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死後の世界があるならば

作者: ゆら

ある日の夜、タケシ君は眠りについた。


しかしその日、某国の核ミサイルがタケシ君の家の上空で爆発、そのまま即死してしまった。


死とは無になることである。


タケシ君は眠りながら、自分でも気が付かないまま、永遠の眠りについたのだ。


その後なんやかんやで戦争があったり地球が太陽に飲み込まれたりしながら、やがて宇宙は寿命を迎えた。


極限まで膨張した宇宙はやがて収縮に転じ、何もない無の空間となった。





それからどのくらいの時が流れただろうか。


量子のゆらぎが突如として膨張し、空間や物質を作り出した。


たくさんの星や生命を作り出した宇宙は、長い時を経て再度収縮に転じる。




何度も何度も消滅と生成を繰り返す宇宙。


その中で何度か、地球に似た星が生まれたことがあった。


その中で何度か、タケシ君と似た人生を歩む人間がいた。


しかしそれはテストの成績が少し悪かったり、彼女がいたりいなかったり。


これまで似ていながら少し違う人生を何度も何度も過ごしてきたが、ついに無限に近い施行のなかで、タケシ君と全く同じ人生を歩む人間が現れた。



その日の夜、タケシ君は眠りについた。


そしてその日、核ミサイルは発射されず、タケシ君は無事に朝を迎えることができた。




タケシ君は目覚めた。


自分でも気が付かないまま永遠の眠りについたタケシ君は、今、目覚めたのだ。


彼は知らない。

彼が眠ってからどれだけの時間が経っているのか。



時刻は朝の6時。


あと5分・・とタケシは布団に潜る。



彼はまた眠りについた。


次も何事もなく、目が覚めると信じて・・・。

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