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異世界ダンジョン制覇 ~目指せ楽園ハーレム~   作者: 夜桜 蒼
三章 ~異世界で成り上がります。~
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98話 襲撃

「――おおよその状況は理解しました」


ミオさんから村の人達の気持ち、村の現状、今後の不安などを詳しく聞くことができた。

リムリからも話を聞き、とりあえずリリカは広場の中央で皆さんに囲まれるように正座させている。

ある意味リリカのおかげで村人の気持ちが一つになったのかも知れないが、下手に褒めると調子に乗りそうなので話が着くまでそのままにしとこう。


「いきなりこのような事を申し上げてご迷惑されているとは承知しております。我々に出来ることであれば何でも致します。どうか我々をお救い下さいませ」


先ほどミオさんから聞いた村の現状はあくまで表面上のものだったみたいだ。実際には俺が思っている以上に深刻な状況みたいだ。

まず、俺はハーフ種のことを正しく理解していなかったみたいだ。

奴隷ではないハーフ種は見つけた者が売って良い。これが平然とまかり通るのだと言う。人権がないとかそんなレベルじゃない、存在自体を否定されているとしか思えない。


領主やアオイ達はハーフだからと蔑んだりはしていなかったけど、普通はハーフと言うだけで見下され、真っ当には扱って貰えないという。


「ハーフ種が自由に生きるには聖域は必要不可欠なのよ。武に優れた者は一人立ちする事も可能でしょうけど、それも運が悪ければ叶わない。ルナ達精霊が聖域を用意するまでは本当に悲惨だったのよ」


人の世に干渉をすることを控えていた精霊があまりの自体に動いたと言うのだ。そりゃハーフからすれば精霊は神様みたいなもんだよな。

「つまりこのまま結界が壊れた状態では、魔物を駆逐したとしても生活を続けることは出来ないという事ですか」

「はい。魔物であれば私達でも多少は追い払うことも出来ます。しかし、盗賊だけじゃなく、街の人に見つかるだけで多くの人が私達を捉えようとするでしょう。私達にそれら全てを追い払う力はありません」


ミオさんの言葉に村人達も辛く暗い表情を浮かべていた。抗いたくても抗えないそんな絶望を胸に抱いて。

これがこの世界の常識か。


「――分かりました。俺が、何とかします。……皆さんを俺の、……奴隷にしていいんですね?」

奴隷にするということは今までの生活を送れなくなると言うことではないのだろうか。束縛するつもりはないが本当にいいのか?

「はい。私達をどうか、ジン様の奴隷としてお救い下さい」

――奴隷として、ね。

「ジン? 怖い顔しているわよ」

「ジン様?」

不安そうなフーカの頭を撫でながら、広場を見渡し、一歩前に出る。


「話は分かりました。皆さんを俺の奴隷にします。――でも、俺に出来るのはそこまでです。その後の生活は皆さんがこの村を立て直して皆さんに頑張ってもらうしかありません。もちろん俺もできる限りの手助けはしますが、俺には皆さんを救う力なんてありません。俺に出来るのは手助けだけです。それでも良ければ、協力します」


俺の奴隷になることで奴隷と言う人権を獲れるわけだ。他人の奴隷に危害は加えられないなら、これで結界がある時と同じ状況になる。後は俺が貴族や権力者に手を出されないだけの実力を付ければこの村は安泰だろう。

それならあとは今まで通りの生活を送ってもらえばいいだけだ。奴隷とかハーフとか関係なくな。


「――感謝します。……この御恩は、必ずッ」

涙を流しながらミオさんが、村人達が感謝の言葉を呟いていた。

「俺は手助けしかしないって言ってるんですよ? あとは皆さんが勝手に生活していくだけです。むしろ皆さんの方がこれから大変ですよ? だから感謝の必要はありません」


先では奴隷税分ぐらいは稼げるようになって貰う必要があるけど、それさえ済めば俺が手助けする必要もないだろう。奴隷王のスキルなら奴隷にしたまま条件を一切付けないとかも出来るかも知れないしな。


「ありがとうございま――」

「ッ! ジン様! 何かが!」

「ジン! 魔物が近づいて来てるわ!」

ミオさんの言葉をかき消すようにルナとフーカが叫び村の周囲を見渡していた。


「魔物!? どっちからだ、数は!」

「三十は居るわね。それで――」

「――囲まれています」

ルナとフーカは注意深く周りに視線を向けていた。

その光景を見た村人達に動揺が走ったがミオさんが落ち着いて対応して村人を広場の中央に集めてくれた。


「よし、フーカとリリカで皆を守っていてくれ。俺とルナで蹴散らしてくる!」

「――分かりました」

「了解じゃ!」

ミオさんと数人の男性も警戒してくれているし、どうにかなるだろう。あとは俺たちが速攻で片付けるだけだ。


「ジン、油断はしないようにね」

「分かっているさ」

「恐らく先日来た黒狼ブラックウルフだと思います。個体の強さは私たちでも対応できる程度ですが、群れで襲って来ますので気を付けて下さい」

「分かりました。ありがとうございます」

つまりこの狼に手を焼いている間に結界を壊され盗賊の侵入を許したってわけか。


「ジン、包囲を徐々に狭めているわ。急がないと村の中に入って来るわよ」

「分かった。それじゃ行くけど、リムリは下がってろよ? フーカ、ここは任せる。危なくなったら呼んでくれよ?」

「大丈夫です。ジン様の方こそお気を付けて下さい」

「ご主人様頑張って!」

「……妾には何も言ってくれんのか?」


「――二人を頼むぞ?」

「うむ! 任せておくのじゃ!」

自信満々のフーカの頭を撫でているとリリカが恨めしそうにしていたので頼んだが、何かやらかさないだろうな……。

「マジで頼むぞ。よし、ルナ行こう!」

「ええ。ここからなら右側の方が近いわ」



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