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呪い纏いし姫君~中等部編  作者: 顔芸部部長
2/8

突っ込み役募集中の女子グループ

何故か、私周りの人って、突っ込み役いないんですよね……

私含めて全員ボケ役とか、バランス悪いにもほどがありますよ……


前回概要:中等部だぜ!!野郎共!声出せ!!!

神谷:さー!イエス!さー!



「姫~こんなこと隠してたなんて、人悪いな~」


「驚いた?」


「んにゃ、全然?」


「あ、むしろ納得?」


「……そうですね。姫さまは、可愛らしかったので」


始業式が終わり、クラスメイトたちが次々とグループを作っていく。


普通は始業式が終わってから、クラスのみんなを集めて、担任の先生が初めてのホームルームを始める。


名前の紹介などで、次の日の授業を影響しないように。そして、友達を作っておいてねって意味も含めている。


大体は前の小学校の顔見知りなので、友達も作りやすい。


中等部で入った新入生もチラチラと、この人たちは最初こそ居心地悪そうだけど、神谷やクルミさんに収容された


神谷はいつも男子のリーダーみたいなものなので、孤立して困ってる外来生に声を掛けたらしい。


もう一人の財前ざいぜんクルミは、大手デパートのお嬢様。あだ名女王さま、憧れです。


小学校の頃は違うクラスだったので、あんまり接点なかったけど、とても気さくでリーダーシップがある人。


「しかし女王様と姫さまって……うちのクラス王族多いわね……」


「ん?私は別に好きでそのあだ名になったわけではないのだが」


「そもそも私が姫ってガラでは……」


「ちっちゃくて可愛いから似合うと思うぞ。」


「女王さま……さっき姫さまの出処は苗字の姫路って言ってませんでしたか?」


「そう、それもあるな。さくら、君も畏まらなくていいぞ?」


「……緊張します…」


威厳がある口調の人は女王さま、口調まで王族っぽいけど


先祖帰りか、長い銀髪を靡かせ、サファイアみたいに綺麗な瞳が特徴。本当に王族の血統がありそうな人。


中一なのに、身長はもう155センチで、出るとこは出て、引っ込むとこは引っ込んで、素敵なスタイルの持ち主。


弱点なさそうな、チートオブチート。少なくとも今私は女王さまの弱点知りません。


「残念ながら叡山くんは王子さまとか、皇帝陛下とかって感じしないわよね?」


誰が見ても、お嬢様ってわかる、お嬢様を服に着て歩いているこの縦ロールは鬼龍院きりゅういん桜花おうか


古い華族の出身で、今でも日本で大きな影響力を持つ鬼龍院の次女。


幼少からお嬢様たる生き様を叩き込まれ、小学生の頃からもはや子供っぽさの欠片も感じさせないオトナの女


私的にちょっとやりすぎじゃないかなって思うけど、桜花さんはいつも気丈に振舞っているので、それが彼女の生き方なのだと納得してしまう。


「はい、中世風にあえて言うなら、騎士団長って所でしょうか」


如何にも使用人の風格ってこのオカッパの人は長瀬ながせ月影げつえい


話し方からどっかの使用人って感じだけれど


うん、本当はちょっとだけ違うんだよね。


長瀬は、メイドや執事など、上流社会に仕える使用人を育成するプロだ。


自身は特定の主を仕えることはないけれど、ほぼ全日本の上流社会の使用人は長瀬ん所で修行しなければならない。


例え瀬場せば、代々叡山を仕えてきた使用人の名家でも、一度は長瀬を通うことが決められている。


それだけ、長瀬から出た使用人の質が高い。留学してくる国外の使用人子供までいるみたい。


ちなみに、長瀬の人自身も、そのカリキュラムを受ける義務があり、社会に出るまで、特定の主に仕えなければならない。


ただ知るだけでは不十分、自身も体験して初めて長瀬として他人を教育することが許される。


当の月影さんは、まだ特定の主を見つけられず、暫定的に、女王さまを始めとした女子グループ全体のメイドとして働くつもりのようです。


「(こ、これが上流社会……!)」


このガクガクブルブルしている子は、外部生の志野しのさくらちゃん、ショットカットでピンク色が似合う可愛らしい女のコ。


でも、なんか桜花さんと名前ちょっと被っているな……


外部生で、普通の中流社会の子ってこともあり、自信のなさそうな仔犬ちゃんみたいな子。


案の定、新しいクラスで馴染めないでいて、どうしようと途方を暮れていたら、女王さまに目付けられた。


女王さまに逆らえないのか、本能で強者と被支配者の立場関係を感じたのか、大人しく付いてきてくれた。


一応怯えているというか、めっちゃ緊張しているのだけれど。グループの中でも比較的に弱い私から同じ弱者オーラを感じたのか、私の後ろに隠れている。


「大丈夫、みんないい子。」


「…は、はい。わかっています、けど…」


「いや、私たちのどこが怖いのだ?さくら。ずっと姫の後ろで隠れてるけど」


「べ、別に怖いというか、上流社会って感じがしまして、私が入っていのかなって……」


「なるほど。よくわかりませんが、一つあなた様は勘違いしています。」


「かん、勘違いですか?…」


「姫さまも、上流社会の方ですよ?」


あ、さくらちゃん、固まった。


「で、で、でも!姫さまって、そんな高貴そうなオーラなんて!!…」


「まぁ、姫路ひめじたけしと言えば、大衆食堂から日本のてっぺんまで上り詰めた料理人として有名なのよね。」


「そして姫路香里殿も、女性ながらプロミネンスホテル日本支部の二番手を務める女傑だしな。」


「ぷ、ぷろみねんす?」


「ご存知ないのですか?世界に股をかける五つ星のホテルですけれど。」


「そんなに偉いひとだったんですか!!」


別に偉いのは私ではなく、母上と父上なのだけれど。


「姫は多分、節約家だからじゃないか?見たところ、身につけてるもの全部中流社会のものだし、リボンに至っては100円で買えそうだ。」


「まぁ、百円?そんな金でもリボンは買えるのね…」


「因みにわたくしも一度だけ行ったことがありました。低品質で見るに耐えません。姫さまはもう少し贅沢すべきです。」


「贅沢大敵?」


「そ、そうですよね?贅沢はいけませんよね?…」


「いや、姫、桜、一概にそうとも言えんぞ?金は流れるものだ、使わなければ滞る。水も流れなければ中の生き物は死んでしまう。経済も同じだ。

 だから、金をもっているのならば、適度の散財はむしろ善行なのだよ。無論、自分の家庭の財政状況と相談のうえで、だがね。」


「そう、でしょうか…」


なるほど、そういう考え方もあるのか。


流石女王様、尊敬します。


「わかった。今日一万円分のヘアゴムを買っておきます。」


「いや、姫、散財してみろとは言ったが」


「そ、そうですよ!一万円分のヘアゴムって、絶対無理です、引き出し一個分使い切ってしまいますよ?…」


「そうね、ヘアゴムもいいけど、一万円分のヘアピンも買い溜めておけばいいと思うわ」


「そっちですか!」


「一万円だと流石に物足りないのでは?ヘアゴムでも、高いものは高いのですから」


「ダメです、お金持ちの考え方についていけません!……」


「はは、別に桜も真似しろとまで言ってないさ。自分のペースで頑張れって意味だ。」


「はい、大船に乗ったつもりでいてくださいませ。どうせ女王さまほどのお金持ちはそういないので、気にするだけムダです」


「うむ。そのとおりだ。金持ちだと、別に友達が金持ってようが持ってまいが、興味持たなくなるものさ。劣等感なぞ、クソくらえだ。」


「……ふふ、女王さま、言葉遣い汚いですよ。」


「ふふふ、その調子だ。その調子で姫いじり計画実行と行こう!」


な、なんだ?その薄気味悪い計画!


「そうね、私も一応気になっているもの」


「では、自白の時間です。姫さま、お覚悟を」


何を!みんな怖い!


「桜も気になるのだろう?」


「え?私?何の話ですか?」


「ズバリ、姫ちゃん?叡山くんとはどこまで行ったの?」


わたくしは無難に、婚約に賭けさせていただきます。」


「してないよ?!」


「婚約って、無難なんですね……」


しまった、登校時、神谷とくっつき過ぎたか



「どうしたの?叡山くん。」


「……いや、いじめって言うのかね、アレ」


「多分、違うんじゃないかな。揶揄っているみたいだけど」



気づいていたなら助けて下さい。バカン、バカン、バカン


「なんかディスられてる気がするぞ」


「え?何?」


「姫ちゃん、やはり叡山くんに助けを求めようとしてるわね」


「小学校の頃からアヤシイと思っていたのだ、婚約なら納得だな。さぁ、馴れ始めから語ろうではないか、姫が」


「そんな昔から気づかれてたの!……あ」


だぁ!私のバカ!!!まだ付き合ってもいないのに、認めたようなこと言ってどうする!!!!


「違う!それは言葉の綾で、別に付き合っても婚約もしては」


「月影、自白剤取ってこい」


「何か犯罪臭い単語が」


「かしこまりました」


「あるんかい!!」


「アメリカンメイドジョークです。」


「貴女は日本人なのでは?」


なだれ込むボケを突っ込みながら、私は新しい友達に恋バナをネタにいじられていた


私はボケ役がいいのに!!


因みに、全員本当の知り合いがベースとなっております。大分修正しましたが

でもどうしてもツッコミ役になれる人いなかったんだ!

いつも私がツッコミ役に回してるから想像できなかったんだ!

もう、ツッコミやだよ、ボケでいたいよ

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