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第129話
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準備は整った。
手駒として新たに■■■■■も蘇らせた。彼に関しても少し記憶を弄ろうか。
ディツェンバー様の味方となりうる人物を全て、とは言わないけれど、最低でも半分消せば何とかなるだろう。
まぁ、記憶は消し去ってあるから、正直殺さなくても支障は無いんだけどね。
これに関しては意味の無い殺しじゃない。
「無意味な事、無駄な事、不必要な事は大嫌いだ。でも……」
殺戮は、好きだ。
弱い者を一方的に蹂躙する優越感。普段抱えてるストレス発散にもなるのだから、無意味って訳じゃない。
……だからかな。
父上は頭のネジが外れた僕じゃなくて、穏やかで慈愛に満ち溢れたアイツを選んだのは。
あぁムカつく。腹立たしい事この上ない。
…………。…………今は置いておこうか。
アルター様はこの計画が終われば、全てに終止符を打てると思っているけれど……僕にとってこれは始まりなのさ。
アルター様には、僕の駒となってもらう必要がある。
僕の目的は、ディツェンバーを殺したその先にある。だから始まり。
全て。そう、全て。
「僕が壊す」