不審者...こわい。
重かった。
そしてとてもいらない。
ちょっと大きめの木のため運ぶのが地味に大変だった。
「結構しっかりしてるな。」
青々とした葉、丈夫そうな枝。
しかし私は面倒くさがりやだしな...
水やりとか三日坊主になりそうだ。
こんなやつに育てられて枯れていくのは可哀想だ。もっと大事に育ててくれるおばあちゃんとかにあげた方がこの木も幸せではないだろうか。
そして何より私が幸せだ。
ただでさえ狭いこの部屋のスペース取らないですむし、虫とか来たら嫌だし...植物育てたことなんて無いしな...
確か近所に住んでるおばあちゃんは植物が大好きでたくさん育てていたはずだ。
電話...してみよう。
そう思い立ち上がろうとした。
が、それは出来なかった。
なぜなら背後に──『人』がいたからだ。
その『人』は座ってる私の肩に手を乗せ上から私を覗き込んできた。
金髪に青に近い緑の目をしたイケメンは綺麗な顔で微笑み
「ふふっはじめして、俺あなたの事が好きみたいです。」
その時私は部屋に突然現れた美形男子に呆然としていた。
誰だ...この人。
不審者、か?不法侵入...不審者...不審者だこの人!!
と、とりあえず距離を取らなくては...そう思い肩に乗ってる手を振り払おうとした、が、手を掴まれ手の甲にキスをされた。
長めの。
「や、やめろ!なにしてんだ!ちょ...いい加減に...」
かれこれ奴と交戦しているのだが5分ほど手の甲にキスをし続けた木は満足したのか私の名前を尋ねてきた。
「...君は誰なんだ。いや、教えなくていい。出ていってくれ、素性の知れない君を部屋に置いておくほど私は肝が据わっていない。」
余裕ぶっているが内心冷や汗ものだ。
刺激して殺されるとかは嫌だからあんまり怒らせるような事しないように追い返そうと思う。
「そうか。素性が知れればいいんだね!?俺はあの木です!名前はないよ?好きに呼んで?」
あの木そう言って指さしたのはさっき持って帰ってきた──あの木──だった。
そうか。そういう事か。この人
不審者だ!!しかも凄く頭おかしい人だ!
眠たい...寝ます。
おやすみなさい...
ということで誤字とか脱字とかあったらごめんなさい速攻で直します…