2shot 怪しい店の正体
原君はサバゲーにハマッて行く未来しかない、という設定。この私のようにな!
「武器庫かな」
思わず開いていた引き戸から、建物の中を見た感想が出てしまった。壁沿いにはガラスのディスプレイケースが入り口からカウンターまで並んでおり、ケース中には小型の銃や単眼鏡の様なものが隙間なく陳列されている。また、壁にも大型の銃が大量に並んでいる。他にも衣類掛けには衣類が掛けてあるが、どうみてもこれは普段着ないものではないとすぐにわかった。ほとんどが迷彩柄パターンの服で、一部黒や砂色など単色もあり、ここはやはり何かの店なのだと確認できた。
しばらく棒立ちで眺めていたら宅配便の人が荷物を抱えて出てきたので慌てて避けた。そして先ほどまで中で話していた女性が原を見つけ「いらっしゃいませ!」と声をかけてきた。
とりあえずいらっしゃいませ、と声をかけられたので素直に入店してみた。カウンター内には女子高生位の女性が迷彩柄のエプロンを着てニコニコと微笑みながら立っている。原は少し店内を見回しながら、
「えーと、すみません。冷やかしに来たわけでないのですが、ここは一体何のお店なんでしょうか?」
正直並べてある商品(ヤバそうなブツ類)を見ても危ない店にしか見えないので、聞いてみた。もしかしたらなにか許可証がないと入れないお店的な所だったら直ぐに出れるように。
「あー、えっとですね。外の看板に書いてあるように、ここはサバイバルゲームで使う道具や銃専門店です。」
「サバイバルゲーム?過酷な環境で過ごす的な遊びですか?それと外の看板?そんな物ありましたか?」
「サバイバルゲームは略称サバゲーなんて言われていてBB弾を発射出来る銃を使った戦争ごっこみたいなものですね。」
女性はそう言いながら、そのまま外に出て看板を自分で確認していたが、看板が確かに無い事を確認。
「あれ?本当になくなってる?風で飛ばされちゃったのかな?暫く外見てなかったから気がつかなかったよ。教えて頂いてありがとう」
そう言うとペコリと頭を下げた。
「戦争ごっこですか?」
原はサバゲーがおおよそ何かをして争うゲームなのだと解るがイマイチ想像が出来なかった。そんな原の顔を見て察した女性はちょっと悩んだ後、
「小学生頃、山とか神社に友達がこっそり集まって銀玉鉄砲で撃ち合いしませんでしたか?」
「しましたね!なかなか前に飛ばないので当てたい場所より上目に狙って撃ったりしてましたね!」
「要はそれの大人バージョンです。ちゃんとしたフィールド(サバゲー場)、決められたルールがありスポーツ性ある遊びです。最近少しずつですが、一般的に認知されつつあります。因みに都内にもいくつかサバゲーが出来るフィールドがありますよ」
「知らなかった・・・なんか面白そうですね!」
「ええ、やって見ると楽しいと思いますよ!『銃撃戦は男のロマンだ』と夫も言ってましたからね!勿論私もやってますよ!」
え?目の前の見た目女子高生の女の子は人妻だったの?!今日一番の衝撃だった。