがずっと気になっていた。他にも少女の髪の色?や服の色?が気になっていた。
「ああ、あっちの世界では目が見えないならしかたないのぅ
仕方が無いこの我直々に色々教えてやろう」
そう少女は胸を張って言った。
「じゃあこの空間の色は何色ですか?」
「この空間の色はじゃなぁ白という色じゃ名称は聞いたことあるじゃろ」
なるほどこれが白色かぁ
改めて周りを見ると白色がしっくりくるような気がした。それなら少女の髪の色は何色なのだろうか、てかそもそも彼女の名前はなんだろう?気になったので聞いてみよう。
「あの貴方の名前は何ですか?」
「我が名はアビザード、魔神じゃ
そこらの人間よりは長く生きておる
何でも気になったことを聞くといい
答えられるなら答えるぞ?」
「アビザード様
こちらの世界で生きて行ける最低限の知識を教えてぐださい」
「アビザードでよい
敬語も要らぬ」
まあ、本人がそういうならいいか
「この世界で生きる知識を教えてやるのと引き換えに一つ頼みを聞いて貰えないか?」
「頼みとは?」
「アトスの街の神殿に封印されている我を解き放ってはくれんか?」
「封印?」
「うむ、他の神々が強くなりすぎた我を恐れて封印してきたのじゃ」
ふむ、それは可哀想だな
「分かった
封印を解除すればいいんだね?」
「ふむ助かる
封印の解除の仕方は神殿の奥にある
我の石像を破壊せよ。それで我の封印は解かれる」
神殿の奥の石像を破壊、結構簡単だね
「それじゃ、約束どうりにこの世界で生きていける知識を授けてやろう」
それからはアビちゃんが色々な事を教えてくれた。こちっちの世界の常識や現実でも使えるものなどアビちゃんの武勇伝なども語ってくれた。この空間で過ごしてなんだかんだ1週間はたつだろう。
「ふむ、そろそろステータスを振り分けて見ろ。ステータスによって覚えれるスキルや
なれる職業が違うぞ?」
うーんどうしよう魔法も使いたいし、剣も使ってみたい、それと生産なんてのもしてみたいなぁ。どうしよ、まあ、現実で使えない魔法でいいかな。よしできた。
―――――――ステータス―――――――――――――
名前:未定 LV1 SP20
種族:ヒューマン 職業:無し
HP:100 MP:100
筋力:0 耐久:10
敏捷:10 器用:0
魔力:50 精神力:10
『スキル』
無し
――――――――――――――――――――――――――
筋力と器用は今は使う予定が無いから0で強い魔法が使いたいし魔力は50あとは適当に振って念の為にSP20は残しておいた。でも魔法を使うならエルフでも良かったなぁ。今からでも帰れないかな?
「アビちゃん、今からでも種族って変えれない?」
アビちゃんは少し悩む素振りをした。
「ふむ、今から変えることは不可能じゃ
だが我の封印を解いたら種族を変えてやるぞ」
「本当?ありがとう!!」
「あとそれとステータス欄の名前の所が未定になっているんだけどなんで?」
それを聞いたアビちゃんは少し気まずそうに言った。
「名前を決めるのは1番最初にやることなんだが忘れておったのじゃ」
アビちゃんには案外抜けてる所があるね。
「お主、名前はどうする?」
「じゃあ、ユウでお願い」
「うむ、分かった」
「それじゃ次は職業を決めろ」
そう言われると目の前になれる職業の欄があった。でも魔法使い一択でしょ。
「魔法使いでおねがい」
「うむ、わかった」
「ステータスを見てみろ」
――――ステータス―――――――――――――
名前:ユウ LV1 SP20
種族:ヒューマン 職業:魔法使いLV1
HP:100 MP:120
筋力:0 耐久:10
敏捷:10 器用:0
魔力:60 精神力:15
『スキル』
〜魔法
――――――――――――――――――――――――――
「ステータスが増えている?」
「そうじゃ、職業によってステータスは増えたり減ったりするのじゃ」
そうなんだ。てかそれも最初に説明するものじゃ?まあ、いいか。
「それじゃ、やることも終わったし
お主もそろそろ行ってこい」
「え?もう?」
「うむ、我の教えられる物は全て教えた。
あとは自分で見たり学んだりしてこい。
アトスの街で封印をとけばまた会える。
少しばかりの別れじゃ」
そう言われても寂しい物は寂しいし。まあ、でも封印を解けさいすればいつでも会えるし
早く世界を見てみたいし。そういえば由美もこのゲームやってし早く合流しなきゃ。
「分かったよ
じゃあ行ってきます」
「ああ、行ってこい」
そうして僕の体は光に包まれた‥‥‥‥