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ネピア

「こ、ここが……」

「おう。ここがオルテシアの辺境の街、ネピアだ」


 今目の前には城塞都市の巨大な壁が広がっている。小説やら漫画なんかで見たことはあったが、実際に見るのでは、やはり、威圧感とか、全然違うな。

 某巨人の漫画を思い出す。まあ、こちらは50メートルもないが。


「ほら行くぞ?」

「あ、ああ! そうだな!」


 俺は驚きつつも門から続く列の方にスタスタ歩くアルバートについていく。

 にしても、でっけぇなぁ。





「身分証を見せてください」


 都市に入るための門にいた衛兵らしき男がそう言ってきた。

 考えてみれば当然である。そりゃあ、身分証ぐらいあるわな。

 アルバートが、隣で違う衛兵に提示しているのを見ながら、どうしたものかと思案する。ハッ! よし、これで行こう! 


「すみません。身分証って、なんですか?」

「え?」


 秘技、なにそれ美味しいの?

 場は、静寂に包まれた。隣で身分証の提示を行い、衛兵と何か喋っていたアルバートも信じられないものでも見るかのような目でこちらを見る。後ろで並んでいた商人風の男もポカンとしている(気配)。

 すると、衛兵は何か白い水晶のようなものを懐から取り出す。


「えーと、身分証をご存知でない?」

「ええ、どう言ったものが身分証? になるのかわからないです」

「ギルドの登録証や市民証ですよ。ああ……身分証とかない村出身の方ですか?」

「あーと、故郷ではそう言ったものは見たことないですね」

「では、仮の身分証を発行しておきますので、中でギルドに登録でもして、返しにきてください」


 どんな田舎だよ、と言いながら、門の隣にある、扉の中に入り衛兵。


「お前……」


 身分証の提示を終えていたアルバートが何か言いたげな顔をしているがスルーする。少し黙ってて。

 程なくして戻ってきた衛兵からカードのようなものを渡された俺は意気揚々と街に入場しよう歩き出したら、


「あ、すみません。これを触ってください」

「あ、はい」


 カードと一緒に衛兵が持ってきていた青い水晶に触る。特に何もない。


「ありがとうございます。では、ネピアへようこそ」


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