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呪い纏いし姫君~中等部編  作者: 顔芸部部長
3/8

囲碁部

ブックマークありがとうございます

なんか自信出てきました。凛ちゃんのように蝶に羽化するぜ!


前回概要:女子グループ結成!女王さま(レッド)ブラック桜花ブルー月影イエローピンク

姫:なんでやねん



「え~それではファーストホームルームを始めます。私、担任になります連城れんじょうあかつきと申します、担当は体育です……よろしくです」


黒板に自分の名前を書いて、ダルそうに半目を開いて連城先生が自己紹介を済ませる。


あれ、私の担任って、確かポッチャリ系の理系女子だったんじゃ。


連城先生は170センチくらいの身長で、体が貧弱そうに思えるくらい細く、今までずっと気怠そうにしている。


体育って、その細さで?そもそも体育の先生って、担任になれるんですね……初めて知りました。


「さて、見たところ私が来る前に既に打ち解けたグループいくつかあるようですが…形式上、自己紹介はしてもらいます。はぁ、めんどくさ…」


おい、本音漏れてんぞ


「席の一番右の前の貴女から、お願いします。」


「はい。私の名前は……」


クラスメイトの自己紹介が進んでいく。


クルミさん、つまり女王さまのターンになるとクラス全員から熱烈な拍手の嵐が起こった。


色んな意味で有名でパないです、女王さま。


「し、志野桜です。しゅ、趣味はえっと……よ、よろしくお願いします……」


逆に次のさくらちゃんの番は一気に静かになったので、後でみんなで慰めるハメになった


オチ担当か。男子の一部から哀れみの視線を受けてさらに凹んだそうだ。


大丈夫だよ、桜ちゃんは可愛いですよ、頑張ったね。私でもあれの後とか御免蒙りたい。


「鬼龍院桜花と申します、趣味は絵画です。よろしくお願いしますね?皆様」


「「「「「「ぎゃーお姉さま~~」」」」」」」


桜花さん……女子にモテるんですね。


当の本人は微妙、え、なんか満更でもない表情だ。


「ガチか」


「違うからね?姫ちゃん」


「また何も言ってない」


「レズじゃないからね?姫ちゃん分かりやすいから」


違ったか


「はい、残念そうな顔しないの」


「ごめんなさい、反省はしません」


「まぁ、いいけれど」


「あー、次、姫路さん、お願いします」


あ、そういえば後は私だった


「姫路凛です。よろしく」


「姫ちゃん、趣味」


「え、あ。趣味は神谷をいじることです。」


「初耳だ!そんな傍迷惑な趣味捨ててしまえ!」


「ありがとうございます」


「いや何で感謝されてんの俺?」


ボケたのに、ツッコミが来ない時とか、この世で一番辛い時だと思うの


そのボケがウケたのか、クラスから所々笑いが起こって、みんなニヤニヤしてる


笑いは日本人の魂だと思うのですよ。将来お笑い芸人でも目指しましょうか


「姫ちゃん、本当に面白い子ね…」


「もっと褒めるがいい」


「そういう意味じゃないんだけど、まぁ、可愛いからいいかな。(さっきまでの恋ネタいじり忘れてたかしら)」


何故か桜花さんに可哀想なものを見る目を向けられて、なんか呟いてたけど


はて。私なにかミスったかな


「叡山神谷。神谷は苗字じゃねぇからな!趣味はバカを眺めてニヤニヤすることだ。よろしく」


そう言って、神谷がこっちをチラと


お返しと言うわけだ。よかろう、ならば戦争だ。後でたっぷり泣かしてやる


バカって言う方がバカなのだということ、そのバカが気づいていない。ふん、愚かな


(公式カップル成立したことに気づいてないわね、この子)


「ん?何か言った?」


「いえ、別に何も?」


桜花さん始め女子グループのみんなにニヤニヤと見つめられた


何故に。


「長瀬月影と申します。趣味は人間観察です。一応初等部から情報屋もやっております、意中のかの方の情報をお求めなら、是非長瀬に。クラスメイトは格安でご提供いたしましょう」


初耳だ……


「え、長瀬さん、自己紹介の時商売の紹介しないでください。反応に困ります」


「これは失礼しました、連城先生」


そりゃね……一先生では、到底長瀬には敵わないので、注意しようとも止められはしないのだから。


(申し訳ありません、姫さま。お二人の情報でたっぷり稼いでいただきます)


あれ、なんか月影さん、黒い笑みを。


「……よろしくお願いします」


最後の一人の紹介も終わり、連城先生は欠伸しながら拍手する、失礼でしょう……


「見事な自己紹介でした。皆様これからこのクラスで三年間一緒に過ごすことになります。是非とも皆と仲良くして、良い学園生活を送りましょう。

 では面倒事も終わ、ごほん。ではファーストホームルームもこれで終わりです、お疲れ様でした。これにて解散とします。

 一応もうお家に帰られても宜しいですが、興味のある方は部活棟にも寄って行った方がいいでしょう。では先生はこれで。……はぁ」


最後まで気を抜きっぱなしですね、連城先生。何でこの人が担任になったのか興味がつきません。


「姫、部活はどうする。体育系か?」


「女王さま、恐れながら申し上げますが、姫さまの体育成績を考慮すると体育系は無理です。亀は兎には勝てません、アレはフィクションです。」


ひ、酷い言われようだ……


「私は亀より早い、訂正して」


「そういう問題なのかしら……」


「亀以外に姫さまの運動能力を表現できる動物を思いつきませんでした。本当に申し訳ございません、姫さま」


「もっと想像力を鍛えるべし」


(ディスられているのに気づいてないわね)


(し!声出すな、気づかれるだろ!)


(姫さま……残念な人なのですね……)


「あれ、なんかディスられている気がする。」


「はい、私がついさっき全力で姫さまをディスりました。褒めてくださいませ。」


「喧嘩、買った。表出ろ」


「姫さまは喧嘩で私に勝てると?」


「すみません、冗談です。せめて文系の勝負をお願いします」


「ってことは姫は文化部か?」


「ん~理想は囲碁部」


「え、えっと…囲碁って、難しそうですよね……」


「そうですね。単純なパターンならチェスいや将棋よりも多いのではないでしょうか。なにせ今まで数百年一局でも重複した対局がないくらいですから。」


そうなのです。囲碁は偉大なのです。もっと崇めるがいいのです。


「そ、そうですよね!姫さまは本当は頭いいのですよね!」


あれ、なんか桜ちゃんの言い方すごく失礼な気がするぞ。


「こう見えて、学年一位をいつもキープしているのよね、この子は。」


「バカそうに見えて、頭いいやつだぞ。私は学年順位一度も勝ったことがない。48敗53引き分けだ。」


「本当に不思議です。姫さまの頭の中身はうちの学園の七不思議ですよ。」


「皆酷い」


バカな話をしつつ、私は待っていた。


遅い。さっさと迎えに来ないか、バカンめ


「悪い、トイレが長引いた。凛。」


「遅い、バカン」


「バカン言うな。」


「ごめん。このバカンと一緒に部活棟回る約束してたので。いこ、バカン」


「二度も言ったな!!お前にだけバカって言われたくねぇ!あ、お前ら悪いな、こいつ借りてくわ」


ギャーギャー騒ぐ神谷の頭をポンポン叩いて慰めてあげる。弄った後のアフターケアも大切なのです。


む、届かない。ちょっと踵をあげてみる。バカンの癖に頭が高いのですよ。


言い合うのも不毛だと思ったのか、ため息をついて、神谷は私の手を引いて教室を出た。


((((やっぱ付き合ってるんじゃないか))))


後ろなんか言われた気がするけど、まぁ、いっか。




「お前はやっぱ囲碁か?」


「他のも見てみたい。神谷は?」


「俺は運動部だな。サッカーとかバスケとか」


「先にどっちいく?」


「囲碁部行こうか。俺は後回しでいいから。」


「ん」


正直囲碁は何年もやってないので、うまくできるか不安。


もう定石とかほどんど忘れてしまいました、強い人だったらきっと勝てないな。


「おーい、あっちは運動部だぞ」


「うっかり」


「頼むから方向音痴は大人しくしててくれ……」


パンフレットを開き、神谷が周りを見回る。


新入生へのアピールのチャンスを逃さぬように、先輩たちが力いっぱいで自分の部活動の宣伝をしている。


しかし希咲学園は伊達に上流社会向けじゃないから、強引な勧誘がなく、神谷と手を引いていれば逸れる心配もない。


華道部、茶道部、書法部は定番だけど。なんか花嫁修業部という訳わからない部活もあった。


しかも何故か男子生徒が一名混ざっている。オドオドして泣きそうな顔で女の先輩の隣に座っている。


見なかったことにしよう。


「見なかったことにしようか」


「ん」


「ほら~囲碁部いかがですか~プロの生徒もいますよ~」


「ほれ、凛。いってこい」


「ハイ」


囲碁部のところに行って、用意された椅子に座る。


「いらっしゃい~可愛いね、君、囲碁部希望ですか?」


「また決まってません」


「そうね、経験はある?段位は?」


「段位……前はアマ二段だった気が…」


「へぇ、結構高いのね。部長、この子二段だって~」


「む、二段の子か。素晴らしい、こっちに来て座りなさい。一局打ってみないか?考え時間1分間制限でね。」


普通、囲碁は一局30分から1時間もかかるような競技である。


プロは考える時間が長いから、数時間渡って競い合うことも多い。たまに一日で終わらない碁もある。


流石に1時間はまずいと思ったのか、部長さん?は考え時間1分間に制限した碁を提案する。


その場合一手一手が早いので、15分で終わる。でも1分を過ぎて一手を打たなかったら負けと判断されるため、結構凡ミス出やすい。


「俺は一応アマ5段だ。今は秋山プロの所に通っている。二子でいいかな?」


「部長は二人同時なので、そこまでのハンデいりませんよ。」


「じゃ君が黒使うといい。」


「はい」


一応言っておくけど、5段は2段より凄い。囲碁は10級から1級まであって、級は1級が一番凄い。


でも段位となれば9段が一番凄い。普通はアマで9段にいくことはない。そもそもプロ1段はアマの5段より強いので、ややこしい。


因みに、プロともなれば10段もいるけど、あれは例外である。


部長が隣の新入生とも一局やっているらしい。二人同時に相手するのか。


言うまでもないけど、二人同時っていうのは結構難しいことです。特に今のルールは考え時間1分。


その上、さっき言った二子というのは、私が先に盤上に二つの黒石を置くというハンデ。


流石に二人同時に二子はやりすぎなので、断った。その代わりに黒を使えと言われた。


「よろしくお願いします」


「よろしくお願いします」


挨拶の後、私が黒石を星位に置く。


石は黒と白に分かれていて、黒が先攻ということになっている。


一見黒が圧倒的に優位に立っているけど、その逆、ハンデとして黒は白より多く領地を取らなければ勝ちにならない。


昔に比べて、今はそのハンデすら足りないという声があり、ハンデとして黒が七目半を多く取ることになった。前は五目半だった。


それでも一応黒が優位だけどね。


本来正式のルールは互先と言い、運によって黒白が決められる。


でも先手を譲るというハンデの時は例外として、黒の七目半ハンデは適用されない。


「負けました。」


「よい勝負でした。」


「「ありがとうございました」」


こっちは始まったばかりだけど、隣の新入生はもう負けてしまった。


チラ見では、3子のハンデがあったはず。でもボロ負けだった。


三子ともなると相当な実力差があるね。部長が強いのか、それとも新入生が弱いのか。


「あ、やっぱ入部する?じゃこっちの書類を……」


「はい」


「すまないね。このハンデで足りるかい?リスタートしてもいいけど」


「大丈夫です。」


そう言って私は自分の城を囲み始める。


白と黒どっちでもいける棋士もいるけど、私は圧倒的に黒の方に長けてる。


理由は私性格上、攻めることが下手だからである。


実力差がそこまで開いてない場合、黒は先手を打てる以上、どうしても白は攻めなければ黒のスピードには届かない。


「スピード早いな。2段って本当か?」


「私は嘘だけはつきません」


「なるほどね。昇段テスト受けてないってことか」


部長は少し笑って、私の城に突撃する。


部長から見れば、私は2段だけど、2段より高い実力を持つ棋士らしい。


まぁ、4段くらい取れるんじゃないかなって思うけどね。


私の弱点は明確。白だと実力2ランクダウンするのだから。


「む」


部長が少し考えて、時間がそろそろ1分になると、すぐに次の手をうつ。


今部長は危機に陥ている。


弱点はあるけど、私は黒が得意。


その原因は、私の防御力にある。


私は攻めるのは苦手でも、自分の守りを固めることと、自分の城に侵入してくれ敵を料理するのは得意だ。


どうしても白が攻めなければならない、それは逆に、黒は守りきったら勝てるということを意味する。


無論黒が攻めに転じてもいいけど、私は相手を攻めさせて食らう策略を愛用する。


「蜘蛛だね、君は。まずいな」


部長の言うとおり、私の戦法は実に単純。


蜘蛛の巣を作り、飛んでくる虫たちを食らう。


例え倒せなくだっていい。蜘蛛の巣から逃げようとすれば、それだけ重傷を庇う。


その重体に追い打ちをかければ、自ずと勝利をえられる。


私が攻めないのではない、あくまで“敵の有利な地形での作戦を嫌う”だけ。


「うわ、部長、これ死んじゃうよ?」


「まだ手はあるけどね。」


私の城、蜘蛛の巣に飛び込んだ虫は文字通り虫の息。


でも確かに、部長の言う通り、まだ死には至らない。


「俺の負けだ。いい勝負だったよ」


「「ありがとうございました」」


「え、やっぱり死んじゃってた?」


「いや、詳しく計算は無理だったけど、10手内では死なないよ。生き延びる道はあるし、10分もあれば簡単に見つけられる」


「じゃぁ何で」


「生き延びても、もう勝ちは無理だからさ。見たまえ、俺を追い込みながら、黒は長城を作り上げたんだ。」


「あ、本当だ」


「これだけの長城を作られれば、白の地は絶対に足りないのだろう。ハンデありでも負け確定だ。俺の完敗だよ。」


つまり、私は重体の虫に追い打ちをかけながら、新たな蜘蛛の巣を作りあげたのだ。


それも、さっきまでの巣よりも強固な、それこそ中国の長城に相応しい防御工事を。


「最初から攻めなければ、俺はスピード負けする。攻め込んだ部隊は絶対に死なせてはならないが、君の攻めは実に鮮やかだった、長城を築こうとするのに気づいていたが、その時は既に手遅れだったよ」


「部長、不味くない?部長はプロ目指してんでしょ?」


「あ、そうだな。別に油断したつもりはないが、俺の修業不足だ。やれやれ、棋譜は覚えているが、これは先生に絞られるな。」


「凛、よくわからんが、勝ってよかったか?」


「さぁ」


「凛ちゃん?って言ったよね、是非ともうちの囲碁部へ!もう部長は3年だからさ、部長をズタズタに切り刻んだ君は見逃せないよ!」


「え……え…えーと、考えておきます?」


「あ、これ入部届けね、とりあえず持っていて。部室は0314だから、待ってるね~」


「それと、昇段テスト受けといたほうがいいよ。君なら5段は硬いと思う。2段なんて詐欺もいいところだよ」


「暇があれば考えておきます、他も回りますので…」


「ああ、行ってくるといい。良さそうの無ければいつでも歓迎するよ」


神谷の手を取って、囲碁部から離れる。


「いいのか、強いんだろ?」


「私から見て微妙……部長さんが黒だったら私に勝てなくはないって程度。これじゃ楽しくない。」


「そ、そこまでか。じゃ部長さんにハンデやれば?」


「確実に部長さんの心が折れるからやめとき」


「すまん。確かにな」


神谷も男の子ならもわかるでしょう。年下の女のコにコテンパンされて、ハンデまでつければ、どの面下げてプロ目指すの?


もっと男の子のプライドを考えてあげましょう。


元男子の私が言うのだから、間違いない。


「華道は?」


「や」


「じゃこっちは……」


神谷と文化部粗方回ってみたが、結局囲碁部以外に面白そうなのがなかった。


花嫁修業は面白そうだけど、あれは見なかったことにしたので、アウト。


漫研も小説研もあった、でも何故か男子生徒主導になってて、入りにくい。特に漫研の部長さん、ダイエットした方がいいです、吐息が汚染レベルですよ。


「いいのがねぇな。俺は花「入りたいの?」」


「見なかったことにしよう。」


「きっとそれが正解。」


運動部回ろかな?私でも無双できる運動とか、きっとあると思うんだ。


神谷が私の顔を見て、微妙な表情を浮かべた。


あれ?なんかゴミ付いてたかな


「どした?」


「いや、なんでも。運動部行くか?」


「ん」


そして、神谷はその微妙な表情で私の頭を撫でて、「まぁ、頑張れ」と言った


頭を撫でられた時はふにゃって気持ちいいけど、なんか腑に落ちないな。


でも、ナデナデは気に入ったから、ま、いっか






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俺はさかき、囲碁のプロ棋士を目指している中三生徒だ。


今日、一年生の女子にコテンパンされたので、先生のところに棋譜をもっていて、自分がどこがダメなのかを研究している。


「なるほどな、まぁ、持ち時間1分じゃそういうものだろう」


「すみません」


「2段は嘘っぱちだな。もしくは昇段テストやってないやつだ。」


「多分昇段テストやってないんでしょうね」


「その子に白を持たせると君ともいい勝負ができるだろう。黒だと君にはまだ厳しかろうよ」


「それほどですか?先生。こいつも何だかんだってプロに近いけど。」


兄弟子の小林さんの対局が終わったのか、俺と先生が研究しているのを見て、こっちに寄ってきた。


小林さんはプロ8段の棋士。タイトル戦などでトッププロとの対局が主体となっているが、暇な頃は先生のところに来てネット碁をやる。


俺と凛ちゃん?、彼女の棋譜を見て、小林さんは目を開いた


「榊、こりゃないよ、一分とはいえ、逃げすぎだろう。」


「うむ、特にこのあたりは処理が急すぎるな。」


「すみません、長城を築いているのは知っていても、切り捨てたら多分足りないと思って」


「それでも切った方が傷が浅いから立ち直しが効くんだ。その前に、深いんだよ。目下かつ2段相手だから、わからんでもないけどさ」


「そこは責められん。私でも、ここに侵入しただろう。その後の対応がまだ青いをいうことだ」


「先生なら勝てたんでしょうか」


「無論だ。蜘蛛の巣と言えど、まだ未熟な子蜘蛛。まだ力ずくで破壊できる。一苦労はするだろうがな」


「おい、榊、こっちに引っ込めて来いよ。こいつぁ、お前以上にグレートだぜ?」


「確かにな。布局の手が古い。定石の選択も無難なものばかり。正規な指導は受けていようが、恐らく碁を置いて久しいだろう」


な、バカな!つまりブランクがあるってことか?


「市井にそのような子が残っていようとはな。」


「会ってみたいもんですよ。数年で追い越されそうです」


その翌日、俺はショックで寝込んだのは、仕方ないことだと思う。


何だかんだって凛ちゃんは友達が欲しいのです

神谷とはまだ付き合っていないものの、それ以上の関係にあるから焦っていない。

そもそも毎日一緒にいるので、イチャイチャは控えめです

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