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キャラクター達が出来てきた

夏は終わりつつあるというのに、まだまだ暑い。

日本はどうなってしまったのだろう。

本日は清水さん、俺と、LUXで部下だった高橋圭太の3人で話題の洋画を見る事に。

圭太さんは社内で何人も高橋さんがいるので圭太さんと呼ばれている。

圭太さんはあまり映画に興味ないのだが、いや全く興味ないのだが、清水さんのお気に入りの人物であり、いじられキャラなのだ。

多くの人に好かれている愛されキャラなのでだが、こういった3人で映画にいく事が定例化されている。

場所は新宿で、圭太さんと二人で会社を出てきて、カフェで清水さんを待っている。

「恭介さん、清水さん遅いっすねー。」

「だねー。でも、まーまだ5分くらいの遅れだから」

「ですね、えへへへへっ。」

いつも通り怪しい笑顔を俺に向けてくる。

「あーごめんなさー。お待たせしましたー。」

「ほら、来たでしょ?」

「ですねーえへへへへっ。」

「なんですかー?その笑いー。圭太さんいきなり感じ悪い。」

「これは俺のいつも通りの笑い声なんですけどー。えへへへへっ」

そうだ。圭太さんはいつも怪しい笑い声なのだ。

「まーまー圭太さんが怪しいのは今にはじまったわけではないので。」

「ひどいですよー啓介さん。えへへへへっ。」

いや、その笑顔が怪しいのだって。

「もー凄い怪しいんですけどー。」

「まーまー。ところで映画までちょっと時間ありますので、少しここで時間潰しません?」

「いいですよー。じゃー私もドリンクたのんでー。」

といって5分ほど悩み、ロイヤルミルクティーを頼む清水さん。

「そうだ、鈴木さんちょっと仕事の話をしていい?」

「あーいいですけど、HSCのはなし?」

圭太さんはHSCの話は知らない。

「そうそう、あっ高橋さんがいるから気にしてる?別にいいよー高橋さんなら。」

「なるほど、じゃー別にいいか。」

「なんですか?なんですか?なにか楽しいはなしですか?えへへへへっ。」

「そう、清水さんと進めているアニメ作品の話ねー。」

「えっ清水さんの新作ですか!?めっちゃ楽しみですねー。えへへへへっ。」

「でたー高橋さん、興味ないくせにー。」

「そんな事ないですよーぐへへへへへっ。」

いやいやさっきより怪しい笑い方になっているぞ、圭太さん。

「ちょっと、これ鈴木さん見てみて。」

そういうと、清水さんは企画書を取り出す。

そこには”HSC(仮) プロット第一稿”という企画書と、”キャラクター原案 候補リスト”と書かれた企画書の2種が置いてあった。

「順調に進んでますね」

「そうー私的には結構おもしろいと思ってるの。絵の方はちょっと・・・私的には納得いっていないけど、鈴木さんの意見が気になるから、聞かせてもらっていいです?」

「じゃーちょっと読ませてもらいますね」


ーーーーーーーーーーHSC(仮) プロット第一稿ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

P1

テーマ:男子高校合唱部を舞台にした涙あり、友情あり、笑いありの青春熱血コメディ


P2~6

登場人物

・指揮 夏雄:人の気持ちを考えずに発言をしてしまう問題児。それ故に世界的な指揮者だがその性格故に干されてしまう。何よりも音楽に対しては誠実。

・円 治江琉:とてもきれいな歌声。しかし人前で歌う事ができない。過去にトラウマを抱えている。

・氷室 陽介:何をやっても完ぺきな男。治江琉の親友。

・鳥山 旬:脳筋キャラ。でもナイスガイ。

・原 伝雄:一見凄い、いかついが、実は女性的な一面も。

・小林 海:お金持ちの息子らしく、何かにつけて金持ちである事を鼻にかけるが・・・実は。

・葛飾 しげる:凄い美男子だか常に顔を隠した髪型をしている。

・向日葵兄弟:めちゃくちゃ仲が悪いが、歌った時ハーモニーは絶大

・高島 ゆう:歌ってみたで人気の歌い手。

・原田マイク:ゆうの親友。歌い手活動を支える。南アフリカ共和国人と日本人のハーフ。


P7

ストーリーライン


世界的な指揮者である指揮 夏雄は、とある事件をきっかけに日本のオーケストラ業界を干されてしまう。本人は悪気がないが、その空気を読まない発言に行く先々で敵を作った結果だ。

日本でも有数の私立高校の学園長を務める祖母の勧めで祖母が力を入れる男性のみの合唱部の顧問に無理やり据えられる。

見返りはその祖母の影響力をもってのオーケストラ業界への復帰。

当初はいやいや顧問を引き受ける夏雄。その性格故にゆく先々で笑えるトラブルを引き起こしながら、それでも音楽には誠実故に実力ある学生たちをスカウトして徐々に部活としての体をなしていく。

生徒たちも様々な自身へのコンプレックスや問題を抱えながら合唱を通じて徐々に自身への向き合っていく。

しかし、そこに様々なトラブルや事件があり、そこには様々なドラマが起る。

それらを通して夏雄と共に学生達も成長を遂げていく。

これは、先生と生徒が様々なエピソードを通じて成長していく、青春熱血コメディ。


P8

シリーズ構成案

1話 ・・・

2話 ・・・

・・・・・・・

(簡単に話数毎のストーリーの記載がある)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

プロット構成と書かれたものを読む。

当初俺が考えていたのは、合唱による他校とのバトルものだ。

しかしこの構成を読む限りではその内容はほとんどが生徒を合唱部にあつめる部分に集約している。

最後の方で大会にでているが、この1話で見るアニメを観る観ないを決める時代にかなりチャレンジングな構成だ。

もっというと観る観ないは有名原作か、有名声優が出ているか等でも左右する、そのハードルを越えて見てくれたお客さんにはかなりスロースターターな作りに見えてしますが・・・。

「鈴木さん、どう思います?」

どうしたものかな、ちょっと心配な事項が多い・・・。

「ちょっと鈴木さんが黙ると怖いんですけど、原案者なんだからはっきり言ってもらっていいですよ」

沈黙に耐えられないのか圭太さんがそわそわしている。

「じゃー率直に言います。決して悪くはないと思う。しかしかなり部員を集めるのに時間を使っているじゃないですか?ここは3話入りでもなく、1話Aパート切りが多いこの時代にちょっと贅沢なつくり過ぎません?」

言われて「うーん」と清水さんがしばらくうなり。

「それは実際悩んだところなんですよー。でもオリジナルで下地がないなかでキャラの深堀がないなかだから・・・あと合唱で人数が必要なんですよね・・・そうするとどうしてもちょっとこの形式になってしまうというか・・・。でも絶対ソフティが制作でいい出来になると思うのよ!それに渡監督の手腕があるから、鈴木さんが懸念している部分は超絶クオリティでお客さんの心をつかむと思うのよね。」

「なるほど・・・。」

たしかに言わんとしている事はわかる。その通りではある。

しかし、クオリティ任せというのはやはり不安が残るが、ここでそれを言ってもしかたないか・・・。

「まー確かにそれはありますね、いきなり大会に出て行ってもキャラが立っていないと。」

「そーこれが2クールならもう少しやりようあるけど・・・11人キャラがいて12話だから・・・。」

「分かりました、それは制作のプロを信じましょう。ちなみに声優って?」

「それは、新人を結構使おうと思って、もちろんベテランも入れようとは思うけど、ちょっとベテランばかりだと、これってLIVEやってなんぼの作品と思っているからあんまりベテランばかりだとLIVEとか成立しないし」

「まじか・・・でもまずは見てもらうのにある程度声優さんの認知度はないと見向きされないよ?」

「分かってる!だから有名な人も使うけど。実際これから音楽上がってきて、オーディションやるのだけど、音楽がすごいレベル高くなりそうだから、そこに合う人じゃないと厳しいと思ってる。」

なるほど・・・いわんとしている事はわかる。しかし完全に当たった後の懸念事項に向けての話になっているが・・・。ここはケリーのプロデューサーだ、信じるしかないだろうな。

「まー俺としては懸念事項を伝えたけど、どこまでいっても清水さんの作品だからもちろん任せますよ。」

「うん、分かっている。でも平気だから。私今回、かなり自信あるんだよね!」

話を聞いてはくれているが恐らく全てこの返答にはなるだろうな。

「ちなみにキャラ原案はどう?」

そうだ、キャラ原案の方を見る事を忘れていた。

急いでキャラ原案を見る。

3候補程のイラストがあがっているが、正直どれもパッとしない。

唯一少し今っぽいという意味ではイラストがあるが、恐らく清水さんの答えはあれだろう・・・。

「うーん、どれもパッとしない、パッとしないなからあえて選ぶならこのB案だけど・・・」

「あーこれなー私この女子向けゲームデザイン的なの苦手なんだよねー。」

うん、だと思った・・・。

「だね。」

そう告げておいた。

「じゃー鈴木さん的には全体的にどう?」

「全体的には面白いと思うよ。」

「じゃーこの方向で鈴木さんもいいね?」

「だね。」

そういうと清水さんは満面の笑みとなった。

「あーちょどいい感じの時間!今日の映画めちゃくちゃ楽しみだったのー。」

「なんか、予告みたら怖そうでしたよね。えへへへへっ。」

「俺は圭太さんのその似非笑顔の方が怖いよ」

「ひどいですよー啓介さん。げへへへへへっ。」

「ほんと鈴木さんって高橋さんに対してひどいですよね。あははははっ」

そんな話をしつつも店を出て映画へと向かった。


この時既にいくつかの懸念事項はあったんだ。

しかし清水さんの中ではやはり制作会社と監督への信頼からクオリティでカバーできるという算段があったのだろう。

だからこそ、誤算の影響は大きくなってしまったのだ。

まだだれからもこないW

これはかなり作品に近づく投稿だからなー。気づいても関係者に届きませんようにw

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