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異世界ダンジョン制覇 ~目指せ楽園ハーレム~   作者: 夜桜 蒼
三章 ~異世界で成り上がります。~
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97話 宣言

広場に向かうと村人が全員集まっているようだった。

「どうしたんだ? 皆集まってるよな?」

「リムリの治療に集まったんじゃないの?」

「……いえ、リムリンとリリカさんは奥の方にいますけど、もう治療はしていないみたいですよ」


フーカに言われて広場の奥を見ると確かにリムリとリリカがいた。二人共俺たちに気付いたようだが、リムリは苦笑いしており、リリカに至っては視線を逸らし、額には汗が流れているようだ。……何かやらかしたな。リムリが焦っていたのはこのせいか?


「ジン様お待ちしておりました」

広場に入ると待ち構えていたミオさんが前に出て来た。ミサさんもすぐ後ろに控えていて、他の村人達も一様にこちらを見ていた。


「(嫌な予感しかしないんだが)」

「(そう? ルナには話が早くて助かる気がするわ)」

ルナの言葉の意味を考えるまでもなくミオさんが膝を付き、それに合わせる様に村人達も一斉に跪き頭を下げた。


「ジン様、どうか我々をジン様の奴隷にして下さい」



~一時間前~


「主様は本当に素晴らしきお方なのじゃぞ!」

「はい。もちろん分かっております。ハーフ種である我々をこうして救ってくれたのです。この村にジン様を悪く言う者はおりません」

ご主人様に頼まれて村の人達を治療しに広場にやって来た私とリリカ姉は先ずミサさんの案内で怪我の酷い人達の元を回っていたんだけど、その最中に一人の村人が私達に、「ジン様はどうして我々ハーフ種にこんなにも良くしてくれるのですか?」っと、何気なく聞いてきました。


それから私が治療をしている間も終わった後も次の人が終わった後も…………、リリカ姉はご主人様が如何に素晴らしいか熱く語っていた。私が貴族に掴まった時の事を話す時は自分もその場に居たかのように語っていたし。


「主様は皆にとても感謝しているのじゃ、故に皆が困っていて放って置くことなど出来るわけがないのじゃ!」

リリカ姉が熱く語っている内に広場には大勢の人達が集まってきました。多分村人全員が集まっていると思う。さっき「何事ですか?」ってミオさんもやって来たし。


「それじゃ、僕たちもジン様に助けて貰えるの? もう怖くない?」

「無論じゃ!」

小さい子供が心配そうに聞いた一言にもリリカ姉は即答して、リリカ姉の言葉を聞いて村の人達は歓声を上げ、中には泣き出している人達もいました。

もちろんご主人様ならこの人達を放って置くことなんてしないだろうけど、リリカ姉がこんなに勝手に宣言していいのかな?


「しかし我々がこれ以上迷惑を掛けるわけには……」

ミオさんが表情を曇らせて考えていても、

「主様なら問題ないのじゃ! 無論お主たちも主様に仕えると言うのであればそれ相応の覚悟は必要じゃぞ?」

リリカ姉の意味深な言葉に表情を固くする大人たち、しかしそれも長くは続かなかったです。


「皆さん、私達もこのままではダメだと考えていたではありませんか。ここはジン様にこの命、預けてみませんか?」

ミオさんが皆に聞こえるように語りかけ、村の人達は顔を見合わせ、笑みを見せていました。

誰も反対することはなく、まるで運命を受け入れたかのように穏やかな表情をしているのです。


「そうですね。本来なら売られていた身です。ジン様にお仕え出来るならこれ以上の幸福もないでしょう」

「だな。正直、リリカ様の話を聞いて羨ましいって思ったし」

「そうですね。ジン様に、そして精霊神様にお仕え出来る機会を頂ける何て、我々は運が良い」


大人の皆さんは、ご主人様に仕える事が奴隷になることだと理解しているみたいです。子供の頭を優しく撫でているお母さん達の姿もあります。


「あ、あれ?」

皆さんの様子が少し変わったことにリリカ姉が気付いたみたいです。

リリカ姉は分かっていないみたいですが、ハーフ種が何事もなく仕える事が出来るなどありえません。それが世界の常識なのだから。


――でも、ご主人様なら。そんなことを考えているといきなりご主人様の声が聞こえてきました。

周りを見てもどこにもご主人様はいないのに声だけが聞こえてきます。リリカ姉や村の人達には聞こえていないみたいです。

私がどうすればいいのか分からずにいるとご主人様から「ごめん、すぐに行くから落ち着いて待っていてくれ」と声が聞こえてきました。


「あ、ジン様が来られましたよ」

「精霊神様も一緒ですね」


声が聞こえなくなってからすぐにご主人様がフーちゃんとルナっちと一緒に広場に来ました。何故声が聞こえたのか分かりませんがご主人様とルナっちなら何でも有りな気がします。


既に広場に集まる村の皆さんはご主人様の奴隷になる覚悟を決めています。

リリカ姉は今頃冷静になり自分が言ったことを理解したみたいです。いつもなら絶対に視線を逸らさないのにご主人様の方を見ていません。私もこんな自体になるとは思っていなかったので笑うしかありません。――でも、ご主人様ならきっと誰も悲しまない結果を残してくれるはずです。


「ジン様お待ちしておりました」


ミオさんがご主人様の前に出て跪くと村の人達も一斉に跪き、ご主人様の顔が少し引きつった気がしました。

恐らくご主人様も状況を理解されたのだと思います。リリカ姉の方を少しキツめに見てましたし。


「ジン様、どうか我々をジン様の奴隷にして下さい」


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